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アイドルッ!  作者: 末吉
第一幕・第三話 喧嘩騒動と生徒会
15/205

3-1 お願い

増えるか減るか……まぁ前回ほどにならなそうですね


 次の日、となると金曜日なわけだが……目が覚めたら俺は、床で寝ていた。自分の部屋についたという記憶はあるのだが、そのまま眠ってしまったらしい。ねむい頭を働かせて起きたら、

「おはよう、お兄ちゃん!!」

 茜が俺の部屋の前に突っ立っていた。

「ああ、おはよう。俺、風呂入ってないよな?」

「うん。だって昨日のお兄ちゃん、凄く疲れたみたいだったもん」

「そうか。じゃ、風呂入ってくるわ」

 と言うと、

「またぁ!? お兄ちゃん! ちょっとは私の事を気にしないの!?」

 茜が怒り出した。

 これは最早あれか? パターン化しているのか? そう思いながら、

「んで? 今日は何の用だ? まさか、挨拶するだけじゃないだろうな?」

 と言ったら茜が、

「ち、違うよ!!? 今日はきちんと話すからね!!?」

 と慌てて言った。俺に何の用があるんだ?そう思いながら、話の続きをまった。

「え、えっとね、明日は土曜日だよね?」

「そうだな」

「そ、それでなんだけどさ……お兄ちゃん、明日暇?」

 と期待した目で訴えてくる茜。まぁ、暇なんだが。

「暇だが。なんだ?何処かへ行くのか?」

「本当!!? 実はね、明日から撮影があるらしいから一緒に行ってほしいんだよ!!」

「ふ~ん。撮影、ね・・・・・・・・・・・・友達といって来い」

「えぇぇぇ!!?? 妹をここまで喜ばせておいて酷くない!?」

「行きたくない、観たくない、近づきたくない」

「いいじゃん、行こうよ~」

 とやっていたら、

「話は聞かせてもらった!!」

「ん?」「だ、誰!?」

「ならば私と行こうではないか!」

 そこには、ふざけたおっさんがいた。

 ………………。

「さてと。茜、警察に連絡だ」

「うん。分かってるよ」

「ちょっと待て!! 実の父親にそれはないだろ!?」

「それで? 親父は何しに来たんだ?」

「ここでスルーか。お前はどこまでいってもお前だな」

 それは当たり前じゃないのか? そう思ったが、口には出さない。

「んで? 何しに来たんだよ?」

「ああ。さっさと風呂入って、飯食え。じゃないと、遅れるぞ」

「……なにぃ!? こうしちゃおれん!!」

「お兄ちゃん、口調がおかしくなってるよ?」

「そんなの気にしてられっかよ!! とにかく! 話は帰ってきてからだ!!」

「えぇ!!? それはないよ!! ……って、待ってよ!」

 俺としては、早く行かないと巻き込まれた時に遅刻が確定してしまいかねない。なので、急いで下に行き、シャワーを浴びるだけにし、朝食をとりあえずという事でパン一枚を加えて、急いで二階に戻って準備をした。

「と、とりあえず、行ってくる」

 つ、疲れた。まさか朝から面倒なことになるなんて。おかげで、朝食はろくに食えなかった。

 ……仕方ない、コンビニ寄ろう。また余計な出費だ。

 もうこうなったら遅刻なんて関係ない!! そう思って俺は自転車をこぎ出した。

 行く途中でコンビニに寄って、時計を見たら七時半。このまま道中なにも無かったら、普通に学校に着けるなぁと淡い希望を抱きながら、再び自転車をこごうとしたら、

「あのぉ~、お聞きしたいことがあるんですけど……」

 と声がした。幻聴か? それとも、誰かほかに人がいるのか? 後者の方だと思いたいんだが、生憎、うまい具合に誰もいない。と、なるとだ。俺に訊きに来た、ってことになるわけだが、

「交番は近くにあるわけだが、なぜそこに行かない?」

「え? あ、そ、そうなんですか? ですが、こうして訊いてしまったのですから、答えてくれませんか?」

「あ? …分かったよ。んで? 何が訊きたい」

 んだよ? と言いかけて俺は止めた。いや、やめざるを得ない、の方が正しいか。なぜなら、

「久し振りに会話ができますね。憶えていますか? 私のこと」

 と笑顔を向けながら俺に話しかけてきた。お前は――――

「誰だっけ?」

「えぇ!!? お、憶えていないんですか!?」

 うっすらと憶えがあるが、誰だか忘れた。そんなことより、

「すまんが、そろそろ学校に行かないと遅刻しちまう。じゃ」

「ま、待ってください!!!」

「チッ。なんだ? この前の続きか?」

 俺は急いでいるんだが。

「それもありますが…きょ、今日の昼休みに林に来てくれませんか!?」

「は?」

 何の話だ? と訊こうとしたら、そいつは走っていった。いったい何だったんだ? なんて少し疑問に思ったが、

「あ、いけね。遅刻する」

 学校の事を思い出し、そのまま自転車をこいでいった。

 やっべぇ、またいつきにネチネチ言われる。


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