テレビ出演?その2
どこでもドアが壊れてしまったため、おれらは歩いて東京へ。
てか埼玉なのにこんなド田舎あるんだ。へぇ…。
「見て!!ゲーセン!!」
はぁ?何故こんな所にあるんだい。てかすげーうるさいし。
人形たちはギャーギャー言いながら、ゲーセンの中に入っていった。
俺も人形を追うようにゲーセンの中に入っていった。
人がたくさんいました。
うん。とにかくたくさんいました。太鼓の達人で列ができてました。
「うっしゃあああああ!!遊ぶぜ、アルデンヌ」
そういって、人形14はドラムのゲームをやり始めた。なんかメンバーズカードを入れてた。
どこで手に入れたのかな?ふふふ……。
「よしっ!!いくぞぉ!!」
わざわざ大声出さなくていいのにと俺は思った。
てか今思ったけどおかしくないか?こんな田んぼと軽トラしか無い村に客が多いゲーセンがあると思うのか?
俺は狐につつまれたかのようにゲーセンを見渡した。
係員が…いない。
係員がいないゲーセンなんてとんでもなくおかしい。
動いてる人形を見て騒がないやつがいるか?
俺は怪しくなって人形たちを呼んだ。
だが、ドラムのゲームにすごく集中していた。てか…うますぎる。
「はぁ〜、楽しかった」
人形たちと共にゲーセンへ出た。
拝啓、皆さん。このゲーセン、普通のゲーセンでした。
俺は泣きそうになりながらゲーセンを後にした。
「なぁ、バスを待とうぜ」
俺はバス停を見つけ、指を差しながら言った。
「うっせー!!ボケ人間」
うわぁ…、人形に暴言された。すげーショック。
「じゃあさ、バス待とうぜ」
人形09がバス停を指指しながら言った。
だからさっき俺が言ったってーの。俺が思ったが、人形は
「行こうぜ」
と賛成した。
よい子のみんな。これをさべつというものなんだよ。よーく覚えてね。
とりあえず俺達はバスを待つ事にした。
だが、一向に来なくて、全員イライラしはじめた。
「くそぉおお!!いつ来るんだよ!?」
人形21がバス停にパンチをして、バス停にある看板みたいなのが倒れた。あーあ。
その時、人形21は気づいた。
「なぁ…みんな……」
人形21が震えながら言った。
「どーした?人形12」
俺はバス停にある看板みたいなのの所まで走った。
「時刻表…」
人形21が指を震えさせながら時刻表を指したので、俺はそれをみた。
「…もう、バスが無い…」
そう、あの時ゲーセンで遊んでる間に最終バスが出発してしまったのだ。
「あーあ、おめえらのせいだ!!あーあ!!」
「うっせえよ、ライブドアクビになったくせに」
「うるせー、それもおめえらのせいだろうが!!」
「お前がUFOキャッチャーで俺たちを取ったからだろう」
「ジャンプしたんだろ!!ジャンプしたんだろ!!」
「ああああ〜!!!!もうおまえらとは絶交だ!!」
「てか俺は最初からそれを望んでましたぁー」
「あっそ、あっそじゃあな」
人形達はぞろぞろと俺達から離れていった。
「バカらしい、家帰ろう」
俺は歩こうとしたが、道に迷ってたんだ。
「おいおでーら、何してるべか?」
前の畑で農業をしていた50代後半のおじさんが俺に話しかけた。
「駅を探してるんですが、知りませんか?」
「ああ、反対方向だぁ。おらが連れでっか?」
「お願いします」
な、な、なんとこんな所に神様が、ありがたい。アーメン。
とりあえず俺はおじさんの軽トラに乗って駅まで送ってもらった。
「この村はなぁ、野球が延長しないからビデオが録画しやすいんだ」
「そうなんですか」
みたいな会話をしていた。
駅に着いておじさんに軽くお礼を言って俺は自分の部屋へと帰っていった。
久しぶりに我が家へ帰ってきた。
なんかリフォームされてもいないのに部屋がいつもより広く見えた。
今ごろ人形達何してるんだろう。俺はそう思いながら貯まってた新聞とハガキを見た。
ハガキは群馬の実家からだった。
まあ前橋だから職には困らないから東京に行ったのは俺とギャル二人と巨人入団希望のやつだけだった。
ハガキの内容は俺の妹、有希が結婚式を上げるから来て欲しいらしい。
ついに妹に先を越されたか…。
俺は寝ころんだ。
明日帰るか。
俺はそう思いながら寝たのであった…。
翌朝、俺がテレビを付けたら、懐かしい教育番組がやってて、懐かしいなと思いながら見てた。
その後、俺はとてつもない光景を見ることに…。
「それじゃあ今日からみんなと遊ぶ仲間の紹介をします」
歌のお兄さんが話した後、それは映った。
「どーも、クマオ29です」
あいつらだ。
行けたんだ。
NHK。それにしてもNHKはやるな。普通、あんなの見せたら即マスコットキャラクターにするよ。
それにしてもクマオ29って…。リーブ21じゃないんだから…。
はっきりいって一緒に歌ってる子供と人数あんま変わらないし…。
俺は即テレビを消してすぐ準備をして田舎へと出発したのだった。