ここはどこですか?〈6〉
赤の軍服を着た人達と、黒の軍服を着た人達が睨み合ってる!
両方とも、武器を持っていて今すぐにでも戦いが始まりそう……。
「どうやら、揉めているらしいね。それに、両軍とも人……幹部を探しているようだ。」
本当だ……。えーと、なになに?
黒の軍は、『黒の2を返せ!』って言ってるし、赤の軍は、『赤のキングを返せ!』って言ってる……。
あれ?そういえばシャインって、黒の2って呼ばれていたような……。
という事は、シャインが行方不明なの?!
私の事を助けてくれたのに……。
「おい、ルージュ。お前どっちにかける?シャインがキンスをぶっ倒したか、キンスがシャインをぶっ倒したか。俺はキンスがぶっ倒したに賭けるぜ?」
「こらこら、オル?緊急事態なんだから賭け事はよさないか?本当に賭けるんなら、シャインが勝ったに賭けるけどね。」
「んじゃあ、賭け成立だな。掛け金は、銅貨5枚ほどにしておこうか。」
「ああ、妥当な金額だね。」
「あ、あのう?黒の2って、シャインですよね。それに、さっきのルージュさんの説明だと赤のキングって赤の軍のトップなんですよね?それに、数字が大きいほど強いってことは、シャインは2番目に弱いってことで、しかも、1番弱いはずのエースは特攻隊長って破格の扱い……。つまり、黒の2であるシャインは実質上1番弱いんですよね?シャインが死んでしまったらとか、考えないんですか?」
「君、シャインはいくつだと思う?」
「え?うーん、若そうだったし、25歳くらいですか?」
「残念、その5分の1プラス2だよ。」
「5分の1プラス2?!ってことは、シャインって7歳なんですか?!」
「そうだよ、君は実質上シャインが1番弱いって話してたけれど、立場が低い分、権限の強さや量が他の幹部より少ないんだ。戦いの成績だけなら、シャインは文句なしのキングだよ。」
「じゃあ、なんで……。」
「阿呆。キングがそれだけで務まると思うか?軍のトップに立つってことは、だれからも頼られる存在でなければならないんだ。その分、キングになるとだれにも頼れなくなる。自分が頑張んなきゃ、他の奴らが頑張れねえからだ。だから、成人もしてない奴が務めるには荷が重すぎるだろうって、最初から、選挙から外されてんだ。わかったか?ポンコツ。」
「わ、わかりました。」
一言多いんだから……このシルクハット。
はあ……シャイン……無事でいて……!
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