ゴミ拾い
僕の遊ぶ公園には偉い人がいます。
偉い人はゴミ拾いをしています。
落ちている缶、ペットボトル、たばこ、とにかくいろんな物を拾って大きいゴミ袋に入れています。
偉い人はおじいさんで、僕が見かけて挨拶をすると元気よく挨拶を返してくれます。
僕はおじいさんを尊敬しています。かっこいいと思いました。
だけど茂みの中でおじいさんは袋から出してゴミを落としていました。見間違いじゃないです。
はっきりとこの目で見たのです。
草葉に隠れて様子を見ると、そのゴミをまた拾いました。
僕は気づきました。この公園にたくさんゴミがあるのは、おじいさんがやっていて全て自作自演だったのです。
がっかりしました。偉い人から悪い人に変わったおじいさんを横目に違う公園に行ってゴミ拾いをしようと思いました。
授業参観の教室は拍手に包まれています。
子供達はゴミ拾いをしようとする事に注目して大人達はおじいさんに注目するのでした。