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詩集

思い出の海/全てを告げよ

作者: 下菊みこと

書けるだけの全てを書きました

*思い出の海*


鮮やかな色で彩る海の喧騒

澄んだ波の音

空を映す青

この手では抱えきれない大海原


温かな祈り

全ては思い出の中


線を描いて降りる太陽の光

柔らかな雲

冷たい風

この手では届かない大空


沈み込んで落ちる心

全ては置いてきた時間の中


羽ばたいた鳥の羽根

暖かな生命の温度

優しい歌声

この手では触れられない命


伸ばした手の感覚

全ては切り捨てた心の中


*全てを告げよ*


太陽は全てを見つめ照らす者

その光で語る詩は何を告げるのか

猫は限界を知らず自由な者

その自由は何を犠牲に成し得たものか

月は全てを浄化し守る者

その光で守る者は何をもたらすのか

犬は主人を助ける忠誠強き者

その忠誠は何をも犠牲に出来るものか


永久に咲き誇る桜の樹

暖かく降り注ぐ木漏れ日

豊穣の海と山

冷たく静かな湖面


今まで見つめてきた全てを告げよ太陽

大らかな春の大空の上で

今まで超えてきた全てを告げよ猫

暑く焼け付く夏のアスファルトの上で

今まで守ってきた全てを告げよ月

柔らかな秋の夜空の上で

今まで捧げてきた全てを告げよ犬

痛く突き刺さる雪の上で



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― 新着の感想 ―
[良い点] 初めまして。 太陽や月や海の無生物をモチーフにしながら鳥や猫や犬といった動物をそこに同義的に扱うところが斬新に思いました。
[一言] 壮大な素晴らしい詩だと思いました。 前半と後半で書かれていることが変わる所がポイントですかね。 考えさせられ、噛み砕くのに時間がかかりました。
2019/10/07 16:14 退会済み
管理
[良い点] どちらの詩も、詩人らしい詩に感じます。詩人というのが何をさすかは、人それぞれだと思いますが、みことさんも、この世界をずーっと眺めているんだろうなと、そういう気持ちになるということで。 …
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