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第8運命「レオンの正体」

 ルーイン・コーズのアジト攻略、レオンには逃げられてしまったが、収穫があった……それは、ルーイン・コーズは元々武器狩りの為、犯罪者……除け者を寄せ集めレオンの手によって統括されていた。

レオンは、自分の存在を隠す隠れ蓑として……エドリード・エクレイドを黒幕として、ルーイン・コーズは発足した。

そして……

伝説の武器の残りは全てレオンが……集めていた。


 グレンは、エドリードを救う代わりに死んでしまったが……プリッセルの持つ、究極魔法成る……回復魔法『生成る力-リヴァイヴァ-』によって、救われた……。


 その後も、倒れた仲間に回復魔法を使いつづけ、何とか……自分達の拠点、プリカル王国に帰ってきたのだ。


「プリッセル……」

「何でしょうか、グレン? 」

「いや……何でもない……」

敵地攻略作戦の後……あれから、グレンとプリッセルはずっとこの調子だ。


――グレン蘇生後の事……

「グレンさん、私……エドリードさんとの戦い無茶だと思いました……でもね、グレンさん……私、この戦いで何処か遠いところに行っちゃう気がした……」

――グレンの死……

「!! 」

「私は諦められなかった……いいえ、グレンさんが好きだったの……そのグレンさんを失いたくなかった……」

――回復魔法『生成る力-リヴァイヴァ-』……

「プリッセル……」

「でも、良かった……私がこの担い手で……」

「……」

「だって、自分の手で……大切な人を救えたんだもの……!! 」

「有り難う……!! 」


――そして、現在……

……プリッセルは、俺を救ってくれた、でも、彼女は王家、俺なんかが釣り合うような存在なのか? ……

確かに、遠く離れた存在だったし……恋愛感情なんて無かった。でも、何故なんだろう?

――胸が熱い……

あれ以来、グレンは苦悩で頭が重くなり……心が、ズキズキするのだ。

「こんなんじゃ、戦いにならない……」

グレンは、自分に言い聞かせた。

「グレン! ちょっと、来い!! 」

「はい……!! 」

「グレン? 何かあったのか? プリッセルと話を交わして気まずそうだったけど……おい!」

「……何でも、無いですよ……!!! 」

「恋だな……ハハハ! 」

「!! ……ウラルド、からかうな……!!! 大体、俺なんかが?! 釣り合うと思うか? 」

「お似合いだぜ!! グッ……! 」

ウラルドは、親指を立てそう言い、続けた。

「恋愛ってな、身分なんて……関係ないんだぜ? 俺は結婚していたけど、嫁もガキも殺された……!! 」

「!! 」

「そりゃー、理不尽だったさ……でもな、自分の気持ちに素直になれたから……嫁もガキも出来た。戦いだけが全てじゃない! 息抜きもしろよ? 生きてないとできないことだ。じゃな! 」

「おい……! 」

そう言うとウラルドは行ってしまった。

「身分は関係ない、自分に素直になれ、か……」

グレンは呟く。


グレンはウラルドの言うとおりにプリッセルに気持ちを伝えることにした。


**

「グレンさん……あの時は、ごめんなさい……」

「いや……プリッセル!! 俺は……貴方に釣り合うか心配でした、でも……俺も、プリッセルのことが好きなんです……でも、今は……」

「いいんですよ……でも、私、待ってます……」

「……」

「でも、平和になったら、結婚しませんか? 」

「えっ?……はい!俺、お前を守る……」

「……もう、お前―なんて使って……! ……約束ね……」


その次の日、急きょルーインド大陸に乗り込むことになった。

 何でも、前日、ルーインド大陸にある『滅望の地』で何やらダーク・ラインが漏れ出していると言う……


「レオンの奴もしかして……ルーインド・ゲートを開くつもりだ……!! くそっ……」

「グレン……行くのか? 」

「ああ、クライドラ……皆、行くぞ!! 」

そして、グレン……クライドラ……プリッセル……ルシール……ウラルド……ケニル……エメリー……の七人が揃った。

「待て……忘れてないか? 俺を……!! 」

「エドリード!! 」

最後に現れた、エドリード……これで八人が揃った……!!

――その頃……


「フッフフ……もう、そろそろだ……どうだい? ハルクム……お前のお陰で集まった伝説の武具達だ……この武器が在れば、皆を……いや、森羅万象を無に帰す事も出来よう……何とか言ったらどうだ……? ああ?!! 」

「うっせーよ……レオン! 人が下手に出てりゃ、好い気になりやがって!! 」

レオンは、ハルクムの胸倉を掴んだ。

「確かに、お前のお陰で武具は揃った……だがな……これから貴様は……お前の仲間達と殺し合ってもらう……どうだ、同情を禁じえない人生だと思わないか? ハハハ、ハーハハハ! 」

