表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/100

8.リリーローズ様

 ようこそいらっしゃいませ、リリーローズ様。わたくしエリザベートですわ。


 さあ、こちらにお座りになって、メニューをご覧くださいな。和洋中の食事からスイーツまで、各種ご用意できますわ。白玉たっぷり抹茶パフェとほうじ茶ですね。はい、少々お待ちくださいませー。



 それで、今日はどうなさったのかしら? ええ、もちろん秘密は決して漏らしませんので、心置きなくお話しくださいませ。



 ええ、はいはい。まあ、なんとなんと、んまあー。


 

 リリーローズ様の婚約者も転生者なんですの? ははぁ、前世の彼の妹が乙女ゲーム好きで、なんの因果か彼が王子に転生してしまったと。


 

 内政チートしまくって将来を嘱望される王子になっていて、臣民からの人気も高いと。


 それで、何が問題なのかしら? 転生者同士ですし、二人で内政チート街道を爆進されればよいのでは?



 まあ、リリーローズ様は人の心の声が聞こえるスキル持ちなんですって? キャッ、どうしましょう、わたくし何か失礼なこと考えてなかったかしら? え、大丈夫、裏表がなさすぎてビックリするですって? 褒められてるのかしら、ありがとうございます?



 ふんふん、んまあー。王子はチーレム好きと、さらに巨乳好き。むむむ。えーっとリリーローズ様は、ああぁ、スレンダーボディーでいらっしゃるのねー……。



 そうですね、わたくしはそれなりにございますわね。肩が凝るのと重力への恐怖に怯える日々ですので、あればいいってものでも……わたくしとしては、サイズよりもカタチが重要だと思いますのよ!


 ああぁ、カタチが作れるほどおありにならない……。ひぇー地雷だらけ。



 王子と婚約解消なさるというのは? 王子の顔がど真ん中のどストライクですか、そうですか。



 王子には巨乳の愛人たちでハーレムを作らせて、リリーローズ様は正妃の立場で我慢……はできませんよねー、ですよねー。一夫一婦制、死ぬまで私だけを愛してってやつですよねー。



 うーん、うううーーーん、ポクポクポクポク、チーン。



 リリーローズ様、二つの案をご提示いたしますわ。



 一つ目、リリーローズ様に特殊メイクとスライムの調教を覚えていただきますわ。ええ、一人十役、場合によっては二十役ですわ。リリーローズ様の記憶力と演技力がカギですわ。仮面をつけるのよ、マヤ。あなたなら誰にでもなれるわ。



 そして、スライムを自在に操れるようになっていただきますわ。巨乳といっても多種多様、肌触り大きさ弾力など、多様性が求められますわ。全体的にムッチムチ、スレンダーなのに胸だけバインバインなど、日替わりで選べることこそハーレムの醍醐味。



 え、複数プレイを求められたら? それは教義に反すると言いなさい。言い切りなさい。法律を作っておしまいなさい。



 二つ目、王子の弟、王子とそっくりですよね?弟をじっくり調教なさい。リリーローズ様に夢中になるように育てるのです。ええ、心の声が聞こえるのですもの、簡単ですわよね? トラウマをみつけて、なんなら植え付けて、それを解き放ってあげるのです。そうですわ、人はそれをマッチポンプと呼びますわね。



 弟王子が一回り年下? いいじゃないですか、若者。細かいことを気にしていては、悪役令嬢転生なんて楽しめませんわよ。



 いい結果報告を心待ちにしておりますわ。ごきげんよう。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