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酒と宇治と大鬼転生伝 休止中  作者: アクドニアデフジム
第1章
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第16話


第16話




「さて、倉庫の外へと出たは良いんだが、次は一体どう行動したら、良いものか」


と俺は意気揚々に出たは良いが、次に何をしたら良いのかと悩んでしまう。何せ今の俺は全身

傷だらけの兎耳少女を米俵のように担いでいるので、まぁとりあえず傷の手当てが出来そうな

場所でも探そうかと、大雑把に決めつつ、当初の目的である食糧庫探しも続けながら、村内を

歩き続けていると。


「おぉ今まで見て来た村の建造物内でも、一番丈夫そうで豪華な見た目をした住宅だな」


と俺は興味深そうに橙色の瓦屋根の赤煉瓦壁の大きな屋敷を眺めらが、見た感想を呟きながら

、その大きな屋敷を囲むようにある塀の鉄門前まで来ていた。明かに今まで見て来た村の建造

風とは違う見た目からして、この村の重要施設等の何かではないかと、ごくごく自然な流れで

、そう推測する。


「それにしても大きな屋敷だな、ここならこいつを手当てする為の治療道具や、食い物にも

あり着けそうだな。そんじゃ早速お邪魔するといたしますか」


と俺は怠そうに呟くと、片足を構えると、一気に鉄門目掛けて中段蹴りをお見舞いし、鉄門を

軽々と粉砕吹き飛ばしてしまう。そうして入り口を切り開いた俺は、大きな屋敷の庭内へと

足を踏み入ると、大きな屋敷の玄関口の両扉が勢い良く開かれると、そろそろと農具や槍や剣

などを武装した村人達が大勢出て来たかと思えば、俺の周囲を背後以外を取り囲むと、数歩程

離れた位置から武器を突き付けるように構えながら、憎しみに満ちた怒声を上げ始める。


「おおおお死ねぇええええ妖魔ぁ!!」


「糞がぁ妖魔如きが村を荒らしやがって」


「この醜い化け物め、この世から居なくなれ!」


「穢れた存在が、集団で襲えば勝てるはずだぁ」


と大きな屋敷から出て来た村人達は、畏怖と憎しみに包まれた感情的な怒声にて物騒な言葉を

口走りながら、村人達は一斉に握り締めていた武器を高く振り上げてから構えると、一気に

正義感と殺意に満ちた眼光へと変質すると同時に、一斉に俺に向かって武器を振るって襲い

掛かって来る。全く過激な連中だな、今兎耳少女担いでいる相手するの面倒なのに。


「はぁー全く勇敢と蛮勇の区別の付かない人間共め、仕方ない襲って来た村人は全員残らず

叩き潰すか」


と俺は怠そうに溜息を出しながら、全員残らず叩き潰すかと物騒にそう呟くと、俺は今にも

俺に目掛けて武器を振り下ろそうとして来る、正面の村人達へと目掛けて左拳全力で突き出し

た瞬間、その大鬼の強力な腕力よって、生み出された衝撃波によって、正面から襲い掛かろう

としていた村人達数名の上半身が、まるで枯葉のごとく無残にも砕け潰れって散っていき、

一面緑の絨毯の様だった芝生の庭は、僅か一瞬の出来事にて、赤黒い血滴る芝生の庭へと、

変わり果ててしまう。そしてついでに射線上にあった大きな屋敷の玄関扉も粉砕される。


「あぁ腕が腕が無いぃ、ただ助けてくれよ、だぁ誰かぁ!?」


「ひっひいいい、離せこの野郎!?死にたくねぇ死にたくねぇ」


「嫌だ嫌だ!、死にたくない、あたいはこんな所から逃げなくちゃぁ」


と生き残った村人達と違う方角に居た村人達は、俺が目の前で引き起こした、赤黒き血の惨劇

を至近距離で経験したせいか、まるで黒いインクが白い布を一瞬で染めて行くが如く、錯乱や

恐怖をあらわにし、見苦しく悲鳴或いは発狂し、助けを求める声や見苦しく怒鳴り声を叫び

ながら、この場から一刻も早く逃げようと、し始めてしまう。あれ?もう終わりなのか?。


「あらぁ?さっきまでの憎しみに満ちたあの威勢はどこに行ったんだ?、まぁとりあえず邪魔

な奴が出てきたら適当に相手すれば良いし、とりあえず改めて兎耳少女を手当てする為の治療

道具を探さないとな」


と俺は惨めに逃げ惑う村人達の間を進み通りながら、そう呟きつつ、先ほどの拳の衝撃波にて

、壊れ果てた玄関口から大きな屋敷の室内へと入って行く。まず最初目に入ったのは、長く奥

まで続く玄関廊下が続いており、そして視線を床に向けると、そこには俺の姿を見たことで、

恐怖して座り込んでしまっている、怯える数十人の村人がおり、その表情は蒼白く絶望に染ま

った顔色を浮かべている。


「はぁ細長く続く廊下に、そして怯え廊下に座り込む村人達に、複数の部屋へと続く扉ねぇ」


と俺は玄関廊下を眺めながらそう言うと、進路上邪魔な村人や、武器を持って襲い掛かって

来る村人などを、適当に殴ったり追い払ったりしつつ、玄関廊下歩いて進んで行き、廊下沿い

にある扉を開けては、部屋内の様子などを確認して行くと、この屋敷の台所らしき部屋を発見

する。


「おぉもしかしてこの部屋は、台所だろうか?何せ石釜戸と洗面台に焜炉とか調理場らしき

設備何かが在るし、しかも部屋の中央に設置されている大きな長机の上には、大量の食材が

置いてるし、間違いないなくここは台所に違いない!」


と俺は大分遠回りではあったが、ようやく食料が置いてある場所へと来れたことに対して、

思わず驚きと喜びと食欲よって興奮しながら、そう言葉を呟く。


「いやぁこれでようやくまともな食事が出来るって、いやいや今は兎耳少女の為に、治療道具

を探しているんだったわ」


と俺はわざわざ村のあっちこっちを周り巡って、探していた食料を見つけたことで、思わず

食欲が沸いて来るが、今は肩に担いでいる兎耳少女の手当てをする為に、治療道具を探して

いたことを思い出す。


「だがなぁ、今のところ治療用の包帯具とか見つけられていないし、はぁいい加減そろそろ

兎耳少女の応急処置とかしないといけないよな・・・少し勿体ないが、あの廃墟で付けた布

の余り切れを、包帯代わりに巻いておくか」


と俺はこの食料が置いてある台所までの道中の間、兎耳少女の怪我を治療する為の道具を見つ

けられずにおり、いい加減そろそろ怪我の応急処置をしないとまずいだろうと思い、俺は少し

勿体ないと呟きながらも、以前廃墟を探索した時に見つけた布束の残り切れを包帯代わりに

巻いておくことに決める。


「まぁとりあえず酷い怪我をしている個所を重点的に布切れを、包帯の要領で巻いておけば

ひとまず大丈夫だろう、何か包帯人間みたいになったが」


と俺はそう呟きつつ、布切れを兎耳少女が怪我をしている個所を重点的に包帯巻きして行った

結果、少し包帯グルグルな見た目になってはいるが。






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