第27話
はい一か月ぶりの投稿です。いやぁ全然ストックできてねぇ。
第27話
「いやぁお見事よ、流石は三大妖魔種に数えられる大鬼と言ったところね、まさか一匹で
小都市さえ滅ぼせる妖獣と言い伝わる灰鋼大蜥蜴を、ほぼ一方的に殴り飛ばすだけではなく
、まさか頭上からの一太刀で、仕留めるなんてねぇ」
と巨大な蜥蜴の死体に黙祷をしている俺に、背後から手を叩く音と微笑みを感じる称賛の言葉
が、自身の背後より聞こえて来たので、俺は慌てることをせずに、慎重にに背後へと視線を
向けてみると、そこにはアリス・ヘカーテミルが佇んでいた。えぇ・・・何で?。
「あれぇアリス?、何で一体いつからそこに・・・確か気ままに旅をしに行ったはずじゃぁ?」
と俺はあの廃墟の前で言っていた、特に気ままにどこかに旅をすると言って旅だったのでは
ないのかと問いかける。少なくとも別れてから半日も経過していないはず。
「えぇ確かに特に目的もなく旅立ったのよ、そしたら偶然昔ながらの知り合いと偶然お会い
しちゃったのよねぇ、そして色々と古代帝国時代頃の思い出話とかしていたのだけど、何だか
この辺りから爆発音と打撃音が聞こえて来たから、気になって来たら、ウジと灰鋼大蜥蜴が
戦っているのが見えたから、知り合いと一緒に空で観戦していたのよ」
とアリスは楽し気に微笑みを浮かべながら、俺と廃墟で別れてからの、行動の経緯や今この
場に来ることになった理由などをすらすらと答えてくれる。へぇなるほど、昔ながらの知人と
一緒に観戦してたのかぁ・・・。
「つまり廃墟から別れた後に昔ながら知り合いに偶然お会いして、そしてその古代帝国時代
の頃の思いで話とかをしていたら、どこからか音が響いて聞こえて来るから、アリスは自身の
好奇心のままに、その知り合いの方を連れてここまで来たら、俺とその灰鋼大蜥蜴だっけ?、
そいつと戦っている俺を見つけたから、そのまま知り合いの方と一緒に、戦いが終わるまで
観戦していたということですか?」
と俺はアリスが先ほど語った今までの経緯についてを、自身の言葉と解釈にて、ここに来る
までの、アリスの行動経緯について呟きながら、これで合っているかと問いかける。合って
いるよな?。
「そうそうそうなのよ、うふふ中々に見ごたえあって、中々楽しませてもらったわよ、特に
大鬼ちゃんが持っているその魔力を帯びた大鉈剣で切り裂くとこなんか、思わず興奮しちゃ
ったわよ」
とアリスは笑顔を浮かべながらそう言って、先ほどの巨大な蜥蜴との戦いに関する感想を
伝えて来る。あぁ何か楽しそうに語っているなぁ・・・うん~魔力を帯びたって?。
「なぁちょっと気になる言葉が聞こえたんだが、その魔力を帯びたってどういうことだ?」
と俺はアリスが語っている最中に出て来た魔力を帯びたという言葉が気になり、一体どう言う
意味なのかと問いかける。魔力を帯びたって、この黒水色の大鉈剣がかぁ?。
「あらあら、大鬼ちゃんは知らずに使っていたのね、まぁ言葉の通りの意味で、貴方が持って
いるその大鉈剣にはね、大量の魔力が刀身に圧縮されているでは分かりずらいかしら?、まぁ
そうねぇ例えで表現するなら 液体状になった魔力が刀身全体を覆っている状態のことを魔力が
帯びているって言うの、そして一体どんな効果があるのかと言うとね、まず武器は極めて摩耗
しにくくなって、切れ味も長いこと保ってくれるし、切れ味も通常よりも鋭きなるのよ」
とアリスはそう言って、魔力を帯びた状態について、分かりやすく例えながら説明してくれる。
うーんつまり液体状ってことは塗られているような感じって、ことなのか?。
「あぁ何となく理解できるようなぁ、まぁつまりこの大鉈剣には魔力が込められていて、その
影響で通常の武器よりも強力で劣化しにくいってことで良いんだよな?」
とアリスの説明を聞いた俺は、何となくそう言う理解で良いのかと問いかけると、アリスは
微笑みを浮かべながら、概ねその通りだと言ったぐわいの表情で頷く。あぁあつまりゲームで
言うなら魔力が付与されているってことかな?。
「おい、いつまで話し合っておるのじゃアリス、いい加減その大鬼が何者なのかを、紹介して
欲しいのじゃがねぇ」
と魔力を帯びた状態について談笑していると、アリスの後ろから何者かの声が聞こえて来た
ので、俺はそちらへと視線を向けてみると、そこには人間の長い銀髪女性に似た頭部に、
