逆鱗にふれた!
鱗に触・れる
意味…天子の怒りをかう。目上の人を激しく怒らせる。
辞書で引くとこう書いてある。
由来はこのウロコにふれると普段はおとなしい龍も激怒し、相手を殺すとか殺さないとかいう伝説からきている。
触れられると殺意を覚えるほど激怒する。触れられたくないところ。龍の秘密の箇所。
その正体とはなんなのか。龍の化身である少女・蒼に聞いてみたところ、
「人間にとっての乳首みたいなもんだ」
なるほど。
確かにいきなり他人の乳首を触れば怒られるし、敏感な場所なので触れられたくないだろう。しかし、そうすると、逆鱗は龍にとっての乳首、つまりは性感帯なのか?
「……おい、なんか目つきがエロいぞ」
いえいえそんなことはありませんよ。ところで逆鱗ってどこにあるの?
「喉のところだ、ほれ」
くい、と頭を上向きにする。素直すぎるだろ、と思いつつ見ると、たしかにウロコのようなものがあった。
蒼は現在、人の姿なので、ウロコは肌の中にガラスが埋め込まれたようになっている。その部分だけキラキラと妖しく光を放っている。まるで触ってくれと言わんばかりに。
「触るなよ」
蒼に釘を刺される。
触りませんよ。
はは、触るわけないじゃないか。
もし触るとしたらそれは偶然以外ありえないね。
おっと手が滑った。
「ひゃっ」
一瞬の出来事だった。
目の前から蒼が消えた。
と思ったら自分が壁際に叩きつけられていた。
遅れて痛みがじわじわとでてくる。特に腹が痛い。丸太かなにかで横殴りにされたような感じ。
「バカが! 触るなといっただろう!」
尻尾を床にビタビタ叩きつけながら、蒼は顔を真っ赤にして怒鳴っている。
ああ、あのしっぽで殴られたのか。
かなり痛い。骨折れてないだろうか?
「おい、大丈夫か?」
心配そうに近寄ってくる。
大丈夫じゃないです。
「触るなと言ったのに、人の言う事を聞かないからだ」
ジト目で睨まれる。
うんまぁ、触るなと言われたら触りたくなるのが男の子の性。
「……人間のオスはわからん」
やれやれとため息をつく蒼。そのスキを見逃さない。
ルパンダイヴ!
「な!?」
仰向けに押し倒し、両手足を隠していたロープで縛りつける。しっぽは俺と彼女の体重によって押さえつけられるので機能しない。
「は、離せ! また吹っ飛ばされたいのか!」
それは二度とごめんです。
けど、もう一回あそこに触れてみたかったんだ。
あの蒼が「ひゃっ」なんて口に出したんだ。
これもう触りまくるしかないしていいよね、そうしよう。そうします。
「おいばかやめ、…ふあぁん」
さっきは感触を楽しむ暇もなく吹っ飛ばされたが、今度はじっくりと触れられる。
ウロコの部分はひんやりしていると思ったがそうでもなかった。
つるつるして、ほんのり温かく、そして少し濡れている。
「ひゃ、ひゃえろぉ……」
触った瞬間、さっきまで抵抗していた力が消えた。
顔を上気させ、何かに耐えるような表情と共に抗議してくる蒼。
ろれつが回ってないにもかかわらず、懸命に抗議してくる。
そんな非難するような目で見ないでくれ。
興奮するじゃないか。
「ッ!!? ふぁぁああ!!?」
ウロコをさっきよりも激しく撫で回す。
それだけじゃ芸がないので
つつく。つついた感想。つつく指に応じて蒼が体を動かすので楽しい。
撫でる。なでた感想。なでると蒼は脱力してぐんにゃりとなった。可愛い。
舐める。舐めた感想。意外なことに甘い。龍の体液には糖分でも含まれてるのだろうか?
夢中になって舐める。
「あっ、ぁん」
いやいやをするように首をふる。拘束から逃れでようともがく。しかし、力はいつもの百分の一も出ていない。彼女はなされるがままだ。
「んひぃッ!?」
ちょっと歯を当ててみる。カツンと音がした。体がビクッとなり、完全に抵抗しなくなった。
やべえ超楽しい。
じっくり彼女の喉元を攻める。しろく柔らかい肌。その中心にあるもの、人にはないところを撫で回す。つつき倒す。舐めまわす。
その度彼女の体はいろんな反応を示す。
「も、もう、やめ―」
涙目で懇願する蒼。
よだれをたらし、口はだらしなく開いていた。
その姿は非常にそそるものがあった。もっと激しく手を動かした。
「ひぎっ」
彼女は白目を向いた。
いったん手をはなす。
「んぁ…え?」
中途半端なところでやめたせいか、少し不満そうな顔をしている。
安心しなさい。まだ終わってないから。
ウロコにピトっと口をつけるそして、思い切り、吸った。
ちゅるるるるるっ
「んおおおおおおああああああっ」
彼女は体をビクンビクン震わせ、ナニカに達した。
*
満足した。
蒼はベッドの真ん中で力尽きている。
途中から拘束の必要がなくなったので、ついでに逆鱗以外にも色々なところを責め立てた。
彼女は疲労困憊といった様子。
最後にもうひと撫でと思い彼女に手を伸ばす。
ガッ、と手を掴まれる。
「……随分好き勝手やってくれたな」
やばいと思った瞬間、目の前がまっしろになった
「このドスケベがぁあああああああ」
すざましい衝撃。
うすれゆく意識の中、反省する。
逆鱗には触れるべきではなかったのだ。
勢いでかいたので反省します。