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アイドルッ!  作者: 末吉
第一幕・第三話 喧嘩騒動と生徒会
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3-4 乱闘騒ぎその2

久し振りです。ただ今思いついた新作書いてます。

 一対三十人の戦いの割と始めの方に場面を戻す。

「うわぁ~。一人で特攻しちゃったよ。っていうか、この学園に勝てる人っているのかな?」

 といつきがつぶやいたと同時に、

「や、八神君!! 今すぐ逃げ……」

 長谷川が入ってきた。間が悪いのか遅れたのか分からないが、

「今やってるけど」

「え!?」

 と言って校庭に行こうとする長谷川。しかし、

「駄目だよ。今あそこに行ったら君も巻き添えくらっちゃうからね」

 いつきが彼女の腕をつかんだ。

「ど、どうしてですか!!?」

「よく見た方がいいよ」

 理由を尋ねる長谷川に対し、実際に見た方が分かると言ってあえて言わないいつき。

 しぶしぶ見ると、

『どりゃぁ――――!!!!』

『雑魚どもが。数だけで勝てると思ってんじゃねぇよ!!』

    ゴスッ!! バキッ!! ドシャ――!!

『グハ――――!!!!』

 まとめて攻められていたのに冷静で、それでいて洗練された動きで攻撃してきた奴らを返り討ちにしていた。

「ね? 巻き添えくらうでしょ?」

「そ、そうですね……」

 会話しながらも校庭を見ている二人。すると、

「でもなんで君は泣いていたの?」

「え!? ど、どうしてそれを!!?」

 いつきのつぶやきが聞こえたのか、長谷川が驚いていた。

「どうしてって、親衛隊の人たちがつとむのところに来たから分かったんだけど……何があったの?」

「そ、それは……」

 と事情を説明しようとしたら、

「ねぇ!? あの人木刀もってるわよ!!!」

 との声がしたので再び校庭を見ると、そこには木刀を持って攻撃しようとしている人がいた。

「あ、危ない!!」

 と長谷川が言ったが、

「大丈夫、大丈夫。つとむはそんなものじゃ殺せないから」

 といつも通りの笑顔でいつきが言った。

『覚悟っ!!!』

    ガン!!!

 木刀を振り下ろした男子生徒は、防具もつけていない脳天を当てた。

 しかし

『な、き、効かないだと!? 化け物か!?』

『いってぇな。だがな、こんなしょぼい打撃で俺が倒せると思ったのか?』

   ガシッ!!!

『取りあえず、木刀だけは持っとくか』

『ガッ!!』

 木刀を持っていた奴の腕をつかみ、木刀だけを落とさせて、そこらへんに投げた。

 ……人の方を。

「あ~あ。武器持たせちゃった。後はもう、全滅コースまっしぐらだね」

「す、すごい」

 呆れたいつきと、怖さを通り越してカッコイイと思えるような強さを見て、驚く女子たち。

「これくらい普通にやるのがつとむなんだよね。しかも息上がってないし。片手間で相手してるみたいだ」

 冷静に状況を見て解説するいつきを見て、八神の本気はこれ以上なのか、と女子全員が驚いたのは言うまでもない。ちなみに、長谷川はこれをみて「(キュン)」となっていた。

 その後、武器を持ったつとむが数十秒で残りの奴らを全滅させ、いらなくなった木刀は思いっきり投げた。――――学園長室に。

「あ。あの方角は学園長室だ。もしかしてこの騒ぎに便乗して退学する気かな? もしそうだったら、どうしようかな~?」

 笑いながらそう呟くいつき。しかし、その笑顔とは裏腹に、もし退学したらどうしようかと怒りながら考えていた。その時、

「あ。誰かまた来たみたいだ。誰だろう?」

 新しく来た人を見て、自分の情報にはない人が来たことに驚いた。それを見たひとりの生徒が説明してくれた。

「本宮君、知らないの? 生徒会の一人で岡部(おかべ)未来(みく)って言ってね、この学校で起きた騒動を、基本的に取り締まってるのがあの人なんだよ」

「ふ~ん。そうなんだ。ありがとね」

 いつきはその場でお礼を言って、すぐさま校庭に目を向けた。観ると、つとむと岡部がなにやら口論していた。その口論はそのまま殴り合いに発展し、岡部が殴りかかってつとむが避ける、の繰り返しだった。

「中々やるみたいだけど、結局駄目だね。つとむと彼女の場数が、倍以上だからかな?」

 その光景を見ていつきは呟いたが、それは誰にも聞かれなかった。

 そしてしばらくすると、

「校舎側からまた人が出てきた。もしかして、生徒会かな?」

 残りの生徒会のメンバーが校庭に集合した。その中に一人、見覚えのある人がいた。

「え? あの人ってここにいたの?」


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