表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

どうして

僕は、歩いていた、ゴロゴロと、四角く割れた土砂が、湖の周りを囲み、そのわずかな段差に、烏貝の亡殻が、まるで誰かが置いたように、無数に陳列されていた、季節は秋だろうか、空を見ても、真っ白な雲が覆い尽くしており、空が何色か、比べることが出来ずに、色を気にすることもなくなる、僕はどうしてここにいるのだろう、木々は、紅葉して赤い、それが湖を取り囲んでいる、僕はそれを見ていた、そんなとき、湖の上に、白い靄が舞い降りていた、それはまるで、ゴーストのように、湖の上を、一匹舞い踊っていたが、不意に、気が付いた頃には、当たりはその白い物が、覆い尽くし、ついには、水面は、覆い尽くされ、当たりの木々は、その姿を、消す、僕は一人、湖畔を見ていたが、一人にされてしまった、白い霧によって、霧の切れ間に何かが動いたような気がした、実際は、雲を間近に見ているから、霧という表現になっているが、この場合、山頂にちかいこの場所だと、同意語であろう、その霧だか、雲の中で、黒い物が揺れたような気がした、みま違いかと、確認するよりも早く、それが何者かであるとわかる、声が聞こえた

「どうしてこんなところにいる」甲高い声が混じってはいたが、それは、キンキンとしたものではなく、酷く落ち着きを払っていてなお、緊急事態を思わせる、焦りを伺わせた、基本はそこまで高くないのであるが、静寂の中で、その高さが目立つ、どうやら、女のようである、こんな、誰も居ないと思っていた場所で、しかも、声をかけられるなんて、僕は、驚きの中、黒い影を、真剣に見ている、湯気のような霧が動き、黒い影に色が付いたとき、僕の目の前に、現れたそれは、とても、現代人とは思えず、また、人とは、到底考えられないものであった、それは、鈍いはがねいろで、頭には、朱色の紐を巻き、それと同じような朱色の髪をしている、それが地毛なのかは、分からないが、少なくとも、僕の曖昧な記憶の中で、そんな髪の人間は、地元には居なかった

「どうしてこんなところにいる」

それは言った、先ほども同じようなことを聞いたような気がするが、要は、僕は先ほどの答えを、持っては居なかった、記憶がないのである

「きさま、霧押しがでているというのに、どうして逃げない」

それは人間の声で言った、どこまでも普通であり、だからこそそ、その人間の大人くらいのロボットとは、どこまでも不釣り合いに感じた

「なっ・・なんです、霧押しって」

「しらいないだと、お前どこの者だ」

それは、相変わらず、強めの口調であったが、どうやら常識のようだ

「・・・それは、熊か何かの符丁なのか」

「熊・・そんなものじゃない、お前死ぬぞ・・こっちだ」

それは僕の手を取り走り出す、機械のはずであったが、ほんのりなぜか温かい、エンジンの伝熱だろうか、僕は手を掴まれたまま、彼女の後を追うことになった、それはどれくらい走ったのであろうか、いつまでも彼女の後を追った、いや、引きずられるようだったと言うべきか、ひたすら彼女は、山を下った、落ちように、その間も、霧は深く、どこまでも同じような景色が、眼下にあり、彼女は、その白一色の中を、まるで見えているかのように、木々を除け、はしる、しかし、だいぶは知ったというのに、一向に、坂が緩くなることはなく、平地が見えない

「おっおい、もうはしれないよ」僕は、息も絶え絶えで、彼女に言う

「まだよ」

彼女は、息を切らすことなく、僕に走りながら言う、それからどれほど走ったのか、限界を超えて、さらに、走り続け、もう、しかいが暗くなり始めた頃、ようやく彼女が止まる気配がした、そこはどうやら霧の外のようで、白くはなかった、その代わりに、木や土で作られた、小さな家がひしめき合っていた、さながら部族とでも言うべき雰囲気か

