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「あの日に戻りたい」 ナオキとタカトシのハイスクール漫才 Part1  ~スピンオフ もう一度同じ景色を見たかった~ 

作者: 刀根 貴史

ナオキとタカトシのハイスクール漫才



タカトシ:いやー、もう僕らも良い年なんですけどねー

ナオキ :まあまだ高校生だからそれほどの年齢でもないでしょうけどね

タカトシ:最近よく昔に戻りたいなーと思うことあるんですよ。

ナオキ :あー、それは誰でもあるんじゃない?

タカトシ:なのでー、

     今日は昔よくやったオママゴトをやってみたいなと思いましてね。

ナオキ :えー?そこまで戻りたいの?

タカトシ:いらっしゃいお兄さん、

     今日も仕事?ナオミちゃんなら今日は休みだよ。

ナオキ :夜のオママゴト?!俺達高校生だよ?!

タカトシ:ちょっとやめとくれよ、ここはそんな店じゃないよ。

ナオキ :なにしてるの?警察呼ばれない?

タカトシ:うぇーーんうぇー-ん、ママーーおもちゃ買ってよーーー

ナオキ :オママとオママのレベルを合わせてくれよ!

タカトシ:いつまでも子供みたいなこと言ってんじゃないわよ!

     ママーおしっこ漏れたーー

     汚らわしい!よその店に行きな!

ナオキ :成り立ってるの?!?!

タカトシ:だいたいあんたはいつだってそうだよ。

     奥さんと別れる別れるって嘘ばっかり。

     今度ナオミちゃん泣かせたら私が許さないよ!

ナオキ :ディープな話だな・・

タカトシ:ママー、ダイスキーー

     あんた・・・

ナオキ :・・・・騙されるなーー!!! 

タカトシ:え?

ナオキ :あんた何度もこの笑顔に騙されて来たんだろう?もう駄目だよ。

     忘れたのかい?あんなにボロボロになって・・

タカトシ:ナオキ・・ずーーっと陰から見てただけのあんたに何がわかるのさ。

ナオキ :わかるさ!こいつはママの前ではママの喜ぶことばっかり言って裏では

     うんこしたりおしっこしたり、

     放っておいたらその辺のもの飲みこんじゃう

     とんでもないやつなんだよ!

タカトシ:そんなのだれだってそうじゃないのよ!

ナオキ :違う!少なくとも俺は、

     俺だけはこっそりレゴを飲みこもうとしたりしない!

タカトシ:そこだけじゃないか!違うのは!

ナオキ :だからゆっくりこっちに帰って来るんだ。

     俺ならあんたを幸せにしてやれる。

     さあ、さあ!

タカトシ:ナオキ・・・

ナオキ :さあこっちへ!

タカトシ:・・・・ママーーおっぱい欲しいですーー。

     え?!

     ・・・あんた、まだ私が欲しいって言ってくれるのかい?

ナオキ :身体が目的だ!身体だけだ!そこに心はねえ!

タカトシ:お黙り!ナオキ!もうあんたに用はないわ!

     さっさと出てお行き!

ナオキ :ママーーー!!!・・・・・


タカトシ:・・・っちょっと待って。

     オママゴトってこんな悲劇じゃなかったと思うぞ。

ナオキ :お前の設定がそうさせたんだよ。

タカトシ:やっぱりおれ、

     昔に戻って、スティーブジョブズに禅を説く遊びをやりたい。

ナオキ :そんな奴いねーよ。

二人  :ありがとうございました。


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