2-??話
俺の周りには、数々の死体がある。
俺が殺した。
俺がいるからこうなった。
俺がいなければ
いや、そもそも存在していなければ。
「……まだ…いるのか」
俺は気配がした方に行く。そこは崩壊した建物の中だった。元は何かの部屋だったのだろう。ちょっとした空間が広がっていた。そこで気配の主を見つける。
そこにいたものと向かい合う。
一方通行となっていたため相手は戦う意志を固めたように見えた。相手は殺気、敵意を剥き出しにし俺を睨みつける。だが俺は、気にもとめず相手に歩み寄る。
「死ね。」
一撃で殺せるよう頭を狙いナイフを振るう。
俺は躊躇なくナイフで切り刻む。
「ギャッ!……」
頭の無くなった胴体が地面に倒れる。首の辺りからは血が勢いよく流れている。切り刻んだ頭が周りに飛び散っている。足元に殺した相手の目玉が転がっていた。視神経だろうと思われる紐状のものも付いていた。
俺は外に出た。
空はいつの間にか所々薄く黒く滲滲んだ雲が広がっていた。
その後も生きているものの気配を察知したり見たりした次第殺してまわった。
ほとんど殺したと思ったが意外にいた事に驚いた。
そして歩いていると誰かが俺の名前を呼んだ。
その声のした方へ向いた。
俺に話しかけている。
それに対し俺は
「これは、俺のせいで起こったことだ。俺が終わらせなければいけないことだ。」
声の主は涙を流し叫んでいる。億劫億劫に感じた俺はその場を去った。
はやく終わらせないと。
俺しかできないんだから。
空に広がっていた雲は夜でもないのに更に黒くなっていた。