勇者が、きました
「薫」
「なにー」
母親に名前を呼ばれ玄関先で返事をする
「オレ今から学校だからー
急いでるからー」
「知ってるよ!
帰りにあれ買ってきて
醤油」
「へいへい」
適当に返事をして家をでる
オレは伊勢 薫、歳は17の高二で帰宅部だ
自転車で車道に乗り出してまっすぐ走る
家からチャリで10分のところに学校はある
ここは都会の角だが
それなりに人はいるため
車が結構通る
度々信号に捕まりながら
学校へと走った
その日はとてもいつも通りの平穏であり、友人とつるみながらのらりくらりと過ごした
帰りに醤油買えっていわれてたか
めんどくせーー!
大型スーパーに寄り道し、醤油と紅茶を買う
ちなみに紅茶はオレが好きだから買った
重くなった自転車を再び走らせる
しばらくしてまた信号に捕まった
なんだよー、まったくーー
悪態をつきながらじっとまつ
目の前を車が通り過ぎるのを恨めしく思った
ぴぴっ
あ、やった 青になった
ハンドルを握ってペダルを漕いだ
しかし、
「危ない!!」
誰かが悲鳴を上げて向こうをみる
何事かとオレもそちら、自分の横にめをやった
「っ?!」
目前に、トラックが迫る
キィィィィと耳障りな音をたて
ブレーキを握る
だが間に合いはずもなく
トラックにぶつかる
体が浮き上がり、自転車はトラックに潰されてぺしゃんこ
オレは右半身の痛みに顔を歪めてすっ飛んでいた
「っあ!!!」
地面に激突し、そこから数メートル程コンクリの上を滑った
血が、みえる
まさかオレが事故るだなんて
そこで、ブツリとすべてが途切れた