「貴様……!! 」

レオンの手がハルクムの額に触れる直前……

「止めな!! 」

「ネオン……おい、またこいつの肩を持つのか? 」

「うるさいわ! グレイシスを生き返らせるって言ったのに、今度はハルクムに催眠掛けろだなんて……私ばっかじゃない、頼みを聞くの!? レオン!! 」

「……分かったよ……悪かった、悪かった……だがな、大体……ハルクムを餌にすりゃ……事が運ぶだろう? どうだ? ネオンよ……」

「まあ、確かに……グレイシスを殺したのは、ジョーカーだものね……殺し合いでもさせれば? 面白いでしょ? ハルクムちゃん! 」

「……きもい……ネオン……それは無いわ……幾等なんでも、それ、は……」

「お二人さん、斬って良いか? 」

「……」

「……」

――その時、ジョーカー……

 プリカル王国ジョーカー第一部隊はルーインド大陸、滅望の地に着いていた……。

「此処が滅望の地……これがレオンのアジトか? おいおい、止してくれよ……此処がアジトなら奴はどれだけ強いんだ……? 」

「ウラルド……そう言うな。奴はグレンの戦闘力を上回る奴だ……、油断は出来んがレイド『強襲』すりゃ大丈夫だ」

「ですが……クライドラ、貴方は戦ってないのに分かるんですか? 俺、を上回るって……」

「そうですわね……お兄様? その推測……確かめなければ、なんとも……」

「姫様……王がそう言うのには実際に戦いをですね……」

「皆ー!!静粛にー!! これから……レイド『強襲』を始める!! フォーメーション『‐パワー・レイズ・ウォーラー‐』!! 各自、剣を構え、杖を使えるように!! 」

「ハッ……!! 隊長!! 」


***

ガコン……

「んっ?……」

「何か、聞こえたよな……ネオン……? 」

――

「火+風+土……『クリムゾンフレア』!!!」とウラルド+ルシール+ケニル……

「光+闇+火……『ソルディック・フォール』!!! 」とグレン+クライドラ+プリッセル……

――

「ファイア……メルファイア……ガルファイア……エンファイア……『ファイアエンズ』!! 」とネオン……

「ダーク……『ダークネス』!! 」とレオン……


キィィィィィーーーーーーーン、ドーーーーーゥン……


双方の超強力魔法が飛ぶ、そして、ぶつかる……互いに威力は落ちなかった、だが……それも時間の問題、ネオンとレオンの魔法は消え、もろとも消え去った……


「くっ……、レイド『強襲』とはな……残念だ、がこちらは……限界だ……」

「ネオン、もうお前に用は無い死ね!! 」

ズシュ……

「グフッ……レ、オン……? な、ぜ……」

「!! 」

「エドリード様!! 待っていましたよ! 敵に襲われたと聞きまして」

「レオン……よくも……俺を騙したな……!! 」

「ちぇ……呪い、解けちゃったのか……勘違いするな、騙したんじゃない……操ったのさ……呪いによってね……ハハハ、残念だ……お前らはルーインドの魔物によって、殺され……この世界が滅ぶのだからな……ヒーヒヒ、ヒーヒヒヒー」


***

「待て、レオン……ルーインド・ゲートは開けさせんぞ? 」

奥の部屋から、男が現れた……

「ハルクム!! なぜ此処に? 」

「最初の戦いの時俺は殺されかけた……だがルーイン・コーズに捕まり、操られた……だが、お前らがエドリード呪いが解かれたから、俺のも解けた……まあ、色々だ!! 」


「五月蝿い……ダークムーヴ……『ダークネスムーヴ』!! 」

――私にかなうものか……伝説の武器はもういい、くれてやる……お前らの力、どれだけのものか……試してやる

「レオン!! 」

「待て、ウラルド! 皆……伝説の武器を取れ!! ハルクム! 受け取れ! 」

「おう!! 」

グレンは、ハルクムに曲刀カムラークを投げた……そして、ハルクムは受け取る。

グレンは先の戦いで手にいれた魔槍テレスダーンスを、ウラルドは此処にあった小刀カレルイド……ルシールも同じく魔斧テグラーンドス……ケニルも同じく魔弓デス・ボーウ……最後にエドリードも同じく曲大刀カムレイクルド…六人の戦士が伝説の武器を装備した。

「グレン……ルーインドの魔物を倒す為には、最終剣カブドルナード……封印剣カルロイドーサ……封印大剣カルローサドールが必要になるぞ? どうする……」

「大丈夫、ルーインドゲートの近くまで行けば……あるだろう」

「いや……グレン、ここにある……」

クライドラは指を指した。すると、確かにあった……しかも三本……!!!

「ハルクム、曲刀カムラークをケニルに……俺は魔槍テレスダーンスをプリッセルに……エドリードは曲大刀カムレイクルドをクライドラに!! 」

「おう!! 」

「分かったぜ……」

それぞれ、武器を受け取り……ハルクムは封印剣カルロイドーサに……エドリードは

封印大剣カルローサドール……最後にグレンは最終剣カブドルナードを握り締め抜いた。

「ワレラハ、サイゴノブキヲマモルモノナリ……ワレワレヲタオシ、サキニススンデミヨ!! 」

三体の魔物が現れそう言った。


「皆!! 魔法用意!! 」

――

「ファイア……メルファイア……ガルファイア……エンファイア……『ファイアエンズ』!! 」「リーフ……リーファル……リーファス……リーファイン……『リーフエス』!! 」

「アース……アースダ……アースダルス……『アースエンズ』!! 」

「ウインド……ウインダル……ウインダス……『ウインドエス』!! 」

「ウォーター……ウォータル……ウォータス……『ウォータエス』!! 」

「究極魔法…… 『拷苦瞬焔球-バーニング・レクゥイエム-』!! 」

「光+闇+火……合成術…『ソルディック・フォール』!! 」


**

カッ……ドォウン!!

「ワレノ……チカラヲコエルモノ……ユケ!! グゥアアアーーーーーー……」

バシューン……

三体の魔物……グレンたちの魔法を受け、粉々に消えていった。

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