「付いたぞ」

僕の手を離した女は、どこか等か現れた、男と話している、僕は、空回りし続ける心臓を、何とか落ち着かせるべく、よろよろと歩くが、次第に意識が薄れ、吐き気と共に倒れてしまった


目を覚ますと、簡素なベッドに、毛布を二枚かけられ寝ていた、朝はじきらしく、暗い青さが、窓ガラスのない窓から見えている、僕はゆっくりと起き出すと、体中が痛いのを感じながら、木の床に足をおろした

「起きたのか」それは昨日彼女と話している男だと気が付いたのは、すぐであったが、しかし、そのとき妙なことに気が付いた、昨日は、そのロボットが、少し人間に見えたのであるが、今はロボットにしか見えない、昨日は、人間に見えたからこそ男だと思ったが、今そのロボットと、男を同じ者だと認識した証拠は、男の頭に巻かれた青い紐でしかない

「おはようございます」

「ああ、それで、どこも切られてはいないか」

男は、そう言って、僕の体を見た

切られる、果たしてどういうことだろうか、走っている途中で、いくらか植物などで手足のでているところを切ったという意味だろうか、僕はそう思い、手足をめくって見るが、多少の傷はあれど、さして、気にするほどでもないであろう

「違うぞ、きさま」

「きさまではない、歯黒今日助だ」

「はぐろ、変わった名だな」

「そうだ、変わっているから偉いのだ」

「そうか、いじめがいがありそうだな、その分なら、致命傷はないだろう」

「・・・大丈夫そうだけど、何かあるのか」

「・・・知らないのか」

そう言うと、何かを思い出すかのように、いとしあんした後に、あごに置いた手を退けて

「霧押し、これは、人を、殺すものだ」

「一つ質問良いか」

「何だ」

「お前は、ロボットだよな」

「ロボ・・なんだそれは」

「知らないのか」

「・・・・・それで、押し切りについてだが」

「・・・・・流した」

「押し切り、それは」

その時、天地を裂きかねない甲高い声と共に

「呪いじゃー」と言う、しわがれた鶏のような奇声が、聞こえた

「ババ」

男は言う

「ババ」

僕はその声に対して、些か戸惑うも、老婆と言うことで納得する

それも、振り向くまでであり、振り向いた瞬間には、納得することとなった

「そうやって、旅人を、脅かすのはやめてください」

「脅かしではない、それ即ち、恐怖という洗礼された指示、人畜とは即ち、無知なり、であるからにして」

「すいませんね、あれはそう、あれなんです」

あれと言われても、何も返せないのであるが、どうやら、危ない人間か、無視しろとでも言うべき行動なのであろう

「・・それでなんですか、霧押しって」

「呪いじゃー」

「・・つまり、霧押しは霧押しなんです」

「・・・何が起きるんですか、それは生物なんですか、自然現象なのでしょうか」

「・・・簡単な話だ、逃げるべき存在、体を、バラバラにする存在、そんなものだ」

「B級ホラーみたいだな」

「B・・・それはなんだ」

「び・・・呪いじゃー」

「お兄ちゃんじゃんそんなんしってんじゃんじゃん」

「なんだ、この消防車みたいな娘は」

僕はいつの間にか三人に増えていた、内の一人、サッカーボール三つくらい重ねたような者が、そう言って僕を見た

「・・君は、知っているのかい映画を」

「うんうん、綺麗だよね、赤々赤々もう、まっかっかだよ、じゃんじゃん」

「・・・あの男」

「なんだい、いままで寝ていた男」

「・・お前は、映画を知っているか」

「ああ、下界でやってる奴だろ」

「お前は神か」

「・・・まあ、そう言われることもある」

「まじか」

「・・・・そう近くはないが」

「・・・駄洒落じゃんじゃん」

「呪いじゃー」

この世界とは一体、第一部下幕


「つまり、お前は、この世界とは別の場所からやってきたというのだな」

