思い出の海/全てを告げよ
書けるだけの全てを書きました
*思い出の海*
鮮やかな色で彩る海の喧騒
澄んだ波の音
空を映す青
この手では抱えきれない大海原
温かな祈り
全ては思い出の中
線を描いて降りる太陽の光
柔らかな雲
冷たい風
この手では届かない大空
沈み込んで落ちる心
全ては置いてきた時間の中
羽ばたいた鳥の羽根
暖かな生命の温度
優しい歌声
この手では触れられない命
伸ばした手の感覚
全ては切り捨てた心の中
*全てを告げよ*
太陽は全てを見つめ照らす者
その光で語る詩は何を告げるのか
猫は限界を知らず自由な者
その自由は何を犠牲に成し得たものか
月は全てを浄化し守る者
その光で守る者は何をもたらすのか
犬は主人を助ける忠誠強き者
その忠誠は何をも犠牲に出来るものか
永久に咲き誇る桜の樹
暖かく降り注ぐ木漏れ日
豊穣の海と山
冷たく静かな湖面
今まで見つめてきた全てを告げよ太陽
大らかな春の大空の上で
今まで超えてきた全てを告げよ猫
暑く焼け付く夏のアスファルトの上で
今まで守ってきた全てを告げよ月
柔らかな秋の夜空の上で
今まで捧げてきた全てを告げよ犬
痛く突き刺さる雪の上で
どうか感想などよろしくお願いします