ゆきずり?
なろうのお友達の作品を読んで思い付きました。
今日は“オトナ”なしろかえでです(#^.^#)
そのバーで彼女と出会った
僕はフォアローゼズ
彼女はブルーハワイ
二人共、亡くした恋の景気付けにと
飲み付けないものを飲んでいた
なぜそれが分かったかって?
バカみたいな平日で……
年老いたバーテンさんの他は
僕たち二人だけだったから
手探りの会話で
話そうとちょっと息を吸ったタイミングが
二人同時でぶつかって
彼女は僕から視線を外し
ブルーハワイに色付いた息の逃がしどころを
バックバーに求めた
「あれもウィスキー?」って訊いたのは
コロシアフィノのボトルで……
「シェリー酒ですよ」
と答えたバーテンさんの
丸眼鏡のレンズが片方光っていた
酔いに染められた彼女の瞳が
こちらを見つめるので
彼女の方へ
少し体を傾けたら
僕の耳を両の手のひらで包んで
シェリーの酒言葉を教えてくれた
そして
二人の前に
並べられたグラスへ
シェリーが注がれ
それからいくつグラスを並べたのか?
二人
同じ色の息になって
腕を組んでバーを出たら
指輪の露天商と目が合った
「指輪ホイホイに引っ掛かった」と二人ケタケタと笑って
そのままネオンに惹かれて
“ホテルホイホイ”になったけど
「今日だけのハネムーンだね」って
キチンと指輪をしたまま
何度も何度も繋がった
その時の指輪たちは
妻のジュエリーボックスに
僕たちの縁を繋いだ
大切な思い出として
今も並んで収められている
シェリー酒の酒言葉は「今夜はあなたにすべてを捧げます」です(^_-)-☆
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