【エピローグ】
暗い世界、無音の空間。一人佇むが、前とは違う。腕に白い腕輪がある。
その腕輪にそっと手を当てると、かすかに温かさを感じた。一人じゃないと思える。そしてそのままある場所へと向かった。
行った場所はある高校生が眠っている部屋だった。目の前に寝ている男。それはようやく探し当てた人物だった。
「生まれ変わりさん」
そう言っては見るものの目覚めるはずもない。だが、夢を覗いてみたり外見を見る限りでは間違いなかった。おかしな気分になったが、それだけ時間も過ぎているということだろう。あってもおかしくないことだった。
その男のおでこにそっと手を置いた。
どれだけの時間が過ぎているのか知る由もない。たが、世界は静かに変化し続けている。
それでも足はいつものように、あの家へと向かっていた。開いているはずの窓へ向かって。
いつか開いていた窓も閉じるだろう。でもそれは喜ばしいことだ。
閉じる日が来ても覚悟はできている。またそっと腕輪に触れた。
行ってみると、窓が開いていた。ほっと思いつつも窓へと近づく。そして、目覚めることはないが音を立てずに忍び込んだ。
部屋のベッドの上を見るとすやすやと眠っている。前まで話していたのが嘘のようだ。その顔を見ると一人では感じることのできない淡い感情が胸を締め付ける。
「また逢えましたね」
暗い空間のはずなのに、何も感じられない世界のはずなのに、この部屋にいるだけで温かい気持ちになれる。
「……生まれ変わりさんに、出逢うことができましたか?」
その寝顔に尋ねてみる。当然だが答えは返ってこない。
それでいい。
誰かと出会い、もしかしたら恋に落ちるかもしれない。その相手が生まれ変わりならば……なお良い。
それに、私にはこの腕輪がある。腕からその腕輪をはずし手に持った。
腕輪を見つめると、自然に顔が浮かんだ。さまざまな顔を見てきた。どれも鮮明で消えることはない。
現実でどれぐらいの時が過ぎているのかわからない。そう思っていても、まだ自分が一番近い存在だと願っている。
……やはり私は自分勝手な人間だ。
生まれ変わりにしろ私ではない。
だが純粋に幸せを願っている。だからこそ今、目の前で眠っている。
一緒にいた時、少しでも私の気持ちをわかってくれただろうか。
「……好きだったんですよ。知ってました?」
そう言っても聞こえるはずもない。
悔しいので、腕輪にそっとキスをした。
長いお付き合いありがとうございました!作者大感激でございます……。
力不足故に、内容がぐだぐだになってしまいました。誤字脱字もあると思います。内容自体に不満があるかもしれません。
それでも!
ここまでお読みになってくださった方、時間を割いていただいてありがとうございます、こんな作品に少しでも興味を持っていただいて本当に感謝いたします。
最後どう締めようかと迷っていましたが、無事に完結できたのは読者様のおかげだと思っています。
お読みいただきまして、ありがとうございました!