「良く分からない、聞いたところ、下界とか言うところと、僕が住んでいた場所は、同じような気がする」

「記憶はあるんだな」

「嘘付いてるんじゃんじゃん」

「呪いじゃー」

「・・・見なすこし黙って聞いたらどうだ」と、男もとい、マス・ダルが、言う

「ああ、すみません、マスダル」

「いや、しかし、お前は、霧押しも、我々のような存在も知らないんだろ」

「ああ、しかし、おまえたちは何を食べているんだ、樹液か」

「・・何を言っている、俺たちは普通の物を食べるぞ」

「しかし、良く消化できるな、実はものすごいはいせいのうか・・いや、もとからか」

「何を言っている、とにかく、お前はこれからどうするかを決めた方がいいだろう」

「しかし」

「考えるよりまず行動だ、どうだ、下界にでも降りてみては」

「無理ですよ、下に行く方法が分からない」

「・・・簡単だ、死ぬに限る」

「・・・・・・・・・死ぬ」

「呪いじゃー」

「無知じゃんじゃん」

「・・・ここでの一生は短い、極々短い、だから、転生の先を、確率的に下げしたに行くんだよ」

「・・・・・・・良くわから無いけど、死ぬくらいならもう少しここにいようかな」

「そう、私は少し死んでくるけど」

「・・・命は大切にした方が」

「命・・・それはこの世界でのエネルギーにふさわしいものだろうな」

「・・・・ちんぷんかんぷんなんだが」

「呪いじゃー」

「どこがだよばあちゃん」

「・・でも、しんだら、ここに戻ってこれないんじゃないのか」

「いやそれは違う、人は死んでも、その肉体が止まるだけだ、魂を戻せば、また生き返る」

「・・・・・・それじゃあ、誰かに憑依するってこと」

「・・・まあそう言うことじゃんじゃん」

「じゃんじゃんって、でも、そんな面倒そうなことより、したにあるいていった方がいいんじゃない」

「無理だよ、じゃんじゃん、永遠に下がることになる」

「永遠

「そうね、ここは閉じこめられた世界、実際にはしたがあるんだけど、私たちは出ることが出来ない」

「何で」

「だから神なのよ、そう簡単にあえない」

「・・・何か出来るの」

「まあ、説明するより確認する方がいいわね」

そう言うと、朱色の紐を頭に結んだ女、リトテスが、そう言うと、僕の手を取って、外に出た

「汝、死するとき、時を止め、命に巣くうこと認めるか」

それはいきなりだった、恋は突然に・・云々いっている暇さえなく、鋼色の鋭い刃物が、僕の心臓に突き刺さされた

「シネ、少年」

果たしてそんな言葉をはかれたのであろうか、ただ、無音の中で、女が口を開いたのだけが、かすれゆく意識の中で、鮮明に残ったのである


「よう、しっかり死んだようだな」

「・・・・な、なんだ」ぼんやりした意識の中で、暗闇の中で光る、意識を感じた、それが意識だと感じたのは、何か言っているような言葉が、そのぼんやりとした光から聞こえてきたからなのである

「ここは、転生前の控え室とでも言ったものか」

「本当だったのか、僕は、はたまた」

「食人部族のむらにでもとらえられたかとか」

「何で分かる」

「ここは、魂の空間だ、個などあってないようなもの、いや無いな」

「なら僕はいまどこに」

「まあいい、下に行くぞ」

「・・え」

「あるだろ、下にある、無数の光が、その中の一つに入れ、間違っても、人以外にはいるなよ、それも、赤ん坊とか、病人とか」

「そんな区別」

「あっ、そうそう、色が出来るだけ薄い方がいいわよ、ほら、赤く点滅しているのとか」

「おっおいどういう」

「それじゃあお先に」

僕は、こくうのような黒の中を、ひたすら落下していた、そして気が付いたときには、真っ赤な光の中に、吸い込まれている、その現状を、必死さの中で、わずかに分かっただけであり、もうよく分からなかった


