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おまけスキルはマスタースキルによって使い勝手が良くなりました  作者: すみ 小桜


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第28話 今日決行です

 エストキラは、買った靴を履いてみた。


 「うん。わるくない。軽くしたから重くもないし。魔法陣の効果は凄いなぁ。後は左靴の裏にあの魔法陣を描くだけ」


 靴を脱ぎ、靴裏に魔法陣を描く。描き終われば、その魔法陣もスーッと消えた。


 「よし」


 靴を履き、ボードの上に乗っかり輪っかに足を突っ込む。するとピタッと動かなくなった。


 「うん。成功だ。解除」


 スーッと靴がボードから離れる。


 「そうだ。ローブにも魔法陣を付けようかな。何にしよう」


 ローブの内側に3本の指先を付け、魔法陣を描いていく。


 「スキルカルクナレ、スキルショウゲキキュウシュウ、スキルカイフク」


 また三本指に戻し、エンドと発すると三角を円が囲い魔法陣が完成する。


 「うん。軽い」


 少し大きめなローブを羽織ると、エストキラは満足げな顔をした。ぎりぎり地面をするぐらいの長さで、フードもついている。もちろんフードはぶかぶかだ。


 ”これは、ガントさんに見せたくないんだよね。畳んでかばんにしまっておこう”


 丁寧にローブを畳むと鞄の中にしまった。


 「すごい。ふくらみもしないし、きれいに入った」


 満足したエストキラ、眠りについくのだった。





 「あの、今日は倉庫でフライボードの練習がしたいんです」


 エストキラは、仕事を終え帰る時にガントに言った。


 「夜にか?」

 「いえ、面倒なので今日はこのままここに泊まろうかと……」

 「モンスターが怖いって言っていたのにな」

 「……大丈夫みたいなので」

 「俺はかまわないが、寝る時はカギかけれよ」

 「はい」


 倉庫を出て行くガントをエストキラは見送った。

 両親が気になり、今日街まで行く事にしたのだ。お金も明日で金貨100枚になる。ただどうやって連絡するのかがわからない。


 「本当に受けてくれる気があったのかなぁ」


 エストキラは、陽が沈むとかばんからローブを取り出し羽織りフライボードに乗っかった。


 「フライ」


 スーと浮いて、どんどん浮いていく。


 ”できるだけ高く……ちょっと怖いけど、ボードから離れないから大丈夫”


 ローブをはためかせ、馬車より少し遅いぐらいのスピードで飛ぶ。

 暗いが、下には外灯がありどっちに向かえばいいかわかる。障害物もないので、できるだけ一直線に飛び、村を目指した。


 「あはは。凄いや。まさかこんな事が出来る日が来るとは思わなかった」


 振り返れば、街の明るい光。真下には、その街から続く外灯の光の道が続く。

 数時間後、薄暗い村が見えてきた。

 エストキラは、村の近くに降り立った。


 「懐かしいな。って、まだ数日なのに」


 そっと、自分の家に向かう。

 ぎー。

 カギなどついていないドアを開け、中へ入っていく。


 「ゲホゲホ」

 「お母さん? お父さん?」


 布団を並べて横たわる二人は、しきりに咳込んでいる。


 「大丈夫?」

 「……エストキラ? あぁ、帰って来たんだね」


 嬉しそうに起き上がる母親。


 「風邪を引いたの?」

 「今、この村でまた病が流行していてね。昨日から寝込んでいるのさ」

 「え!」

 「うつったら困る、少し離れなさい。げほげほ」


 父親の方は、もう起き上がる体力もなさそうだ。


 「そうだ。これを飲んで」


 かばんから万能薬を出した。


 「そんなものどうやって手に入れたんだい」

 「街には普通に売っているんだよ。はい。お母さん」

 「ありがとう」

 「お父さん、ほら飲んで」

 「げほげほげほ」


 エストキラは、何とか父親に飲ませる。


 「苦いねこれは。でも咳がとまったよ」

 「本当だ。凄い効き目だ」

 「後は寝て、体力回復してね」


 エストキラは、立ち上がった。


 「もう帰るのかい?」


 本当は、楽しく話でもしたかったが、今日はゆっくり休んだ方がいいだろうと戻る事にしたのだ。


 「明日も仕事だから……」

 「どうやってきたんだい?」

 「え? あぁ……う、馬で」

 「お前、馬に乗れたのか」


 両親は凄く驚いていた。


 「れ、練習してね……じゃ、また来るよ。あ、僕が来たことは内緒ね」

 「あぁ、気を付けてお帰り」


 軽く手を振り、名残惜しいが家を出た。


 ”今日、来てよかったかもしれない”


 「キラ! キラでしょう?」


 その声にピタッと足を止めてしまう。


 ”リナだ。どうしよう。会ってしまった”


 ゆっくり振り返ると、がばっと抱きつかれた。


 「キラ! もう心配したんだから」

 「あ、うん。ごめんね」

 「今、どうしてるの」

 「……えーと。解体の仕事をしてる」

 「そう。ギルドの仕事ができたのね。死んでいなかったのね」


 そう言ってリナは泣き出す。


 「ちょ、泣かなくても」

 「だって、神殿の人に死んだって聞いたから」


 ”そっか。死んだ事になっているからそう聞かされたんだ。どう伝えたらいいんだろう”


 「リナ実は……僕が生きている事が神殿に知れたら困るんだ」

 「え?」


 驚いてリナはエストキラの顔を見つめるのだった。

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