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酒と宇治と大鬼転生伝 休止中  作者: アクドニアデフジム
第1章
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第17話


第17話




「まぁ見た目はともかく、まぁ一応兎耳少女の応急処置は終えたし、それじゃぁ台所の長机の

上にある食糧を頂くとするか。まぁとりあえず保存が効きそうな漬物や干し肉とかは巾着袋に

入れて、その他はこの場で桜酒と共に食べるか」


と俺は軽く台所を見渡しながら呟きつつ、保存の効く食料などは、腰にぶら下げている巾着袋

へと入れて行き、そして残りの保存が効かない食料などは、その場で胡坐座りで床に座って、

から酒のつまみの共にして、意気揚々に食べ始める。あぁ酒が美味いんじゃぁ。


「モグモグシャキシャキ、ごくごくぷっはぁ~、いやぁこの小麦団子とお酢漬け野菜と桜酒を

一緒に食べるこの組み合わせが、たまらなく美味くて楽しいなぁ」


と俺は台所にある、大きな長机の上にあった食料の一部である、小麦団子やお酢漬け野菜何か

を適当に味わいながら食しつつ、そして桜酒をラッパ飲みしては、たまらなく美味いと陽気に

そう呟きながら、今世では初めての酒盛りを楽しむ。まぁ台所の外では、悲鳴と怒声の荒れ

あられのようだが。


「ごくごくぷぱぁ~いやぁそれにしても、何となくこの兎耳少女を助けた訳だが、一体何を

犯せば、自身の眼球潰されたり、身体中を鋸や鉈で切り裂かれたりの苦痛の拷問を受けること

になるのだろうか?」


と俺はふと思い出したかのように、何故この兎耳少女は、倉庫の天井から縄で吊るされていた

のか、何故村人からあれほど酷く悲惨な状態になるまで拷問を受けたのだろうかと、不思議

だと疑問に思い、考え始める。


「うーんどんな理由で拷問を受けたのか、えぇ確か最初に兎耳少女が、何か譫言を呟いてた

よな気がぁ、あぁ確かナカマとかシラナイとか言っていたようなぁ」


と俺は最初に兎耳少女が意識があると気付いた時に、何か譫言のように言葉を呟いていたこと

を、思い出し、どうにか言葉の内容を思い出してみようと試みるが、如何せんその時の俺は、

特に気にも留めなかった為に、大雑把にしか呟いていた内容しか、覚えていなかった。


「あぁ特に意識して譫言を聞いていた訳じゃないからなぁ・・・まぁ張本人から直接聞けば

良い訳だし、とりあえず起こしてみるか」


と俺は譫言の内容を大雑把にしか思い出せなかったので、とりあえず直接ご本人である兎耳

少女を起こして、聞けば良いかと考える。


「おおおおいいいぃ、意識とかあるかぁ?、あるなら何か言えぇよぉ、おおおいいぃ意識よ

目覚めろぉ・・・うーむダメそうな感じだなこれ」


と俺は兎耳少女の意識を覚まそうと、耳元で少し大きめの声で語りかけたり、身体を軽く揺す

ったりなどして起こそうと試みるが、一向に目覚める様子がなさそうなどで、どうしたら良い

かと思い悩み始める。どうするか、何か刺激を与えるか?。


「最初に見つけた時は、まだ意識がありそうな感じだったのに、今は完全に意識が眠っている

感じ何だよなぁ、あぁ試しにこの青唐辛子ぽい野菜を潰して作ったこの液体を直接、この兎耳

少女のお鼻に嗅がせるか、液体を流し込んでみたりとかすれば、たちまち飛び起きたりとかし

ないだろうか?」


と俺はそう思いついたことを呟きながら、徐に台所の調理台の上に置かれていた、青唐辛子の

液体瓶を軽く持ち上げると、壁に持たれるように座り置かれている、兎耳少女の前まで移動し

、座り込むとそのまま青唐辛子の液体瓶をお鼻の前まで持って行き、試しに瓶の蓋を開けて

中身の匂いを嗅がせてみると、少しだけ兎耳少女の身体が反応したような感じがした。


「おぉよ!?何か鼻に突っ込む前に、試しに嗅がせてみたら、少しだけ兎耳少女の身体が反応

したぞ!、もしかしてこのまま嗅がせ続けたら、意識が目覚めるかもしれない」


と俺は予想外の反応を見せたことで、少し驚きの声を出してしまうが、そしてこのまま嗅がせ

続けていれば、いずれ兎耳少女の意識が目覚めるのではないかと考え、少しだけ期待を込めな

がら、青唐辛子の液体瓶をお鼻により近づけて嗅がせ続けてみると、兎耳少女の長耳が強く

伸びたり萎れたりと、激しく反応を示し始め。うぁ何か辛い匂いが薄っすらと漂って来た。


「ぁああ、い痛い・・・鼻がぁ!?げほぇごぇほぉほぉ、あぁー鼻が辛くて痛い、一体今度は

、どんな拷問をぉ・・・あれ?」


と兎耳少女は青唐辛子の液体瓶の匂いのせいなのか、鼻水を垂らしながら、激しく咳き込んだ

後、何か言いかけたところで、自身の身体に違和感を感じたのか、口を開いたまま、固まって

しまう。あぁそんなに咳き込むほど匂いヤバいのか。


「あぁ何だこれ、あいつに潰された目元や、拷問を受けた時に切り刻まれた箇所に包帯が巻か

れているし、そして周辺から悲鳴と怒声?何かの響き音からして、ここは拷問を受けていた

倉庫じゃないようだし、そして何よりもこの漬物ような匂いに混じって、何だろう香りの強い

酒の匂いが辺りに充満してるし、一体どういうことよ!?」


と兎耳少女は何故自身に包帯が巻かれているのか、そして何故拷問を受けていた場所から移動

しているのかと、疑問府だらけになるが、まず自身がどういう状況に陥っているのかを、認識

するために、耳を澄ませて音を聞いたり、鼻に意識を集中して匂いなどを嗅いだりして、周囲

探った後に、俺がいる方に顔を向けると、一体どういうことかと、問いかけて来る。


「おぉ死にかけて居た割には、結構元気な奴だな、まぁとりあえず今までの経緯を大雑把に

説明してやるから落ち着け。それと兎耳少女、まともに食べていないだろ、丁度ここの台所

から略奪した食料があるから、まずは腹を満たしな」


と俺は手当てをするまで、衰弱していた割には元気な反応を見せる兎耳少女の姿に感心を抱き

ながら、とりあえずこれまでの経緯と現状の状況について、教えてあげる前に、まずは空腹の

満たしてから、兎耳少女も現状までの経緯を話すことを伝えると、俺は近くにあった固めの

パンを手渡す。


「はぁ・・・そうですか、ありがとうございます・・・あぁーガジガジガジガジィ!」


と兎耳少女は何とも言えない表情を浮かべるが、渋々と手渡された固めパンを受け取ると、

そのまま我武者羅に齧りながら食して行く。独特な食べ方だな、余程空腹なのだろうか?。







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