「おい、どうした、砂糖」

僕は、見知らぬ場所で、一人、ひどく堅い物の上に、頬を、押しつけていた

「おい、起きろ、砂糖」

それはひどく乱暴で、ぶれぶれで気持ちの悪い心を、更にかき乱した

「何だよ、誰だよ」

僕は叫ぶと、起きあがった、重なる視界の中、ぼくは、スーツを見た、どうやらぼくを地獄のジェットコースターのような悪意ある揺さぶりをした人間のようである

「お前は・・・・」

僕は、重なったままの視線を、辺りに、回すが、どうやら、どこかの会社のようであり、皆何事かと、こちらを見ているようであるが、僕が視線を向けると、何とも言い難い顔をして、パソコンなどに目をそらした

「おいおい、どうした、砂糖」

「・・・・・・」

僕は、どうしようもなく、気色悪い、脳内を振り払うように、後ろから揺さぶり人間を押し倒すと、そのまま会社を出た、うしろで、揺さぶり男が、何か叫んでいたが、僕は無視することに徹した、どこまでも落ち付か無いままあそこにいるのは、今後得策ではないと考えたからである、外にでると、うだるような暑さが、山とのギャップを、まじまじと感じさせる

ただでさえ、陽炎のように揺らぐ視界が、いよいよ、幾重に重なる、僕はしばらく立ち止まり、その中を無数にうごめく人間を見ていた、そして自分も例外ではない事を考えるも、さしてどうなるというわけでもなかったが、唯一、わずかに視界が、一つの線に戻りそうでもあった

「おい大丈夫か」

僕は、目を開いていた

「あ・・あれ」

そこは、涼しかった

「あの、あれは夢でしょうか」

「いや、現実だ、しかし、早いな、まだ一時間もたっていない」

「じゃんじゃん」

「のろいか」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「何黙ってるんだ、もう昼だから、そろそろ、飯にするか」

