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一、幽霊一人

目が覚めたら超絶美人がベッドの中にいました。

・・・・まあいいか。時計を寝ぼけ眼で見ると七時五十分だ。さっさと起きて着替えよう。

「ぐぇっ」


えーっと今日は何かあったかな?

そうだ、写真撮影があるから白のカッターシャツを着ていかないといけないんだった。

まあどっちみち青は持ってないから私には関係ないけど。

「うう、しくしく、鈴ちゃんがひどい。」


・・・・・えーっと時間割は、うん、今日持っていかないといけないのは体操服だけだね。

他は全部置き勉してるし。

「り、りんちゃーん、無視はひどいとお姉さん思うなあ。」


ごはんは・・・・・あんまり時間もないしめんどくさいからコンビニで買っていこう。

「じゃあ、行ってきます。」

「ちょっちょっと私も行くから。」

そこら辺の靴屋さんで安かった革靴を履いて学校に歩いていく。

高校までは三十分ぐらい。開始は八時四十分だから余裕でまにあう。

遠くもなく近くもない。

自転車で通おうかと思ったけど出費が痛かったので歩きだ。

「りんちゃーん、無言は何か怖いから少しぐらいしゃべってほしいなあ。」

・・・・・さっきから私の後ろを浮いて(・・・)ついて(憑いて?)来るているのはゆうかさんだ。

浮いていることからわかるように幽霊だ。

本人は「失礼な、幽霊じゃなくて可憐な精霊」って言ってるけどどうだか。


「そんなに無視されたらさびしくて鈴ちゃんの体にキスマークがついちゃうかも。」

「・・・・・はあ」

(ゆうかさん聞こえてます?)

「おお、やっと答えてくれた。無視するなんてひどいと思うなあ。」

体がどこか接触している限り、

声を出さなくても伝えようという意思があればゆうかさんはそれを読み取れるらしい。

だから外では声を出さずにこうやるのがデフォ。

声出してたらぶつぶつと独り言言ってる怪しいやつだからね。

いや、高校生だからエア友達としゃべってると思われるのかな?

まあ、それを回避するためにこんな方法を取っている。

ちなみにゆうかさんは今私の肩に手をかけてふよふよと浮いている感じ。


(ところでゆうかさん、私が無視していた理由に心当たりはありませんか?)

「いじわる?」

後ろで首をかしげているのが動きで伝わってくる。

(ちがいます。勝手に布団に入らないでくださいって言ってましたよね)

「うっ、いや、そのね、最初は我慢してたんだけどね、

 すやすやと気持ちよさそうに寝ているりんちゃんのことを見てるとこうむらむらーっと来てね。」

今不穏な言葉が聞こえてきた。

(ゆうかさん私が寝てる間に何もしてませんよね?)

「・・・してないよ」

(ちょっと今の間なんですか!本当にしてないですよね!?)

「あっ、お友達の何とかっていう子が近づいてきてるよ。ほら、あいさつしないと。」

(・・・・・・帰ったらお説教ですからね)



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