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酒と宇治と大鬼転生伝 休止中  作者: アクドニアデフジム
第2章
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第29話


第29話




さて俺は焼かれていく焼肉を食べながら、アリスから魔術を使用する際に必要な現象に対する

理解力と、己に流れている魔力の操作する為の技法と、複雑な術式を構築する為の計算力など

を学び勉強していた。まぁそれはそれは難解で難しく魔力の操作を間違えて、暴発したり暴走

しかけたりなど苦労を重ねて行き、そして何とか数時間でアリスが納得できる水準まで習熟

することが出来たのである。はぁ精神的にすげぇ疲れた。


「うんうん良いじゃない、なかなか良い精度になって来たわね、さてこれで魔術を覚えるのに

必要な基礎的重要なことは習得出来た事だし、これで次のステップに移ることができるわね、

さぁそれじゃ本格的な【火の小玉】の習得移りましょうか」


とアリスはそう笑顔を浮かべながら今までの数時間が魔術の入り口ではなく、まだまだ外で

あると言う現実を突き付けながら、本格的な習得へと移ることを告げて来る。えぇあぁそう

だった、まだこれって魔術を習得するのに必要な基礎技の習得だったわ。


「あぁ・・・そうか、俺はまだ門の入り口ですら届いてない状態から始まったんだったわ」


と俺はこの数時間がまだ始まりの入り口ですらないことを思い出し、思わず少し放心しながら

そう呟いてしまう。あぁこの数時間の苦労でようやくかぁ、次に進むまでどれくらい掛かる

だろうかぁ。


「ふふふ、何だか疲れているみたいだけど、これで大鬼ちゃんが望んでいた【火の小玉】の

習得に移るのだから、もう少し頑張りましょ」


とアリスは嬉しそうに微笑みながら、精神的に疲れている俺に励ましの言葉を伝えると、徐に

近くにあった小枝を使って、地面に何やら円状の線を描き始める。とりあえずこれでようやく

【火の小玉】の習得に移るんだ、もう少し頑張ろう、てか何を描いているだ?。


「ところでアリス、何か小枝で何か描いているみたいだけど、円状の枠に何か模様ような?」


と俺はアリスが地面に描いた円状の枠線の内側に、火が燃える様子を表現したような模様が

描かれた、絵は何なのかと問いかける。一体何だろ、話の流れからして術式陣なのかな?。


「あぁこれはね、【火の小玉】を発動させる時に使用する術式陣よ、まず今からしてもらう

ことだけど、まず大鬼ちゃんにはこの地面に描いた術式陣を覚えてもらった後に、先ほど習得

してもらった魔力を操作する技を使って、術式陣を掌に模写してもらうわ」


とアリスは地面に描かれた術式陣を覚え、そして魔力を操作して、自身の掌に模写するように

言って来る。あぁこれが【火の小玉】の術式陣なのかぁ、これ魔力で模写すれば良いだな。


「あぁ魔力を操作して、この術式陣を掌にそのまま模写すれば良いわけだな、ふーはぁー意識

を集中!」


と俺はそう言って、地面に描かれた【火の小玉】の術式陣を時々横目に見ながら、自身の体内

に流れる魔力を操作して、掌に術式陣を模写する。うーんこんな感じだろうか?。


「あら出来たようね、ふーんまぁほぼ正確に模写できているみたいね、あとはその掌の術式を

意識しながら、火が燃え盛る現象を想像しつつ心の声で唱えれば、【火の小玉】は発動する

はずだから、ほら試してみなさい」


とアリスは術式陣の模写の出来具合についての感想を言いつつ、今度は掌に描かれた術式を

意識して、【火の小玉】がどの様に火が燃え盛るのかを想像しながら、心の声で唱えれば発動

するはずだと言って来たので、俺は言われた通りに火が燃え盛る様子を脳内で想像しながら、

心の声で唱えると、掌に描かれた術式陣から想像の通りに小さな火の玉が燃え上がり、辺りを

暖かく照らしている。おぁーこれが魔術・・・結構すんなりと出来てしまった。


「おぉすげぇ・・・掌に小さな火の玉が浮いている、へぇこんな風に魔力が流れているんだな

、何だか少し嬉しくて興奮するな」


「ふふふおめでとう大鬼ちゃん、これであなたは魔術師として、始めの一歩を歩み出したのよ

、ようこそ魔術の道へ!」


と俺は掌の上で燃えている火の小玉を興味深く眺めながら、初めて魔術を発動出来たことに、

嬉しさと興奮を抱いていると、アリスは魔術師としての始めの一歩を歩み出した俺に対して、

祝福の言葉を送ってくれる。あぁそうか、魔術を覚えたんだから、魔術師と言う訳かぁ。


「なぁところでアリス、【火の小玉】を発動させてから、不思議と思う描くだけで、簡単に

【火の小玉】の術式陣を描けるようになっているんだが、これは一体どういうこと何だ?」


と俺は【火の小玉】を発動出来た時から、不思議と思い描くだけで、正確に【火の小玉】の

術式陣を描き出せるようになっており、一体どういうことなのかと疑問に思い、アリスへと

問いかける。何だろうか、まるで身体に刻まれたような感触だ。


「あぁそんなことね、別に不思議でも何でもない簡単なことよ、自身に流れる魔力を操作して

術式陣を掌に直接描いて発動させたわけでしょ、つまりそれは自身に流れる魔力に直接術式の

形状を記憶させている行動なのだから、そりゃぁ自然と勝手に覚えるし、それが魔術を習得

するってことなのよ、まさか気付いてなかったの?」


とアリスは何故そんな当たり前の普通のことを聞いてきたのかと不思議そうな表情を浮かべ

ながら、魔術の習得の原理について軽く教えてくれる。いや、そうやって魔術を覚えるとか

知らないからね・・・。


「あぁ習得ってそうやって覚えるってことなのかぁ・・・なぁアリス、魔術を使う際に必要な

魔力についてなんだけど、魔力って一体何なの?何か会話の流れで平然と普通みたいに聞いて

いたけど、どういう原理で生まれている力なのか知らないだが」


と俺は一応の納得を覚えながら、そろそろ魔術についての話題から変えようと考え始めた

ところで、ふと魔力とは何かという至極普通の疑問を抱き、何となくアリスに聞いてみる。


「魔力がどういう原理かですって?あぁそう言えば説明の時にも教えていなかったわね、まぁ

大して難しいことでもないし、分かりやすく伝えるなら魔力とは人体に宿る精神から発生する

力こと言うって覚えておけばいいよ」


とアリスはそう言って魔力がどういった力で、どのように生み出されているのかを説明して

くれる。へぇ魔力って人体に宿る精神から生まれるのか。


「なぁ一体何時間二人で魔術についての授業会をしておるのじゃ?、いい加減疎外感を感じ

すぎて、そろそろ我は寂しくなって来たのじゃがぁ・・・」


と八腕神はそれは寂しそうな表情を浮かべながら、悲しい声で俺とアリスに話しかけて来る。

あぁそう言えはアリスに魔術を学んでいる間、八腕神とは。


「あぁそうか、魔術を学んでいる数時間はアリスとしか喋ってなかったなぁ・・・いやぁ気が

付かなくってごめんな八腕神」


「あぁごめんなさいね、魔術を教えるのって久しぶりだったから楽しくって、夢中になっちゃ

たわ、これは申すわけないわ、ごめんね八腕ちゃん」


と俺とアリスはそう言って寂しい思いをしていた八腕神に対して、ごめんと謝るのであった。







はぁ疲れたから、次の投稿は来月になると思う。

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