prologue:燃える男の殺人劇
ある所に、二人の男女がおりました。
一人は悪を消し去る「正義」目指し。
もう一人は正義に復讐するために「悪」を目指す。
真逆な二人だが、どちらも等しく壊れていた。
二人は幾度も出会い、戦い、否定しあった。
そう、「正義」を、「悪」を貫くために。
どうして!?
男は暗い路地を必死に走りながら自分の現状に混乱していた。
結婚式を近くに控え、友人の企画した祝いの席の帰り道、男は家への帰り道を歩いていた。手には友人からのプレゼントを抱え、正に幸福の絶頂であった。
「( ゜▽゜)/コンバンハ」
まるで絵文字でもついてるかの様な陽気な声に振り向くと奇妙な男が立っていた。チェックシャツにジーパンとまるでオタクの様な格好に、顔にひょっとこのお面を付けている。奇妙すぎるその恰好は真夜中で見ると奇妙さに不気味な雰囲気が加わり、祝いの席での酔いが醒めたような気がする。
「('ω')ノヒトツ、オネガイガアリマス。」
「お、お願い?」
「('ω')ソウ、オネガイ。」
初めは何も感じなかった。そのことに最初に気付いたのは、友人から貰ったプレゼントが中心から切られた事と降り下ろされたオレンジに煌めく一振りの剣が発する熱気によってだ。
「( ^)o(^ )シンデクレマセンカ?」
男は斬られたのだ。
男は体の傷を庇いながらも必死に走っていた。かれこれ、30分はこんな逃避行をしている。最初に躰を袈裟斬りにされた時、プレゼントが緩衝材となってなんとか致命傷とはならなかった。男は痛みと恐怖から混乱しながらもその場から逃げ出した。とはいえ肩から斬られたのだ、致命傷でなくとも重傷だ。幸いにも傷が火傷していて失血死の心配は無いが、そんな人間などが逃げ出したとしても捕まえることなど容易だ。なのに奇妙な殺人鬼は逃げ出す男を何もせずにいた。何故、あの男は逃げ出す俺を見逃したのか?男は30分たって恐怖をしつつ、理解した。
「(/・ω・)/ホラホラ、ニゲナイノ?~」
こいつはただ、殺したいのではない。嬲り殺したいのだ。
行き止まりで、立ち止まった瞬時に背後から現れた殺人鬼に背中を切り裂かれ、男は衝撃で前のめりに倒れた。この三十分の間、殺人鬼は時折現れては致命傷になるような場所を避けて、手傷を与え続けた。男の体は至る所に切り傷の様な火傷跡がついて、満身創痍といっても過言ではなかった。
「( ̄д ̄)モウ、オシマイ?ツマンナイナ~。」
前のめりに倒れ、既に起きる気力もない男に殺人鬼は落胆の色を見せ、とどめを刺す気なのか男に近づく。
「な・・お・」
「( ゜Д゜)ア?」
「なんで、なんで!俺なんだ!!俺に恨みでもあんのか!?そ、そうか!お前京香に付き纏ってストーカだな!そ、そ、それで旦那の俺を恨んでこんな真似したんだろ!そうだろ!!あぁ!!」
男は殺人鬼に慟哭を叫ぶ、30分前の幸せなど遠い過去のようだ。すると、殺人鬼は一瞬呆けた後に段々と大きな声で笑い出した。
「な、なんだよ。何笑ってんだよ!?何がおかしんだよ!?」
「(;´Д`)アッヒャヒャヒャ。イ、イヤネ。イイコトオモイツイテネ~。(;´∀`)デ、ナンデキミナノカ?カンタンサ、シアワセソウダカラサ。」
「・・・は?」
「(●´ω`●)コンナシアワセソウナヒトコロスト、ドンナカオスルノカキニナッタカラサ」
意味が分からなかった。男には理解不能だった。
「ふざけ・・もごぁ」
「('ω')ノハイハイ、オシズカニ」
混乱の中、声を出そうとした男の口に殺人鬼はナイフを突っ込んだ。
「('ω')サテ、キミニハサヨナラダ。」
「!」
「(^_-)-☆ダイジョーウブ。キョウカサンモアトデオッテクルサ。」
「!!!」
「(^O^)/デハ、イッテラッシャイ~」
後に起こる結末を予想し、絶望に染まりつつ止めてくれと懇願するような男の顔を見つつ、殺人鬼はナイフの柄に付いた着火機能のスイッチを押す。そして着火装置によって発生した火花は口内の水素と酸素に着火、その結果男の顔は爆発し、見事に汚い花火に成り果てた。壁には脳みそがへばり付き、人の焼ける嫌な臭いが辺りに漂い始める。
殺人鬼は自らの行為に満足しながらも、最後の仕上げを行うべく再びナイフの着火装置を使い、ナイフに焔を灯し炎剣を形作り、壁に向けて炎剣を振り上げた。
明け方、結婚間近の男女の遺体が別々の場所で発見された。壁に寄り掛かった状態の両名とも頭部を爆散されており、悲惨な状況だった。そして、寄り掛かった壁には一つの英文が書いてあった。”I am flame man ”。のちに「焔男」として恐れられる男の初めての事件である。
初投稿です。
読み専歴6・7年な成人です。
遂に書く側になっちゃいました。
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