紅い一本線が刻まれた紫色の瞳をした八つの目が備わっており、そして身体は橙肌の成人女性
に酷似した造形をしているが、肩に当たる場所から八の腕が生えそろっていると言うかなりの
奇形な姿をした人型の生物が空中で浮いており、その服装はぶかぶかの灰色のロングドレス
を着ており、その身長は約3m70㎝程はあるであろう巨大な背丈をした女性?が不気味に口元
を歪めながら俺を見下ろしている。うわぁデカいし怖いな。
「あぁごめんなさいね、ついつい話に夢中になって忘れていたわ、あぁそうねせっかくだし
大鬼ちゃんに紹介するはね、彼女は八腕神と言う名の方でね、一部地方何かで信仰されている
ごくごくいる祟り神だよ」
とアリスは八つの目と腕が存在する女性こと八腕神が一部地方で信仰されている祟り神である
ことを紹介してくれる。はぁ?祟り神ってことは神様って言うことか!?。
「えぇと?このデカくて怖い見た目のこの女性が祟り神様なのですかぁ・・・あぁまぁどうも
宇治って言います、種族は大鬼らしいです」
と俺は八つの目と腕が生えていると言う明らかにやばそうな姿形をした八腕神と言う祟り神様
に対して、思わず容姿が怖いことを呟きながら、自身の名前と種族を名乗る。あぁ思わず素で
容姿について言っちゃったぜ。
「あぁなかなかに正直な物言いなのじゃがぁ・・・まぁ良いじゃろ大鬼に敬語を求めるなど
無駄な願いじゃし、あぁごっほんアリスが自己紹介してくれはしたが、ここは改めて名を告げ
ぬとじゃ、我はハガルバ地方にあるヤウシ大神社にて祭られし祟り神にして守護主柱の八腕神
である、まぁよろしくじゃウジ殿よ」
と八腕神はそう言って、自身が祀られている地方と神社の名前を告げながら、再度改めて自身
の神としての立場と自身の名を告げて来る。はぁそれにしてもこれが神様と言う奴か、アリス
程深淵染みた感じじゃないけど、本能的にかなり恐怖を覚えるくらいの気配がしているな。
「もう二人とも堅苦しい自己紹介はその辺にして、とりあえず今大鬼ちゃんに確認したいこと
があるのだけど、この灰鋼大蜥蜴の死骸なんだけど、要らないらな貰ってもいいかしら?」
とアリスは興味深々に灰鋼大蜥蜴の死体を眺めながら、要らないのなら貰っても良いかと俺に
確認を取って来る。あぁ巨大蜥蜴の死体かぁ、まぁ襲われたから倒しただけだし、このまま
置いていても自然に返るだけだから、貰ってくれた方が良いだろう。
「あぁ別に好きに取って行って良いですよ、襲って来たから倒しただけなので、何かに使う
つもりならどうぞ好きに持って行ってください」
と俺はそう言って灰鋼大蜥蜴の死体を好きに持って行っても構わないとそう答えると、アリス
は微笑みを浮かべながら灰鋼大蜥蜴の死体を何やら調べ始める。あぁ何か嬉しそうな表情で
調べているなぁ。
「あぁーなるほどねぇ、なかなか良い感じに熟している個体ね、これなら質の良い鱗と骨が
採取出来るわね、それじゃぁ早速加工を済まそうかしら」
とアリスは少し興奮気味にそう呟きながら、灰鋼大蜥蜴の死体へと向かって指の骨を軽く鳴ら
したかと思えば、灰鋼大蜥蜴の死体が宙へと浮かび上がって行くと、激しい音を響かせながら
全身の鱗が勢いよく剥がれ飛んで行き、突如空中に黒い亀裂が出現し、剥がれた鱗群は吸い
込まれるように黒い亀裂内へと入って消えて行き、そして残った中身剥き出しの灰鋼大蜥蜴の
死体だけがその場に残っていた。えぇ何今のは、もしかしてさっきの魔術なのか??。
「うん、ちゃんと上手く発動出来ているわね、ただ思ったよりも鱗剥がしの際の魔力消費率が
大きいし、これはもう少し改良の余地ありね、あぁさぁ二人とも灰鋼大蜥蜴の肉を使った料理
を振舞って上げるから、ちょっと焚き火用の薪を集めて来てもらえる?」
とアリスはぶつぶつの何やら先ほど自身が使用した魔術について呟き終えると、灰鋼大蜥蜴の
肉を使った料理を振舞うので、薪を集めて来てくれないかとお願いされたので、俺は戦闘の
際になぎ倒した木々の枝を拾いに行き、八腕神は焚き火に敷く大小の石などを取りに行くの
だった。何か思わず枝集めに行ったけど、まぁ美味いもん食えるなら良いか。
はい、まぁ神様登場です。まぁ自分が考えている世界観のイメージは、色んなところに超自然的な存在が各所で神として祭られ畏れられている感じの、まぁ言うなら八百万の神々的な考えで書いてます。