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主題なき春のラプソディ  作者: 青山 樹
第一章 『ナントカのアレで世界がヤバい』
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~光の中で~

 暖かな光を感じる。

 でもそれ以外は何もない。

 そんな場所におれはいた。


 おそらくここは夢の世界なのだろう。

 こんな場所だか空間だかが、現実の世界であるわけがない。


 おれは体の感覚を失っていて、ただふわふわと浮かんでいた。

 まるで魂が体から切り離されたかのように。

 もちろんここは死後の世界なんかじゃない。夢の世界だと断言できる。

 夢を見ている時に、ここは夢の世界だと自覚することは、誰にでもあるのではないだろうか。


 それにしても、でたらめな夢だ。

 右も左も、上も下も、前も後ろもわからない。


 空間だけではなく時間の感覚も狂っていた。

 未来へ進んでいるのか、過去へ戻ろうとしているのか。

 それとも現在をあてもなくめぐり続けているのか。


 わからない。


 感覚が狂った夢は過去に何回か見たことがある。

 知っているはずの場所なのに初めて訪れたような気持ちになったり、初めて出会う人なのにずっと昔から知っていたような気持ちになったり。


 まったく、夢の世界ってのは、本当にでたらめなものだ。


 そこにいるおれ自身も含めて。


 しかし……。

 この夢はなかなかひどいな。

 暖かな光以外、何もない。


 それを感じているお前がいるじゃないか、という意見が出るかもしれないが、だからどうしたとおれは言いたい。


 おれはただ、この場所にいるだけだ。

 何かができるわけじゃない。

 何もできないのに、存在する意味があるのだろうか。


 夢であれ。

 現実であれ。



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