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君に告ぐ  作者: ミズハラハヅミ
第二部 プラネタリウム心中
20/79

 多美たちの学校には日当たりのいい中庭があって、天気のいい日はよくグループでお弁当を食べている。多美はあの生物の時間から、ペアの実習は古沢さんと組になることが多く、その関係で亜季たちと合流して、いつの間にか四人グループで固まっていた。古沢さんは一人でいるのが特に好きだというのではなかったようで、亜季ともあっちゃんとも、多美の時と同じように不思議な距離感で付き合っていた。そして二人はそれを面白がっているところがあった。一番驚いたのは、合唱コンクールの練習が始まってから、古沢さんが亜季に誘われて、合唱部に入部したことだろう。今では三人で仲良く部活に行く姿を、見送るようになっていた。

 今日はあっちゃんが、お弁当を作ってきてくれたというので、みんなで中庭に出て、ピクニックもどきをすることになった。

「で、今日のびっくりおにぎりは何かなー」

 亜季が楽しそうに、あっちゃんの持ってきた、大量かつ巨大なおにぎりを選んでいる。あっちゃんのおにぎりを初めて体験した多美は、本気でびっくりした。

 何がって、……その具に。

 古沢さんは特に選ぼうとせず、一番自分から近いものを取った。ためらいもせずにぱくりといく姿は、相変わらずクールですがすがしい。

「……堀口さん」

「何?」

「これ、何」

 古沢さんが見せた中身は……どう見てもマカロニだった。

「うん、マカロニサラダ味?」

「まずい」

 古沢さんは容赦がないが、人からいただいたものは残さない。眉間にしわをよせながらも、一気に口に押し込んだ。おそるおそる多美が一つを選ぶと、散々迷っていた亜季が、見事なガッツポーズを見せた。

「よっしゃまだマシ!」

 なんだったのか中身を覗いて見たら、佃煮らしきものが入っていた。確かにマシ。

 最初から半分に割って食べるのはルール違反だ。多美もえいっと勇気を持って、一口いった。みんなが見守る中で、……微妙な、一言。

「ポークビッツケチャップ炒め」

「それってどうなの」

「なんともいえない。……けど個別ではおいしい」

「あつ~、今日の当たりは何なの!」

 あっちゃんはにっこり微笑んで言った。

「みんなに一つずつって思って三つあるわ。高級紀州梅、たけのこ、豚の角煮」

 さあがんばって選んでね。そう言ったあっちゃんが選んだのは、ベーコンレタスだった。



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