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それはいつもの日常

完結目標で、更新は遅め。伏線等々張りますが、回収できるのやら。感想はくれたら喜びます。返信は返せたら返します。

「良いかね諸君! 僕たちは善良なる生徒一同のためにも立ち上がらねばならない! 本来、伸び伸びと、そして豊かに育まれねばならないその無垢なる魂を、愚かにも抑え付けようとする教育者どもの魔の手と、僕たちは戦わねばならぬのだ!」


 一人の少女の熱弁を熱い眼差しをもって、またある者は冷めた目つきで、そしてまた別の者は困ったように、それぞれが異なる表情で彼女の言葉に耳を傾けている。


「ゆえに、僕たちは学生に相応しい熱意と行動力によって彼らに反旗を翻さねばならぬのだ! さあ、立てよ国民! いざゆかん新たなる大地! めざせ天空! ラ○ュタはそこにあるのだ!」


「うお~何か知らんがワシ燃えてきた!」


 体格の良い、十人に聞いたら全員が不良と答えるであろう、厳つい顔つきをした男、猪川嘉人が興奮した声を上げる。


「それで、結局のところ何をするのだね? 今回は。どうせまた縷々嬢が何となく思いついたことをするだけなのだろうがな」


 そういって眼鏡をかけた太った男。静池拓兎がため息をつく。


「どうでもいい」

「そ、そんなこと言っちゃだめだよ、八重ちゃん」


 心の底からそう思っているのだろう、つまらなさそうな顔をする少女、辰実八重に対し、隣にいたその少女より幾分と発育が、主に胸囲的な意味で、豊かな少女、田畑潮が困ったような声を上げる。


「まあそう慌てるな。今から作戦内容を説明する! ケイ、根回しのほどは?」


 そういって少女、鷲塚縷々は携帯を取り出すと、電話の向こうにいる相手、辰実敬二に問いかける。


『ふっ、心配するな。仕掛けは上々、後は行動に移すだけだ』

「さすがだ、同志ケイよ。さて、諸君! 同志ケイの勇敢なる斥候により手筈はすでに整った! あとは僕たちが敵の牙城に攻め入るのみ! 赤カブト無き城などイチゴの乗っていないショートケーキみたいなものだ! 今こそ好機! 敵は本能寺にあり! 暢気に過ごす教育者どもに目にモノを見せてやれ!」


 そしてどこまでも騒々しくて、馬鹿らしくて、くだらない作戦が発動する。それはここ、宝仙高校では見慣れたものであり、もはや風物詩といってもいい。その中心にはいつも一人の少女がおり、そして彼女の行動を支える五人の同志、言い方を変えれば大馬鹿者たち、がいた。彼らを良く知る人々はこう呼ぶ。笑いと恐怖驚きを振りまく悪童たち、


 ――タケミヤセブンスターズと 


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