第34話
はい、戦闘回だよ。上手く出来ているだろうか。
第34話
「おぉいそこのお坊さんで良いか?、ここがどこか知っていたら教えてくれって!?」
と俺はそう言って十文字槍を持った黒い包帯を頭部に巻いた仏僧らしき人物に話しかけている
途中で、急にその手元にある十文字槍を車輪回しを繰り出しながら、俺へと目掛けて振り下ろし
斬りを放って来る。うわぁいきなり攻撃して来たぞこいつ!!。
「おぉっとあぶねぇ、いきなり何しやがるってあぶっ!?」
と俺は急に切りかかって来た黒頭の仏僧に対して、いきなり何をするのだと告げている途中で、
更に十文字槍を振るって切りかかって来たので、俺は咄嗟にしゃがむことでギリギリ回避する。
うわめちゃくちゃギリギリだったぞ今の!?。
「つっ!この離れろやぁ!」
と俺は威嚇するような荒れ声を出しながら、腕の脱力からの右弱拳を素早く討ち放ってみるが、
黒頭の仏僧は的確に十文字槍で受け止められるが、いくら弱めの殴りだとしても、大鬼の怪力か
ら放たれるその威力は並みの戦車砲すら凌駕する衝撃であり、黒頭の仏僧はその衝撃に耐えずに
そのまま威力を逃がすように後方へと跳躍し着地する。うわぁ今の的確に対処しやがった。
「くそ!、何なんだよいきなり知らない場所に来たかと思えば、いきなり話しかけただけで攻撃
してくる謎の仏僧とか、しかもあの動きの的確さと、あの反応速度からして、あの村で出会った
兵士風の村人よりも、遥かに強いぞこいつ・・・」
と俺は黒頭の仏僧の動きと反応から以前最初に訪れた村で戦ったあの兵士風の村人よりも遥かに
強い存在であることを理解し、下手に戦えば致命傷を負うであろうと本能的部分にて理解する。
感じた予想からして多分兵士風の村人の2倍の強さか?俺より若干格上くらいか。
「うぅはぁー、マジでどう戦えば良いんだよっと!]
と俺はどう戦えば良いのかと愚痴を呟きながら、力強く地面を蹴って黒頭の仏僧の近距離まで
接近し、力強く拳を握りながら一気に音速を超える速度にて掌底打ちを来る出すが、黒頭の仏僧
は冷静に胴体を傾けることで見切り、反撃とばかりに十文字槍にて俺の横腹目掛けて振り払いを
繰り出し、俺は鈍い音と共に直撃してそのまま数m程吹き飛ばされて行き、地面へと強い衝撃音
を響かせながら衝突する。うがぁなんつう重い一撃だ!?。
「うがぁあうーきくぅなぁ、今のはかなり痛かったぞ、ちょっとお酒飲んで仕切り直すか」
と俺はそう呟きながら立ち上がると、十文字槍の振り払いが命中した横腹を撫でながら悠長にも
桜酒を飲んで、興奮した自身の感情を冷却する。ぷはぁ~やっぱ酒はうめなぁ。
「ふふふ、いやぁ酒を一杯飲んだ事だし、ちょっと思考を冷静にするかぁふぅー・・・・・・」
と俺はそう呟き終えると、一回深呼吸を行ってから思考を一気に冷めさせると、自身の今までの
戦い方などを思い浮かべながら、より鮮明にかつての生前にて習った構え方を取る。あぁ確か
こう動くんだったよなぁ。
「ふーはぁー・・・!!」
と俺は両手を黒頭の仏僧に向けて構えながら、一回深呼吸を行ってから少し沈黙の間を挟んで
から全身に力み生み出し一気に自己速度を音速の約三倍へと加速させて、一瞬で至近距離まで
近づき、俺は黒頭の仏僧の左胸辺りに目掛けて左拳を軽く打ち放ってみるが、黒頭の仏僧は洗練
された無駄のない動きにて、身体を右へと傾けてひらりとかわすが、その動きに対して、まるで
先読みの如き滑らかな動きで、構えたままだった右拳を右胸へと目掛けて本気の掌底打ちを命中
させて、黒頭の仏僧の身体を凄まじい速度で十数m程ぶっ飛ばす。おりゃぁひかかったなぁ!。
「やっぱ動きが達人の極みの如き身体さばきだったな、だからこういう誘導的な攻撃からの本命
の一撃が命中した訳だが」
と俺は吹き飛ばされて行く黒頭の仏僧を見ながらそう呟き、そして黒頭の仏僧は空中で吹き飛ば