「わーい、じゃんじゃん、めしじゃんじゃんじゃん」

「呪い飯じゃ、呪い」

「うるさいうるさいうるさい、お前等も飯づくり手伝えよ」

「うーーじゃんじゃん、苛めるじゃん」

「呪いじゃー、飯を作らせようと言う」

「あの、うるさいんですけど」

「まだ痛いのか」

うるさい連中の中、別の一つの声が聞こえた、それは先ほど、暗い空間で聞いたような声に、ひどく酷似していた、間違うかも知れないが、朱色紐であろう

「・・ああ、しかし、あの後どうなったのだ」

「死んだ」

「死んだ・・それは、僕のことか」

「違う、お前は生きているだろう」

「生きている・・・そう言えば」

僕は、刺された場所をまさぐるが、わずかに線が残るだけで、大した傷跡ではなかった

「・・・何で傷が」

「あなたは神よ、この山にいる限りは、その存在が神となる」

「・・・何で」

「そう言うものよ」

「・・・・しかし、なら誰が死んだんだ」

「・・あなたが乗り移った、斉藤・・いやさとうと言う男だ」

「砂糖・・」そこで、僕は、揺さぶられていた男を思いだした

「・・・・・・どうしたそんな青い顔をして」

「・・死んだの」

「そう」

「君は死神なのかい」

「・・・」

「と言うか、ただそのためだけに、さっき言ってた、映画を見たり、それだけのために」

「私たちだって、遊びたいし、その代償が、人間の魂、別におかしくはないでしょ」

「いやおかしいでしょ」

「あなたの生きていた世界では、お金を払うでしょ」

「まあ」

「そんなものよ」

「いや違うでしょ」

心底困った顔をして、朱色紐が、こちらを見ている

「世の中には、そう言うこともある」

「無い」

「無いって」

「・・・そんなに、そんなにしてまで、遊びたいんですか」

「でもそう言う物なんだよ」

「・・・あなたの心は腐っている」

「人の心は腐っていないと」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも規則とか」

「あーーはいはい、規則ね規則、ここからはでれない、これがすべて」

「それじゃあ仲間同士で殺し合いなんてしないだろ」

「・・するよ、映画を、じゃまするなら」

「・・・でも、死なないんだろ」

「まあ、ね、分かってるじゃない」

「・・・・・だからって人をそのために殺してもいいのか」

「あなた知らないの」

「何を」

「自殺するような人間は、大体とりつかれている訳よ」

「は」

「死ぬまで、自分の世界に戻っては来れない、だから、無理矢理死んで」

「・・・・・・・・・・僕の場合は」

「私が車道に突き飛ばしてやった」

「っな」

「ご飯が出来たぞ」

その時、野太い男の声がした


「そうか、つまり、お前は、人の死についてどうこう思っているわけか」

「そうだよ・・むぐむぐ」

「たべるるか、しゃべるるか、どっちるるかにするるるか・・しゃんじゃん」

「何を言っているんじゃ、海苔、呪い、海苔」

「・・・二人とも黙って」

「まあいいじゃないか、にぎやかだし」

「私静かに、もぎゅもぎゅもぎゅう」

「・・お前が一番うるさいぞ」

「あんたでじょ・・もきゅ」

「・・・みなさんは、何時から此処にいるんですか」

「さあ」

「さあね、じゃんじゃん」

「知らん」

「以下同文」

「・・・それはつまり、何時からかわすれたと、其れとも、教える気はないと」

「あれれ、そんなこと言っちゃうんじゃ、もうじゃんじゃんかなお終い」

「・・少年、其れは聞き捨てならないぞ」

「呪いをかけるか

「・・・・少年、君はそんなに、元の世界に帰りたいのか」

「帰れるのか」

「帰れるかかえれないかではない、帰りたいか帰りたくないかだ」

「同じだろう、ベニー」

「そうかしら、アオウ」

「・・・帰れるのか」

「帰りたいのかお前は」

「其れが分からないんだ、自分の記憶がない」

「良く其れで善悪言っていられるな」

「別に善悪って言う訳じゃ」

「そう言う意味だろ」

「これは善し悪しで」

「違うな、ルールを一つしか知らないからだ、自分中心に考えているからだ、そして規律こそが絶対だとばかを言っているせいだ」

アオウが言う、しかしチンプンカンプンだ

「僕はあんたが何を言おうとしているのか、全く理解できないが、一つだけ言えることがある、今のところ、悪いと思うぞ、その考えは」

「私ご飯食べたし、少し里に落ちるじゃんじゃん」

「・・・・あんた最近あんまり行ってなかったけど、どんな死に方にする」

「あれ、じゃん、殺してくれるの」

「・・別に死にたいなら、ご自分でどうぞ」

「・・・まあ、手間が省け・・」

鮮血が飛び散った、しかし、地面はいつの間にか、濡れた場所さえなく、嘘のようであった、男の手は、切り裂いたナイフを置き、倒れたミドウリを、横たわらせた

「・・・あんたは、どうして里に下りるんだ」

「・・・」男は、一応のととのえをおいて、こちらを向く

「まず第一に、自分たちは、どこまでも繰り返しの中にいる、そこでこうかんがえてみてはどうだろうか少年、これは必然だった、その人間が、我々に乗り移られたからこそ死んだのではなく、元々死ぬ運命だった、そうかんがえれば」

