第39話
投稿できたぜ。
第39話
さて、自作魔術の試し射ち終えてから、廃寺の本堂内へと戻った俺は、外で試し射ちしてみた
分かった【火の早矢】の発射速度と弾速などの遅さを、調整或いはより速く放てるように改良
などをしたり、何か新しく魔術を編み出そうとアイデアを考え深けながら飯を食べたり、廃寺
の敷地内にある残骸などを綺麗にまとめながら片付けたり、夜空に浮かぶ月と星々を眺めつつ
桜酒を飲んでいたりなど、まぁ色々な事をしてその日を過ごして行き、そして試し射ちをして
から三日程経過し、遂にあの村で手に入れた、食料の残りが少ないことに気が付き、どうした
ものかと考えていた。あぁ食料が少ないな。
「あぁもう残り少なくなって来たな食料、まぁ碌に食料集めとかしてなかったし、そりゃぁ
すぐに無くなっていくよなぁ、そろそろ食料を求めて、狩るか調達しに出て行かないとなぁ」
と俺は残り僅かな食料袋を眺めながらそう呟きつつ、そろそろ食料の調達に出かけないと、
行けないよなぁっと考え始める。あぁしかしどこにするか。
「はぁーそれにしてもだよ、ここに住み始めてから六日も経過したけど、小動物らしき生き物
の気配が全然無いんだよなぁ、ちょっと数日前までは本堂内にある仏僧の銅像に埋め込まれて
いる宝石から溢れる不気味な気に怯えて来ないのかと思ったけど、今は灰色に戻って気も正常
な状態になっているから、恐らく別の何かが原因で、小動物などが近づいて来ないんだと思わ
れるけど、はぁ~面倒だ」
と俺はそう呟きながら、溜め息を出しつつ、どうやって食料を手に入れようかについて考え
始める。はぁ食料を調達どうすっかなぁ。
「うーん廃寺周囲の林には、狩れる小動物などが居ないから、必然的に遠出しないといけない
けど、あぁ確か南西に進んですぐのところに、以前目指していた城塞都市のニマロシュがある
んだよなぁ、そこで買い出ししようかなここから徒歩で一時間くらいだし、あぁでもこの額
から生えている二本の角のせいで、揉め事になるのは確定するからなぁ、どうにか誤魔化す
方法を考えておかないとなぁ」
と俺はこの廃寺から見て南西にある城塞都市であるニマロシュへと買い出しに出るかと決める
が、今の見た目で行ってしまうと、即刻揉め事に発展してしまうので、どうにか大鬼とバレ
ないようにする方法がないかと考え出す。あぁどうするかって・・・うん?。
「どうするかって、いやぁ待てよぉそういえば以前八腕神から、人間擬態の指輪って言う名前
そのままの効果を宿した魔道具を貰ったよなぁ、確か適当に巾着袋に仕舞っていたはず」
と俺はそう呟きながら、以前森で出会った祟り神の八腕神より貰った人間に擬態出来る魔道具
のことを思い出し、指輪を仕舞っているであるう巾着袋を開いて探し始める。えーとどこに
あったかなぁ?。
「えーとあぁーこの金属の感触からしてこれだな、それじゃ早速この指輪を嵌めてみるか、
そう言えば装備者の姿を人間に似せるって言っていたけど、実際どんな風に変貌するんだ
ろうか?」
と俺はそう呟きながら、実際に装備したらどんな風に人間へと擬態するのかと、気になって
何となく人間擬態の指輪を中指に嵌めてみると、何か感覚的に体に何か纏わるような感触と
言うべきものを感じ、徐に背負っていた大鉈剣を抜いて、鏡の代わりに自身の姿を薄っすらと
だが確認して見ると、そこには角の無い朱色の長い髪に、茶色の瞳で凶悪な人相顔をした自身
の姿が刀身に映されていた。ほぉ鋭い二本の角が見えない!。
「おぉへぇ角が無いとこういう容姿になるんだ、しっかし自分で言うのもなんだけどさぁ、
普通に人相が悪いよなこの容姿、まぁとりあえずこれなら大鬼とは簡単に気づかれないな」
と俺は興味深そうに刀身に映される自身の姿を見ながら、人間擬態の指輪を装着して居れば、
まず自身が大鬼だとは気づかれないだろうと判断する。とりあえずこれで大丈夫だろう。
「さて、あとは服装だろうか、流石にこんな薄着な格好だと目立つだろうし、ここは巾着袋に
入っている残りの布切れで、厚での長い服を作った方が良いかもな」
と俺は今着ている薄着の格好だと目立つだろうと呟くと、巾着袋から以前服を作る際に使った
黒い布切れと使っていない灰色の布束を取り出し、身に着けているクロスベルトを分解して、
それらの素材を使って、丈の長い大柄な女性用の服を切り縫って仕上げていく。うーんこんな
感じで良いかな?。
「ふむ服の大きさはこれくらいが丁度良いかな?、あとは服にベルトを嵌めたらドレスローブ
の出来上がりだな、これならフード付きのマントを羽織った旅の女戦士に見えるだろう多分」
と俺はこれくらいが丁度良いかと呟きながら、今ほど仕上げたベルト付きの灰色ドレスローブ
を着て、自身の今の姿を確認して見ると、その姿は女性の旅の戦士のように見えるなと呟く。
この姿なら怪しまれずに都市に入れるかな。
「よし、これで都市に入る為の服と姿は用意出来たし、明日の朝に起きたら、早速小山から
階段で降りて、そして街道の南西に続いている道に沿って歩いて行けば、いずれ城塞都市の
ニマロシュに到着するだけだな」
と俺はそう呟きながら、先ほどまで腰に巻いていたパラオスカートを巾着袋へと仕舞うと、
次に食料袋に入れたまま放置していた無限魔道箱を取り出し、床に置いて蓋を開ける。さて
、ニマロシュでどれくらい前もってお金を出しておこうかな。
「うーん食料を買う訳だが、どれくらい金貨が必要なんだろうか?、そもそもこの世界の物価
とか知らないからな、適当に30枚ほど巾着袋に移して、残りはその時に必要になったら取り
出せば良いか、あとはもう夕方だし、夕飯食べたらさっさと寝るか」
と俺はそう呟きつつ、無限魔道箱から30枚の金貨を取り出し、それを巾着袋へと仕舞い終える
と、無限魔道箱を元の食料袋に仕舞い、何となく外の様子を見てみると、もう日が傾き夕方に
なっていたので、少し早めではあるが、夕食を食べてから寝るかと呟き、今日の夕飯の準備に
取り掛かるのであった。さて夕飯は桜酒と干し肉とパンと漬物だな。
と言ったところでここまです。続きは今月中に投稿出来たら良いなぁ。ちなみに補足ですが、主人公が仕上げたベルト付き灰色のドレスローブですが、見た目は中世ヨーロッパの民衆などが着ていた方をイメージして書いているので、間違っても近代ヨーロッパの貴族が着ていた方の見た目では無いです。