されている状態から器用にも十文字槍を地面へと突き刺し、全ての衝撃を十文字槍へと乗ること
で流して耐えたかと思えば、その衝撃をそのままテコの原理にて、はじかれるその衝撃に乗って
十文字槍と共に俺が居る場所まで、約音速の五倍の速度にて立ち戻って来る。はぁ!?何じゃ
その動きわぁ!?。
「まさか十文字槍を地面に突き刺すことで吹き飛んで行く自身を止めたと同時にその自身を飛ば
した威力を利用して、一気に跳躍するとか洗練されすぎだろ!?」
と俺は黒頭の仏僧が行った一連の動きに対して驚きの声を上げるが、身体の動きは次の攻撃に
対する備えへと動いており、そして勢いのままに跳躍してこちらへと猛速度で接近して来ている
黒頭の仏僧は手元にある十文字槍を移動速度のままに横一線切りを繰り出して来る。
「うひょ~すげぇ!やべぇ血が大鬼の血が騒ぎやがるがぁ!」
と俺は接近して来る黒頭の仏僧の十文字槍による横一線切りを背中に背負っている大鉈剣を抜刀
して受け止める、その衝撃は周囲に火花と金属音を響きまき散らす。うぅ手が痺れたかと思う
程の重い一撃だなぁこれわ。
「は、はは、ハハハハいいね!、溜まんねぇよ、身体が抑えきれないくらい興奮して来たぞぉ」
と俺は自身が今まで送って来た人生でも味わったこともない生死を駆け引きとした戦いに対して
思わず本能から沸き立つ興奮に、思わず笑い声さえ出しながら呟き、大鉈剣にて受け止めていた
黒頭の仏僧の十文字槍を巧みに受け流して、隙を作ると同時に一気に懐まで最低限の巧みな動き
にて近づき、手の空いている左拳にて力強く掌底打ちを繰り出し、黒頭の仏僧を軽く吹き飛ばす
と素早く器用に大鉈剣を突きを繰り出す構えを取りながら、黒頭の仏僧の頭部と心臓部に狙いを
定めて、前世で一度だけ習った三段突きを大鬼の筋力と反射速度にて突き出す、その威力は恐ら
くは鋼鉄の壁すらも消し去る程であろう。ハハハハ三段突きだぁ!。
「ハハハハすげぇ大鬼の身体能力だとこうなるのかぁそしてお相手わぁ」
と俺は興奮気味に自身が撃ち出した三段突きの威力に対して笑い、そしてそんな俺が突き出した
技を巧みに綺麗にそして優雅に黒頭の仏僧は十文字槍の先端を器用にぶつけてその三段突き全て
を受け流しながら、反撃とばかりに足払い斬りを繰り出して来る。すげぇすげぇいいじゃん。
「ハハハハおぉ足切りとか、あの流れからこうも綺麗に反撃に行けるとかすげぇなぁ!」
と俺はそう笑顔でそう呟きながら、黒頭の仏僧が三段突きを突き流しきると同時に反撃として
繰る出して来た足払い斬りを、大鬼としての身体能力と、前世で培った後ろ宙返りにて回避する
ことで距離を開けると、徐に腰に吊るしてあった桜酒瓢箪を手に取りその蓋を開けて酒を口の中
に含んで蓋を閉じると、黒頭の仏僧が居る方角に向き、そして二本の指を口元の前に構える。
さあぁってと、試してみますか。
「ふふふ、距離は丁度良いし、さぁ黒頭の仏僧よ、火吹きの大道芸がお好きかね?」
と俺はそう小さく呟きながら、指先にここに来る前にならった【火の小玉】を発生させると、
そこに目掛けて一気に酒を発射することで、火がアルコールに引火することで疑似的火炎放射を
作り出し、黒頭の仏僧を含むその前方全てを炎にて覆い焼いてしまう。ハハハハ派手だ宴会だ。
「桜酒での疑似的火炎放射の威力はどんなもんってほぉこれはこれはへへなるほど」
と俺は桜酒を使った疑似的火炎放射にて、覆い焼いているその炎を眺めていると黒頭の仏僧は
自身の前方に向けて十文字槍を車輪回しを繰り出すことで、燃え盛る炎を消し去っている光景が
俺の視界に映り、より一層好戦的な笑みを浮かべながら、そう呟いてしまう。おぉなるほどぉ。
と言ったところでここまでです。書いてて長くなったので次回に持ち越しました、次の投稿はまぁそのうち出します。