「無理だろう、移らなければ死なないんじゃ」

「無理ね、赤かったもんね」

「赤い・・確かに赤かった、と言うことは」

「言ってなかったけ、言ったような気がいたけど」

「・・・」

「自殺者の中に」

「もういい、聞いた、でも、それでも、不自然だろ」

「不自然・・必然も我々彼ら見たらまた不自然だ」

「話がそれている」

「どうして、話がずれているという事が、いけないのだろうか、遠回りこそ近道とも」

「・・・こう言うときだけ常識か、それもまた、道の一つなんじゃ」

「よく分かりましたね」

「・・・分かっているのか、僕は」

「さあ、わからねければ、分からないほど、なんてこどばがありましょう」

「・・あるのか」

「さあ、誰かからきいたような気がします」

「・・なあ、一つ聞いていいか」

「なんでしょうか」

「俺はお前等から見たらなんに見える」

すぐに答えの返答が帰ってきた

「バカ」

「アホじゃんじゃん」

「くず」

「世間知らず呪い」

「・・・・・・外見的に」

「ぶす」

「普通、キングオブ普通じゃんじゃん」

「興味がない海苔」

「意味不」

「・・・もっとなんて言うか」

「語彙に難あり」

「人的欠陥じゃんじゃん」

「社会不適応者」

「正義感の若者」

「・・・・戻っている」

「何が言いたいんだ、少年」と、紅紐

「・・・こうなんて言うか、僕は肌色なのだろうか」

「・・・・鉄色だが」

「鉄・・・其れは君らじゃ」

「いや、其れはない、なあ、緑紐」

「うん、てつじゃん、じゃん」

「のろいじゃな」

「・・・まだ頭に混乱が残っているのかもしれん」

「僕にはみなさんがそう見えるんです、先ほども言いましたが」

「こいつ、脳内を、霧押しに、押し出されたんじゃないのか」

「・・・あながち間違いではないのかもしれん」

「呪いじゃな呪い、特大級の」

「じゃんじゃんだよじゃんじゃん、脳内じゃんじゃん、かんずめさかな豆板醤」

「・・・どういうことなんだ」

どう言うことなのだろうか、これほどおかしな事が起きているのだ、妙竹林な事が起きても、おかしくはないだろう、しかしどうだ、そうわ分かっても、こうも攻められていい気はしない、それどころか人間強度の低いようだときがつき始めている僕については、酷く酷く、傷つき続けていた

どうにかして盛り返すべきだろうが、こんなこととばを思い出していた

九十九人の異常者の中で、その中で正常者は、実に異常だと、どうなのだろうか、僕はいずれ、此処からでれなくなれば、彼らのように

「おい、起きろ、おい」

「・・・なんだ」

僕は、くやらみの中から目を覚ました、そこにいたのは、女性であった

「・・あなたは」

「・・・霧押しの中ですくっただろうが」

「まさか、赤紐」

「・・ああ、しかし、良く無事に潜り込めたものだ」

「・・あれ、僕は一度」

「・・何を言っている、お前は混乱の中眠りこけていたんだろうが」

「此処はどこ、僕は」

「お前の名前は、歯黒今日助だろう」

「・・・其れでお前は、これからどうするんだ」

「・・まず、映画に行って、食事する」

「・・・それだけのために、僕は、そう、君だって人を」

「ねえ、あなたは一つ勘違いしている、その必死さから言うと、あなたは、人を殺しているように聞こえるかも知れないけど、其れは大いに違うわ」

「・・どこがだよ」

いまどうやら映画館にいるらしい

「あなたが見た無数の光は、未来の光、そのうちのあかは、自殺者の赤、あなたは代わりにその人生を、いきる、つまりは、デッドエンドを、自らしに望む希望を、君が変わるのだよ少年」

