その時轟音が鳴り響いた
今日のような天気のいい日はそうそうない。。
空に雲が全くないでもなく白と青がちょうどいい比率だ。
風がふわりと流れて、ぽかぽかと暖かい陽気に包まれるが、
周辺一帯が壁に囲まれていなければより素晴らしいだろうな。
「名無し!そんなとこで何してんだ?」
背後から僕の名前を呼んだのは、薄茶色の毛をした、若い男だ。
彼はポカリと名乗っている、なんでも名前が自分に負けているといった理由で先週捨てたらしい。
色々突っ込みたいところはあるが、あえて触れていない。
彼の服を見るとTシャツはズタズタに破け、ズボンもかなり汚れている、いつも通りの格好だ。
「見ればわかるだろ。空見てボーーーーっとしてる」
「なぜにそんな無駄なことを?」
ポカリはすっとぼけたような顔をしてそう言いながら僕の隣に腰を掛けた。
「お前が喧嘩するとこっちにも飛び火して俺が被害被るんだよ!」
「まあまあそんな怒んなって、名無しもたまには参加しろよー」
「ヒトの僕がお前らの戯れに飛び込んだら秒で死ねる」
「そりゃそうだ」
ポカリは雲を見ながら楽しそうに笑っている。
白と青の比率はほとんど変わらず太陽の位置だけが少し移動して僕たちの真上あたりに来ていた。
時間は正午近く、その時ポカリの腹の虫が地鳴りのごとく鳴いた。轟音とともにポカリは立ち上がる。
「名無しそろそろ飯行こうぜ」
ポカリの腹の虫は優秀だ、毎日12時数分前になると轟音で飯の時間だと教えてくれる。
僕は飯を食べに行くのは賛成だ。だけどこの一言に一つ思うところがある。
「それはいいけど、そろそろ僕の名前考えないか?」
「俺はまだ名無しのままでもいいと思うぞ?」
「いやもう十分だ」
「そうか~じゃあ飯食いながらでも考えよう」
僕たちは食堂に走った。




