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事故と、回復

ちょっとしたヘンタイシーンがありますのでご注意ください

ここしばらく、太陽見てませんニートです。


「あー、ちくしょう」


真夜中、頑張って部屋から出てお風呂に入ってます

いやー、広いね お相撲さん何人も入るんじゃないの?


想像しかけて思わず噴き出した

そんな光景見たくねぇ


「ふぅ~…」


思い切り力を抜いて湯につかる。

あったかいッス……


脱衣所で鏡を見ると、あたしの顔は不健康そうな白色で隈まで出来ていた

なんかショック…… ケタケタ笑えるほどの体力はあるのにさぁ………


一人でむくれる


いや、自分のせいで嫌な思いをする人がいるのはわかったよ

でもまさかあそこまで変わるとは……


アンナさんは「その色で」と言っていた

結論で何を聞こうとしたのかはわからないが あの変わりぶりにはビビった。

そりゃ、嫌われるのはこわいさ


いつかフォルまで離れるんじゃないか?


っていう疑問もあるし……


見知らずの人に睨まれるのは怖いよ うん

濡れた髪を触り、色を見る

イエルスの王族と同じ金色 そういえば、最初の国王のショタも金髪だった気がする。


「あーあ、もう…… やになっちゃうね……」


溜息をついて、立ち上がって浴槽から出る

大きな扉を開いて脱衣所に戻ろうとした途端、なんか勢いよく扉が開いた


「え!?」

「うわっ!!!???」


扉を開けたのはフォル、なんですか魔王様?

ここは女子の……


あれ? フォルは今目の前に居ます

扉はオープン あたしは今…… 風呂ナウだったから……


色々と考え、一つの結論にたどり着く


「こっの!! 助平!!!!」


軽快なビンタ音が響いた




***



「まったく、魔王様が風呂場で覗きだなんて

バカじゃないの!!」

「あ…… いや…… 俺はただ………」


バスローブを着こんだあたしは魔王様の説教にかかる

正座をしてうなだれる魔王は若干可愛らしかった

顔は真っ赤で右頬はさらに赤い

そんな彼、時に怖くて好奇心旺盛なその魔王様は見事にやらかしましたがね……


「魔王っていうのは国を統べる方で強くて立派なのよ!

フォルは該当してるけど、今やらかしちゃったの!!

ダメでしょ!! ラッキースケベにひっかかる魔王だなんて!!!

あたしがビックリだよ!!!」

「えっと……」

「えっと?」

「ス、スンマセン」


漫才みたいな説教かもしれないけどあたしにとっては死活問題

結婚相手でもない人に全裸公開だなんて黒歴史!!

泣いても良いッスか!!!


「正直泣きたい気分だけど…… 頑張って許す

あたし謝っても許さないとかいう鬼じゃないもんね」

「はい ごめんなさい……

でも、よかったよ 元気になって」


……え?……


「ねぇ、フォル? あたし元気じゃなかったの?」


フォルからのよくわからない祝福への問いかけ

いや、確かに顔色ワルスだけど

人前では元気に振舞ってたはずだよね……


予想外の言葉にうろたえる

そんなあたしに渡された言葉はこう


「ナギって、以外に不器用なんだな」


あら? 問いかけには無視ですか?

彼は立ちあがってあたしに笑いかける

右頬の腫れが痛々しいがやっぱりイケメン


もしかすると、色を気にしてる事に気付かれたかな?

……うん! 勇気っていう見えない物にちょっと頼ってみようかな!!

手を強く握って勇気さんを発動させる


「ねぇ! フォル!!」

「ん?」


いろんな覚悟が詰まった一言に、彼は意識を向ける

さぁ、頑張れ! あたし!!


「あたしさ…… 自分の事よくわかんないし

目や髪だって貴方達が嫌う色をしてるの

なのに…… 何で きゅ、求婚してきたの?」


始めは頑張って彼の目を見ていたが

思わずそらしてしまった


落ち着いて考えながら紡いだ結果

これがあたしの心情


「えっ!? いきなり何だ……」


やっぱりフォルは戸惑っている

そりゃ、ラッキースケベのくだりからこうなるのはおかしい

でも、このタイミングで吹っ切れちゃったんだから仕方ないさ!!


「なんでもなの!

で、なんでなのよ!!」

「えっと………  まぁ、その…………」


彼は顔を真っ赤にする

どうしたヤンデレ!! てめぇ実は恥ずかしがり屋だったのか!?

好きになればなるほどキャラが変わる新手のタイプなのですか!!!

あたしの脳内攻略手帳の記録がすげー変わっていく


フォルスター 男 20代ぐらい

他人相手や一人きり、認識の浅い相手にはヤンデレ 

認識が深くなるまたはいざとなると恥ずかしい残念なイケメン系魔王

(すべては独断と偏見(推測)です)


あわただしく人への認識を変えていくあたし

ちらっと彼の顔を窺うと真っ赤になって下を向いていた

そして、静かに口を開く


「その…… 直感的に好きって… 思ったから……

思ってしまったらもう止められないだろ

色なんて…… 関係無かった」

「そう…… なんだ………」


うわー、こういうのってドキドキする……

少女マンガの気持ちがわかった気がした。


「ありがと、フォル

もう、色は気にしない事にするよ!!」


完全に吹っ切れたあたし、

無意識的に満面の笑みを浮かべていた。


誤字とかありましたら

指摘していただけるとありがたいです

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