「・・・・それなれば、もっといくべじゃ」

「其れは無理だよ、私は映画を見たいときだけ」

「・・・・・全部見れば」

「無理よ、人の道は常に一本道、今此処で百本の映画を見ても、人生で百本の映画を見る道なれば、それ以上はみれない、私は駄作を見たいが為に、そんな無駄遣いはしない」

「・・・夢ということになるのか、その時君たちは違うことを言っていたぞ」

「それならそう言う世界があったのかも知れない、もしくわ、私たちが隠しているだけかも」

「・・どっちなんだ」

「さあ、私が本当のことと思っていっても、口からでる物は、合図はすべて、嘘となりあなたに伝わる、其れは実に無意味、いや、無駄だとは思わない」

「思わないね、少年マンガで言うじゃないか、宗教を知らない宗教かぶれの漫画家が、楽な人生を否定して、規律の中で生きろと、なら僕も同じでいいんじゃないかな」

「・・あなたはなかなかおもしろくない思考の持ち主ね、出版物はみんな、国が支配した、洗脳の教材、人は、欲望が濃いほど、それに群がる

まるでしにくを漁る蟻のように、食欲や性欲のように、其れは隠しても表にでる」

「陰謀論」

「・・・ねえ、そろそろ映画が始まるわよ」

暗闇の中、スクリーンに、CMが写る


「ABCDFクリーム新発売」

大音量が怖い、何時になってもこれはなれないものだ、無いはずの記憶、そして嫌悪感、まるで怪獣の首元で、砲口を聞いているような絶望感だ

「あなた要らない」

横を見ると、親指大のなかなかのおおだまの飴玉を二つ、手で掴んでいた

「ありがとう」

基本映画中には飲食をしない僕であるが、つい受け取ってしまった

「あなた、食べるきないでしょ」

映画の大音量の中、彼女の声は、それでも良く不思議と聞こえた、しかしそこはさして問題点ではない、今彼女は、ロボットであり、そしてCMも同じなのだ、皆ロボット、ということは

「始まるわね」

高揚のある声がした

「うれしいのか」

「さあ」

しかし、そのわかりにくい高揚は、いつものぶずりとしたものか等したら

実に落差を感じ得ない、異様にはいテンションに、ストローから、謎の液体をすすっている、光の加減か、色がくるくると変わっているように見えるのは気のせいだろうか

「始まるわよわじまるわよ」

僕の目には、彼女がそうつぶやいているような気がするが気のせいなのだろうか、良く、あれだけチンプンカンプンな話をしていた女だとは思えない、あれだろうか、ヤンキーなのに頭がいいみたいな、絶望感・・いや逆か、これはたしか、そう、あれだ、噂に聞く、ギャップ萌という・・・いや違うな、何が違うかを考えるよりも前に、派手な効果音と共に、ネズミ花火が、あり得ない早さと量で、地球をまわり猫を追いかけ回しているアニメーション、最後に会社のロゴが浮かぶ

どうやら始まるようである

次に現れたのは・・・・

「普通ね」

ハンバーガーショップで、彼女は、メロンクリームソーダーを飲みながら、彼女は、人りそうつぶやいた、そう、絶賛つぶやき中だ、彼女は、しかし問題は、いや、問題ではないにしろ、どうして、いや、いつまで此処にいるのだろうか、この世界にくるというのには、制約でもあるのだろうか、其れとも好きなときに帰れるのだろうか、この人が言っていた、自分は神のような存在だと、だとすれば、歳は取らないのかも知れない・・そう考えるのであれば、実は、一年二年、なのではなく、百年に百年単位・・

「普通よね、どう思う」

先ほどまでメロンクリームソーダーの白い部分をつついていた彼女が、不意に顔をあげた

「・・・まあ、恋愛物について聞かれても」

「あれは格闘よ」

「格闘でしたか」

僕の記憶では、一切誰も怪我はしていない、強いて言えば、見るに耐えないドロドロの復讐劇恋愛劇泣きに泣きまくる号泣劇に次ぐ号泣・・なんかもう精神的疲労がハンパないパナイ

