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ホントのことを言うと

これから受験なので更新ペースが落ちると思いますので

ご了承ください

「ぶっ! ちょ、バカ!!

なにしてんの!!」

「ナ、ナギッッ!」


えーっと、この状況を一言で表すのは難しいと思う


まず、ココはあたしのお部屋で

あたしは寝ようとベッドに入ろうとしたところに……


なんと魔王様出現

かなり慌ててベッドルームに突入

んで、あたしの上にドサッ

要するに床ドンですよ うん


もう! 美女にけなされるわ

魔王に床ドンやら今日はツイてない


って…… 床ドン?

…………床ドンって言うのはね

押し倒しって事で………


………ハッ!!!


「うわあ! むぐぐぐぐ!!!!」


恥ずかしさよりも怒りの方が強く、現在の状況を理解するのに遅れた

床ドン!! 床ドン!!


フォルの顔が近い!! 息が掛かるっっ!!


恥ずかしさ+驚きからの悲鳴はフォルの手でふさがれた


「んっー!! んっーーーー!!!」


息出来ねぇぇぇぇぇぇ!!!


酸欠によって赤くなった顔を見て察したのだろうか

あたしは目を閉じていたからわかんないけど

フォルは手を話してくれた


そして、床ドンからも解放

し、死ぬかと思った……


ベッドから背を向けフォルは肩で息をしている

その反対側、あたしはベッドの上で両手両膝で立ち、

肩で息をする


あれ? おそろい!?


って関係ないか

顔だけフォルに向けてなるべく小さな声で怒鳴る

いや、夜だもん


「ちょ、フォル!!

魔王様が夜這いですかコノヤロー!!」

「うわっ! わ、悪い……」


魔王様の言い訳を聞こうと耳を済ませると

全く違う声が聞こえた


「魔王様ー! どちらですかー?」


はっ! この声は昼間の美女の!?


そう、昼間あたしの胸のあたりを指さして

『「たいしたこと、ないじゃない」』


と言った美女だ


フォルの事探してんのかな?


「フォルー、何か探されてるね」

「うわわわわ……」


ぶわわ、と小さく吹き出す

こんなに怖がる魔王なんて初めて見た


「なんなんだよもうあいつありえねぇいったいなにしにきたんだよあいつ

もうかんけいないのにいったいなんでだよリューネ……」


フォルは壁をじっと見つめ、早口で小さく愚痴っている

かわいいねで終わるはずだがある単語が頭に引っかかる


ん? リューネって、あの美女の名前だよね

なんか、どっかで聞いたことが在るような………


あ!?

そう言えば今日の夕方、すれ違った兵士2人がこんな話をしていた


『なあなあ、今日はリューネ様が城にいらっしゃったんだろ?』

『ん? あぁ、あの美人さんか

魔王様はなんだってあの美人さんとの婚約を破棄されたのかな?』


こっから推測するにあの美女=(元)婚約者!!??


ここであたしは勝てないと思った


なんでそう思ったかは不明

ただ単純に勝てないと思った


すると心の中にフッと重みが生まれた

焦り、不安、恐れ、どの感情が当てはまるのか、はたまたそれ全部なのかはわからない


「……」


決心を着け、ベットに腰掛ける態勢を取る

「フォル……」

「…ん?」


今までとは信じられないほどの小さな声で、フォルを呼んだ

彼はなにごとかと、こちらの方に向き直り座る


あのさ、と、口を開く


「フォルが、あのリューネって美人さんと婚約破棄したのって

何のためなの?」


その質問にフォルは即座に答える


「お前と結婚する為」


今までなら脳内爆発していたがもう慣れたようだ

うれしい気持ちも心に降りてくる

だが、そこに在る不安は消えない


「あたしでいいの?

あたしは…… その、ちょっと普通とはちがうから……

リューネさんと一緒の方がいいかもしれないよ」


普通と違う そう、あたしは普通じゃない

持ち前の明るさでこの世界をゲームのように渡って来た


ここにきてどうしようもない不安があった

ぶつけようのない怒りがあった


勝手に殺され、別の場所に連れてこられた事を平気なフリして笑っていた

全く別人の姿と声に、喜びきっていたフリをしていた

一度素に出して忘れたフリをしていた

偽物の姿と声、偽った感情に向けられる愛に、恥ずかしがったフリして逃げていた


ウソばっかり付くあたしは、きっと彼には相応しくない


俯いたまま、床を見つめる


本当は、ウソなんて付きたくないの

本当に彼の事が好きなの


彼女にとられたくない


でも、異常()普通(真実)なら人はどちらを選ぶだろう


リューネさんに…… 決まってる


こんな自虐やめたい 

ここからにげたい きえてしまいたい


本心を押さえる為に拳を作り、爪を立てる

目の端に映る金髪が、ヤケに目立つ


「おい」

「……」


彼に名を呼ばれる、返事をしなければならない

でも、答えを聞くのが怖かった


「……これが俺の答え」


返事を待たず彼は答えを示すようだ

目を閉じたその瞬間、両頬に温かな感触

顔が前を向く


月の光が差し込むその部屋で、

あたし達は唇を重ねていた


誤字とか不明な点がありましたら教えてくださると

嬉しいです

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