間
不死身がいるのは暗い空間だ。
空間と言っても自由に動けるだけではない、空間というか暗い間だ。
もがこうとしたが体があらゆる方向から固められているようで指一本すら動かすことができない。
そして腹部には手の動く感触があった。それは不死身をここに引き込んだ犯人である手だ。
その手は、ある一定の方向に不死身をゆっくりと引っ張っていく。
重力を感じないためまるで海の底に沈んでいっているような気がする。まさかこのまま永遠に沈み続けるのだろうか。
身の危険を感じ腹部に纏わりつく手をどうにかしようにも、体はガッチガチに固められていて一ミリも動かない。
嫌な考えが膨らみ、なりふり構わず暴れようとしたとき。移動速度が上がった。
空間の抵抗の性で纏わりついた腕が腹部を絞める。
この空間では唸り声すら出ない。
動こうとしても無駄、声を出そうとしても無駄それらをもう一度試すのが無駄だと分かっていても不死身は最後の抵抗をする。
できうる限り最大の音量で声帯が潰れるほど叫び、腕と足と首を捥げる位ぶん回したつもりになる。
体は固まったままだ。
だがやめない、これ以上沈むまいとさらに必死に叫び全身の筋肉を全て暴れさせるつもりになった。
あああああああああ!!!!?」
外に出た。
唐突に視界に光が戻り声が出る。
ぬぽんっと飛び出した体が重力に引っ張られる。そのまま無茶苦茶に体を動かしたために変な体制で倒れた。
強打した頭を手で抑えつつフラフラと立ち上がる。
「痛ったぁ...!!」
顔を上げるとすぐ目の前にあったのは見慣れた壁だった。
僕らを中に閉じ込めていた壁。
打出法を三人で考えた謎の多い壁だ。
舐めるように一通り調べたからよくわかる。
「これは内側の面じゃない.....」
僕がそうつぶやき壁をじっと見つめていると背後から怒鳴るように声をかけられた。
「おい、何ボーッとしてんだ早くしろ!!」
ビクッと体を震わせる。
振り向くとそこには3人の見知らぬ男と2人の少女、荷台がやけに大きい車。
それとプリンのおっさんがいた。