「人は精神的疲労、肉体的疲労がある、そして、肉体的よりも精神的と言うが、精神が健全であろうとも、苦しみは人を殺す、されど、精神が死ねば、肉体も死す」

「つまり何がいいたい」

「あれは格闘なのだよ、どこまでげつなく、されど、おもしろく」

「おもしろかったか」

「だから普通なのだよ」

「おもしろくのぶぶんが」

「いや、其れはまた別の観念でだな」

「・・・・お客様、そろそろ」

なにやら髭の濃い、酷く目の細いニヤケた制服姿の男が、二人に言う

「ああ、わかりまし・・」

僕の言葉を二人のうち次に堪えた人間が制した

「牛丼二つとメロンクリームソーダー三つ」

「かしこまりました」

男は、普通の笑顔になると、そのまま奥に引っ込んだ

「まだ居るのか」

かれこれ五時間はいる、その間中語るこの女もすごいが、至る所に飛び火した話は、いつの間にか、元の映画論に戻っている

「つまり、これらのことから、これはこの監督にしては、普通と言うしかないのではないだろうかと」

「解説乙」

そのとき、二人以外の声がした、其れは先ほどの店長でもなく、にぎやかな店内の声でもない、明らかに二人を標的とした声量だった、振り向く二人の眼科に移った物は、僕は、太ったヘッドホンをした男であり、女は、出口に走っていた

「おい待て、血祭りレッド」

「何よその気持ち悪いあだ名」

その時、僕、紅紐、デブヘッド、以外の声がした、僕は辺りを見渡すと、テーブルよりも低い位置に、丸日ボール二つくらいの何かがいた

「何よ、ボーイ」

「・・しゃべった」

「・・・ふざけてるの」

「あのすいません、これは犬か何かですか」

「違いますよ、地球外生命体です」

「何故に」

だるま少女が話す、いや突っ込む

「あ・・追いかけなきゃ」

僕は二人の個性にも嫌悪感がするほど気にはなったが、このまま一人このよく分からないような世界に置いてきぼりになる方が、絶望的に思える

だから走る、無駄に、足を使って、そのまま自動ドアに

「無駄だよ、おにい、あの女は戻ってくるよ」

「・・・本当だよ少年、逃げるの乙」

僕はそんな話を後ろ背に聞くも、後悔後に立たず、後ろを振り返らず、自動ドアに走り、そのまま激突した

(あっ、あかないだと)

「もう戻ってくるよね、アカダル」

「そんな名前じゃねーし乙」

「取るなよ」

「乙」

「乙乙乙乙乙乙乙」

「何なのよ」

その時、軽快な音と共に、自動ドアが開いて、一人の女性が、巻き戻し再生よろしく、再び戻ってきた

「な」まさか、魔法使い、いや、それに類する

「なんてメール送るのよ」

「借金返済、焦り乙」

「乙乙乙乙」

「乙ゆうな乙」

「乙乙うるさいぞ」

「借金かかえた奴焦り乙」

「乙だよおばさん乙」

「誰がおばさんだ、幽霊風情が」

「幽霊乙」

「おつじゃない」

「あの、この二人は」

「ああ、映画クラブもと部員」

「お前だろ、元は」

「嫉妬乙見え乙」

「乙乙うるさい、オタク&幽霊め」

「借金&・・・あんた誰よ」

「さあ」

「記憶喪失キャラ乙・・しかし不自然、でも乙」

「・・何不自然って・・されど乙」

「乙乙うるさい、&・・」

「あなたまで言わないでください」

「ぎひほっど・・ぶは・・ということで・・」

「「口塞ぎ乙」」二人が言い、言えずに残念そうに見えなくもない緋紐

「不自然とは」僕は聞く

「いや、君には、記憶が見えないんだよ」

「・・見えるんですか」

「秘密乙」

「密閉乙」

「私も・・・」

「どう言うことですか」

「まあ、ここで言わないのも、乙

「怪しき乙」

「あっ・・ちょ・・・そこでも送る・・」

「・・まあさしゃっきんさきのばし乙」

「・・言っちゃったんですね」

「・・・おつ」

二人はいつの間にか、自動ドアの外へと消え、緋紐は、何時頼んだのか、四本目のクリームソーダーと、ベーグルブルックサンドに、その口を開け平らげていた

「なんだったんだ」

「捨てぜりふ乙」

「・・・」

僕は彼女を睨んだ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