2話 情けは人の為ならず
本日2話目
さて、ここがセリュシノンか
見渡す限り草原だな
人影無し、モンスターの影無し
よし、今のうちの袋の中身確認しよう
1ヶ月分ほどの食糧とお金、あと翻訳の実って言う見た目リンゴみたいなやつと鑑定の実って言う見た目ミカンみたいなやつとマニュアルあとはローブか…
とりまマニュアル読もう
なになに?
・この世界では1ゴルド1円
これはわかりやすくていいね袋には50000ゴルドは言ってたから結構ある感じ?
・モンスターを倒すと経験値がもらえアイテムを落とす
ゲームかな?
剥ぎ取りとかしなくていいのは助かるけど
・【ステータス】と唱える、もしくは念じると自分のステータスが見れる
…ゲームだわ
・翻訳の実は食べると異世界の言葉がわかるようになる
これは超ありがたい
言葉通じないのが一番だめだからな
あとで食べよう
・鑑定の実を食べると物の鑑定に加え相手のステータスが見れるようになる(ただしレベルが低いと見れる情報が少ない
ので注意)
こっちも結構重要
食えるものかどうかこれで判定できる
敵が出ても相手の強さがわかれば戦いやすくなるしな
こっちも後で食べよう
・さまざまな職業がありつくには神殿に行く必要がある。職業に就くといろいろと補正が入る
これは町に着いたら行くとしよう
就いといて損はないっぽいし
・あなたは手の模様のせいで他の魔法を使えない
…見間違いかな?
そうだ疲れてるんだなきっと
よしのびーっとして…ふぅ
よしもう一度見てみよう
まさか魔法の世界に来て魔法が使えないだとかそんなばなな…
・あなたは手の模様のせいで他の魔法が使えない
ガッデム!
嘘だろ!
嘘だと言ってよー!
「ふっふっふ、地獄の業火に焼かれて眠るがいい!ヘルフレイム!」とか「水よ、すべてを破壊せよ!リヴァイアサン!」とかやれると思ったのに!
俺壊すのと治すのしかできないのかよ!
…はぁ、いいや
魔法使えるだけよしとしよう
その魔法もどんなふうになるか見とかないとだけどまずはステータス確認しよう
念じればいいとか言ってたけど…
出ろ~…出ろ~…ステータス出ろ~…!
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名前:紘兎
年齢:22
職業:
HP:3000/3000
MP:--/--
ATK:50
DEF:50
INT:--
MGR:--
AGL:45
スキル
魔法:※破壊魔法(右手) ※再生魔法(左手)
※模様を鑑定されない限り他者に見られることはない
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ツッコミたいところがいっぱいあるけどとりあえず一番気になるのは「--」の部分
ステータスバグってる?
魔法関連のものが表示されないって言うか「--」で表されてる
ちょっと天使と悪魔に聞いてみよ
「もしもし、こちらフィアレスでーす!何かあった?」
「ステータスで魔法関連のところが表示されないんだけどなんで?バグ?」
「あ~、それはMPはカンストしているからで、INTつまり魔法攻撃力とMGRつまり魔法防御力は必要ないからよ」
「MPがカンストしてる?INTとMGRが必要ない?どういうことだ?」
「私がお詫びとして魔力上げたでしょ?あの時周りの魔力も一緒に渡したら濃かったみたいで魔力量がカンストしたのよね。あの後神様に呼び出されてまた怒られたのよ、「何をしておる、下手したら死んでいたぞ!」って」
何してくれてんのこいつ?
今からもう一発チョップしに行きたい
今度は右手で
「悪かったわよ、知らなかったとはいえね。…話を戻すわよ?INTとMGRが必要ない理由はMPがカンストしているって言うのもあるし何より壊したいって思いながら右手で触れると魔法も壊れるのよね。もう反則ものよ。そして傷ついても左手で触ると治る。まさにチートってやつね」
なんでも壊せるから表示されてないと?
なんじゃそりゃ
バランスブレイカーかよ
MPカンストしてるから魔法使い放題
あとは俺自身を鍛えれば無敵じゃん
「なるほど、よくわかったよ。サンキュウな。今度チョップするときも左手にしてやるよ」
「紘兎のチョップ痛いんだから加減してよね!」
そう言ってフィアレスは通話を切った
さて、疑問に思ったこともわかったしリンゴとミカン食べよっと
あんま~!
なにこれ超甘いんですけど!
果物ってここまで甘くなるの!?
これ食べ続けてたら絶対糖尿病になる奴だわ
「ごちそうさまでした!神様ありがとう!」
いいんじゃよ~お詫びじゃしの~という幻聴を聞きながら俺は荷物をまとめた
1ヶ月分の食料があるって言っても早めに町にはついておきたいからな
早め早めの行動が大事
さて…どっちに行こうかな~?
…わからん!とりあえずまっすぐ!どこかしらには行けるだろ!
「ふんふふんふ~」
ぽかぽか陽気にさわやかな風
まるでピクニックだな
ただ歩くっていうのもいいもんだな
「…お?前方に人影らしき物発見!馬車もあるからたぶん第一異世界人だな」
でも何やらトラブってるっぽいな
馬車が不自然に傾いているのを見るに車輪が壊れたか?
「こんちわ~。どうかなさいました?」
「ん?いやな、車軸が折れちまってな。どうしたもんかとね」
見てみると確かに折れていた
これではまともに動かないな
…俺治せるんじゃね?
魔法の威力試してみたいしやってみるか
「おっちゃん、ちょっと試したいことあるんだけどいい?もしだめでも俺が積み荷運ぶからさ」
「あぁん?何しようってんだ?」
「まぁ見てなよ」
俺は馬車に触れて治れと念じる
すると手の模様が光り馬車が光りに包まれていく
光が消えるとどこも壊れていない新品同様の馬車になっていた
「こいつぁ…すげぇや!あんた何をしたんだ!?」
「俺の魔法!」
「馬車を治せる魔法なんて聞いたことねぇぞ?まぁいいや、ありがとよ、助かったぜ!お礼にブストの町までなら乗せてってやるぜ!」
「やった、さんきゅうおっちゃん!」
ひゃっほう!
楽ができるぜ!
それに町までの案内もしてくれるのはありがたい!
「いいってことよ!それじゃ裏に乗りな!出発するぜ!」
そう言うとおっちゃんは御者席に座った
俺も荷台に乗り荷物の隙間に座った
…馬車って意外と揺れるんだな
でも歩くのよりは早いから我慢だな
そうして馬車に揺られること約3時間
ついにブストの町に到着したのだった
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