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雨の日、花嫁舟
こればっかりは・・・。
その日は、一日じゅう、しとしと雨が降っていました。
時刻は14時、花嫁舟の親族の方々を乗せる二隻目担当となった私は、花嫁舟担当の師匠(私を指導していただいた)と共に、神前式が行われている日吉神社に到着しました。
早速、近くの桟橋に係留している花嫁舟の準備に取り掛かります。
舟に溜まった水をかきだし、床板を戻し、赤絨毯を敷きます。
しかし、雨足は強くなるばかり。
「とりあえず、用意はここまでして、様子をみよう」
師匠はそう言うと、陸にあがりました。
ざあざあという音と水面に、激しく雨粒があたり波紋が広がります。
空を見あげますと、どんより暗く分厚い雲に覆われています。
「どうですかね」
私は師匠に尋ねます。
「厳しいかな」
ぽつぽつ。
ざーざー。
かぶるばっちょ笠は濡れ、雨が滴ります。
やがて出発時刻は15時・・・過ぎました。
雨はやみそうにありません。
10分が経ち・・・20分くらい。
ブライダルの方がこちらに来られます。
両手でバッテンをつくられ開口一番、
「今日は中止で」
「わかりました」
私たちは頭をさげます。
止まない雨に、
「残念ですね」
「ああ」
お2人は、苦渋の判断と気持ちだったんでしょうね。
こんなこともあります。




