ラッキースケベかよ!!・・・・・・但しロリコンに限るのか?
彼女への処置は一先ず終わった。
魔方陣を胸に入れているときは麻酔をしても痛いので意識がない状態でも叫び続けていたが、処置が終了した後はすごく穏やかな表情になり眠り続けている。
脱水症状の治療も含め大変ではあったが助ける事だ出来たようだ。
さて、彼女が目覚める前に調べなければならないことがある。
私は少女が療養している家を出て近場であるがこの付近を調べ始めた。
処置を施した事で分かったが彼女の魔力の過剰蓄積症状は魔力の過剰生成で起こったことではなく外部的な要因で発祥したことがわかった、これがさらに自然災害的なものならば恐らくここら一帯を襲っている事だろう、もしそうならばこの村に人が居なくなったのもある程度予想できる。
イシス帝国も過去に同じような事があったのだ。私が経験しているわけではないが帝国の建国初期の頃、今からだと大体400年ほど前のものだがイシス帝国でも魔力過剰蓄積症状が流行った事があるのだ……場所は現在のイシス帝国の首都である。
地脈の淀みにより星の魔力循環が成立せず特定の場所に魔力の淀みを生み出してしまう事があるのだ。
そうなると大きいものだとその淀みの範囲は数百キロメートルにもおよび、その淀み兼の中で生活をしていると、魔力訓練などを受けていない普通の人だと先程の彼女の様に魔力過剰蓄積症状を発症してしまうのだ。
当時は治療方法が確立されているわけでもなく、魔力溜まりの範囲の広さと無差別に発症し拡大していく事から『謎の伝染病』として猛威を振るっていたことがあるのだ。
話を戻そう、現段階でもこの地域に既に魔力溜りがあるのは分かっている、これが何の要因で起きているのか調べなければならないのだ。そう、この魔力溜りが帝国の首都と同じように恒久的に起こり続けることを願ってだ、なぜならばこの魔力溜りが突発的に起こり、短期で沈静化してしまった場合、助けた少女に危険が及ぶからだ、もしそうなったのなら今度彼女を襲うものは魔力欠乏症状、それ故に早い段階で見極めが必要なのだ。
◇◆
付近を調べて分かった事なのだが土地そのものには魔力は他の地方より多いがこの程度なら魔力過剰蓄積症状まで発症はしないだろう、しかし植物などは発症はしないまでも多量の魔力を有している、それ故にここら一帯の森がすさまじい事になっているのだが……この状況だと『水』か、まずは村に戻り井戸の水を調べて見るか、もし水が原因ならば最悪では合ったが、現状では最良になるな、『水』ならばモデルケースが存在するのだ、帝国首都と言うな……
私は一度村に戻り少女の様子を見に行こうと思った。
◆◇
はい、アリスです。
今、私の目の前は見慣れた天井が見えます、私の家の天井ですね。
目が覚めると自身の体に強烈な違和感があります……私自身の女性の体に強烈な違和感が。
後小さな違和感だと胸が若干痛い位でしょうか、正直どうでもいいです……やっぱりよくない!これが成長痛みたいなものだったら困ります、この年でそれはないと思いますがもしそうなら困ります!
大きくなったそれは邪魔です。偉い人にはそれがわからんのです。
はい、いきなり暴走しましたすみません……それよりも確認できちゃいましたね、やっぱり私混ざってますね、前世の日本人であった私と。
まぁそれは今はいいですね、どうやら私は生きてはいるようですが胸の痛みが気になります、これはもうすぐ死んでしまう兆候かもしれませんからね。私のこの手足のように『黒』に侵食されている痛みかも知れませんので……見るのは怖いのですが、確認しないわけにも行きませんね。
意を決して着ている上着を脱ぎます。
………………え、何これ?
えっとですね……私の胸、『黒』には侵食されていませんでした……代わりにでっかい絵が描かれてるんですけど何ですかこれ?
触って見たり、こすって見たりしましたが落ちません。油性マジックか何かでかかれてますか?……あ、いや、この世界にはなかったですねそれ……そしてこれなんだか若干透けてるようにも見えるんですが……まさかこれ、刺青ってやつだったりします?
……………え?嘘でしょ?
「何で私の体にこんなのがあるんですか!!?」
私は自身の体のあまりの事に思わず叫んでしまったんです。
そうすると何処からか『ドタドタ』と音がしてその瞬間ドアが勢いよく開いたのです。
「どうした!?何かあったのか!!?」
部屋に入ってきたのは知らない男の人でした、すごく息切れしています。
「目が覚めたのか、よかった、……あ~、動けるようだし私は外に出ていよう」
知らない男の人はそう言うと部屋の外に行ってしまいました……何だったのでしょうか?
そう考えているとフと思い出したんです……今の私の格好を。
今の私の格好は女の子座りをしていて胸に両手を当てていて……上半身裸だったりします……つまりさっきの男の人はそういうことで……私はこんな状態を見られたわけで……
「にゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
今度は私の変な叫び声が響き渡るのです。
そしてそんな頭の片隅で私はこんな事を考えているんです、こういう反応は女の子なんですね、私……






