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13話 人間の巣

「さて、クズ供の砦が近づいてる。お前ら、逃げたりしたらお前らから殺してやるからな、騎士らしく戦えよ」

今回はM110A1とMP7A1を装備する。拳銃のP99の方に消音器を取り付け、予備弾倉をしまっておく。

「ん。それが武器?」

「ああ」

「そうか…」

「それはスティレットってやつか?」

「そう。鎧を着てるかもしれないから。」

「隙間を狙って刺すんだな?」

「そう。これを刺す。普通の服のやつはこのナイフで刺す。離れてるやつはこのナイフを投げる。」

「投げナイフか、不意打ちが得意なんだな」

「そう。得意。あなたは?」

「俺も得意だ、というよりそれが仕事だな」

「なら良かった。一緒に動こう。あの二人は突っ込むしか脳がないから。」

「あの二人に陽動させて、後ろをもらうわけか」

「うん。その…会話をちゃんとして動ける?」

「ああ、忠告があるなら聞くし、やってほしいことがあるなら言え、遠くの奴を殺せとかな」

「うん。よろしく…」


「あそこが盗賊供の砦だ。あそこのやつら全員殺してやる!」

街からかなり離れた場所にある、かなり古びた砦だ、所々損壊しているし門も機能していない。

「弓を持った見張りが見えるな、あれを片付けてから入ろう」

「何命令してるんだ?嘘つきのクズが!俺が正面から行って全員まとめて殺してやる!ライラ、ついてこい!」

「え…えっ…」

そう言ってライラの腕を引き門まで走って行く。

「バカなのか?…」

一番近い見張りに狙いをつけて、引き金引く、胸を貫いて崩れ落ちる。

門の側が騒がしくなり、砦の上の見張りたちが集まりだす。


「あの崩れているところなら、上に登れるな」

「うん。」

二人で砦の裏に回り、崩れた場所を登り上に着く。下の方ではあの二人が戦っていたがやはり数で押されている感じだ。

「援護してあげて。上の見張りは私がやる。」

「了解」

『サイレント』

そう唱えるとクロエの姿が空間に消え、音もなくなる。

自分も光学迷彩を起動し、下で戦う二人を援護する。


「クソ供が!正々堂々と戦え!臆病者が!」

ユリウスの方はお世辞にも上手く戦えてるとは言えない状況だった。

「あっちだな…」

ユリウスを取り囲み、槍を使ってる奴を撃ち殺す。

「おい!どこからやられた!」

下の盗賊たちが異変に気付き、上を見上げる。

見下ろして弓を撃っていた見張りをクロエが不意打ちで刺殺しているのを確認し、見張りを呼んでる奴らに弾を撃つ。


「動き回るな… これじゃあ狙えないぞ…」

「ぐあぁああ!」

ユリウスの背中を切りつけ、助けようと近寄るライラを殴り、捕まえる。

「よし!中に戻れ!」

生き残りが、捕らえた二人を盾にしながら砦の中に入ってしまう。


クロエが戻って来て状況を確認する。

「すまない、狙いがつけれなかった。生き残りは4人、殺したのは7人。上の4人を含めてもまだ中に何人もいると思う」

「うん。中にいるなら。少しづつ殺す。」

「偵察してみる」

飛行ドローンを取り出し、別の入り口、中の配置を確認する。

「中は20は居るな。戻って行った方を固めてるが、もう一つ入り口があるがそっちには2人しかいない」

「そっちから行く。あなたも潜伏が使えるなら一緒に来て。」

「よし、了解」


砦から離れた場所に入り口があり、そこに落とし戸にはしごがかかっていた。そこを降りると錠前がかかった扉があり、その先に見張りがいる状況だった。

「ドアを開けたら目の前に居るからな」

「わかった。」

ソードオフショットガンで錠前を壊し、ドアを蹴破る。

「な!」

見張りが驚いて立ち上がるが、クロエが飛びかかり、馬乗りになって腹にナイフを突き刺す。

自分ももう一人に飛びかかり、首を絞めて壁に押さえつけ胸にナイフを刺す。

「よし、奥に進もう」


道中は誰もおらず、すんなりと砦の一階まで戻ってこれた。たぶん向こうはまだ来ないのかと待ってるところだろう。


M320を取り出し、中にグレネード弾を装填する。

「背中を頼む」

門を守る盗賊の後ろからグレネードを打ち込み、サブマシンガンを連射する。

爆発で戦意を消失した者は、外に逃げだし。向かってくる者は、弾丸に倒れて行く。

弾倉を交換するタイミングで、クロエが投げナイフで敵の動きを止める。

ショットガンを引き抜き、ナイフが刺さり逃げようとする奴を射殺する。

「何人逃げた?」

「少しだけ。」

「扉を閉めておこう」

扉の前でひと固まりに集まっていた所に着弾したおかげで、ぐちゃぐちゃになった死体が折り重なっていた。

閂をかけて、扉を塞ぐ。

死体を数えるがまだ数が足りてない、まだ奥にいる。地下の部屋があるのはわかっている、そっちにあの二人は連れて行かれたんだろう。


階段を降りて下に向かう。下から大声で喋ってる声が聞こえる。

階段を降りると2人の影が見え、クロエとどちらをやるかをハンドサインで確認し、襲いかかる。

自分は口を押さえて喉を掻き、向こうもナイフを脇腹にさしてから喉にもう片方を突き刺す。

「上手いな…」

「うん。」

奥に行くと、何個か部屋がある。それを一つずつ確認するが、ただの寝床のようで敵はいない。

「こっち。この部屋は違う。」

「何かあるか?」

扉に耳を当て中の音を確認して、人の気配がすることを伝えてくれる。

「わかった、鍵を撃つか?」

「ダメ。私が開ける。」

ロックピックを取り出して、鍵をいじっている。

ガチャッという音とともに鍵を外し扉を開ける。その中には全裸にされて手錠を鎖で壁に繋がれた女3人と、たくさんの男の死体が転がっていた。

「助けて!」

「大声を出すな。クロエ、鍵は外せるか?」

「うん。」

「外してやってくれ、扉は見てる」


中の女達の話では、ここの親玉は鉄腕のドルドと呼ばれてた拳闘士らしいが、不正が暴かれて、追放され盗賊になったそうだ。

首を掴んでねじ切るのが趣味らしく、男達はそれで殺され、そこの女達も何度も首を閉められながら強姦されたそうだ。絶対に殺してくれと頼まれるほど恨まれてるらしい。

あの二人が殺されてないことを祈りながら先に行くことを決める。後は失敗さえしなければ一瞬で勝負をつけれる。

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