闇夜の人肉食い
ここは夜の繁華街の脇道…………
人通りがゼロに等しいこの通りに一人の少年が立っていた。
しかし…………少年の目は暗く沈んでいた。
「…………」
少年は月を見上げるとそのまま何処かへとふらふらしながら歩いていった。
数分後、少年が何かを抱えて通りに戻って来ると少年は無表情で袋を開け始めた。
月明かりに照らされて袋から顔を出したのは…………
人の腕だった。
少年はそれを両手に持ち、
ガブリ
食い始めた
その時の少年の目はまるで獲物を食い荒らす狼の様な鋭い目付きだった…………
少年は顔に血が付こうがお構い無しに食い漁り、骨に付いている身さえもしゃぶりついて骨を綺麗な状態にしていた。
「…………」
少年がそれを食べ終えると再び闇夜へと消えていった。
そして少年は夜が明ける前まで通りへと人の一部を持って行っては食い、再び闇夜へと消えるの繰り返しだった…………
そして日の明かりがその通りをも照らした時にはその少年は姿を消してその通りには肉片が全く付いてない人の骨だけが丁寧に残されていた…………
世間は「闇夜の人肉食い」とその少年を恐れていた。
皆さんも真っ暗で人通りの少ない所を歩いていると「闇夜の人肉食い」に襲われるかも知れませんよ…………