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「日本代表、織田信良‼」
「アメリカ代表、フールバスト・フルバースト‼」
「日米ギュリクイン決定戦‼ 世界一の栄冠に輝くのは日米だ⁉」
「行くぞ、フルバ‼」
「カモン、ノーブラ」
信良は十八番アクセル・ワールドにスーパーフィギュアーツ、閃熱大炎を掛け合わせた大技、アクセル・ワールド インフィニット・バーストでフルバを強襲する。
「イッツアクセル・ワールド インフィニット・バースト……エクセレント‼ ならばミーはソードアート・オンライン×爆裂旋風……ソードアート・オンライン プログレッシブ‼」
フルバはソードアート・オンラインに同じくスーパーフィギュアーツ、爆裂旋風を掛け合わせた同じく大技、ソードアート・オンライン プログレッシブにより信良のアクセル・ワールド インフィニット・バーストに対抗する。信良の攻撃は完全に無力化していく。そして技後硬直が始まる。
(防がれた‼ ヤバい‼)
「アクセル・ワールド×大爆殺神……アクセル・ワールド インフィニット・バースト‼」
反動で身体が痺れた信良目掛けて、フルバのアクセル・ワールド インフィニット・バーストが炸裂する。動けない信良にそれが直撃し、演技不能の状態に陥る。これにより、
「織田信良、演技不能‼」
フールバスト・フルバーストが世界一のギュリクインとなった。
「ミーにルーズした。だから言うことを聞いてもらうぞ、ノーブラ」
「言うこと? 何?」
「マイドーター、フリーチン・フルバーストを育てて♡」
「フリーチンと言います。ナイストゥーミートゥ、ノーブラさん」
「えへへー、よろしくー」
「では、早速レクチャーして下さい。フィギュリズム&フィギュアーツ」
「58、59、60‼」
「一分保ったね。次はフィギュアーツを」
「炎着‼」
「炎を着る初歩の技。取り敢えず基礎は出来たね。後はひたすらフィギュリズムとフィギュアーツを繰り返して」
「はい‼」
数年後、フリーチン・フルバーストは最強のフレイムフィギュリッパーとなる。
「ねえママ。フリーチンってどんな子?」
「日本最強のフレイムフィギュリッパー。ギュリクインの一角ね」
「へえ、じゃあ私がアメリカのギュリクインになれば、また日米交流できるね」
無邪気に笑うフリーザに、フルバーストは非情な言葉を浴びせる。
「それはそうね。てか、そのために造り出したんだから。人造人間2号。お前の手で1号をバーストしろ」
「日本代表、フリーチン・フルバースト‼」
「アメリカ代表、フリーザ・フルバースト‼」
フリーチンはフリーザと相対する。初めて会うはずなのにずっと一緒にいたような、奇妙な違和感を覚える。
「会えて嬉しいよ、1号」
「?」
フリーザの弾むような声音に、フリーチンは首を傾げる。初めて会うはずではなかったのか。そして1号とは何だろうか。怪獣8号の話だろうか。
「見てて1号、アクセル・ワールド インフィニット・バースト アクセラレータ‼」
「よく分からないけど私も出す。ソードアート・オンライン プログレッシブ アイソレータ」
アクセラレータとアイソレータが衝突し、リンクが割れるような衝撃に観客は吞まれる。
「え? アイソレータ?」
「私とノーブラさんが発明したアクセル技術。貴女のアクセラレータが1を万や億にするものなら、私のアイソレータはそれら全てを0とする」
フリーチンの異次元な理論に、フリーザは俯く。
「アイソレータって発想は無かった」
「私もアクセラレータなんて初めて見たよ」
アクセラレータを封じられたフリーザに勝機はなく、フリーチンの勝利として今回の日米交流は終了する。フリーチンは世界一のギュリクインとなった。
「今回は信良に、Rという概念を教える」
悟の突然の宣言に、信良は首を傾げる。
「R?」
「まあ戦闘力みたいなものだ。最初にUFCに来た頃の信良がR-20」
「へえ……」
R-20。それは凄いのだろうかと信良は思案する。そもそもその単位の基準を全く知らないのだ。要するにエロさ、魅力の単位なのだろうが。
「しかし、今の信良はR-50だ」
「結構上がりましたね」
「まあフリーザは100、フリーチンは80くらいだがな」
「私って結構ショボいですよね……」
悟の素直な評価に、信良は肩を落とす。20から50に上がったというのは喜ばしいが、あのアメリカ二人組にそこまで差を付けられていたとは……情けない。
「まあ気を落とすな。そんなお前のアクセル・ワールドは、何と200まで行く」
「え⁉ 初登場時の10倍⁉ フリーザの倍⁉」
「ああ、まあフリーザのアクセル・ワールドは500、インフィニット・バーストで1000、アクセラレータで5000まで行くがな」
「もう、ドラゴンボールの世界じゃないですが。私ヤムチャですか?」
「まあ仕方ないさ。で、フリーチンのアイソレータで10000だな」
「アクセラレータ ダーク・ウイングで12000、アイソレータ アブソリュートで15000、アクセラレータ ホーリー・ウイングで18000、アイソレータ アブソリュート・ディオで20000、アクセラレータ プラチナ・ウイングで22000、アイソレータ アブソリュート・ディオ ザ・ワールドで25000」
「さっきも言いましたが、もう完全にドラゴンボールの世界じゃないですか‼」
「まあ、原の原点だしな」
信良の辟易を悟は宥める。そう、この世の中の大体はドラゴンボールなのだ。ドラゴンボールは世界であり人生なのだから。
「信良、お前アクセル・ワールドを捨てろ」
「アクセル・ワールドを⁉」
悟の突然の物言いに、信良は驚愕を隠せない。
「私からアクセル・ワールドを除外したら何も残らないんじゃ……?」
「さすがにそこまでではないだろ、フィギュアーツとかあるし」
悟は軽く風着する。綺麗な肢体の各所を風で隠す。エロい。
「何でそんな酷いことを」
「もうじきフィギュリップ界隈でアクセル・ワールドの禁止令が出るんだ。強すぎるから」
「いや、そんな遊戯王の反則級レアカードみたいな」
「実際ミラフォレベルだからな。しかし、チャンスだぞ? AWアリの勝負ならプラチナ・ウイングまで展開させたフリーザやフリーチンに逆立ちしても勝てないが、それら全てナシにすれば、信良やスベリ、光月にも勝ちの目は生まれる」
「私達が、フリーザやフリーチンに勝てる?」
UFC
織田信良 144 44
明智光月 166 66
織田統理 142 42
東三条悟 155 55
日本三将明智光月‼
アメリカ三将フールバスト・フルバースト‼
「信良から聞いてるよ。相当ヤるってね」
「嬉しい、サンクス。バットミーはユーをドントノウ」
「今から教えてやるよ‼」
フールバストの挑発に乗る光月は、まず
「閃熱大炎‼」
というスーパーフィギュアーツを
フールバストへ向け放つ。
「いきなりスーパーフィギュアーツ……ならミーは爆裂旋風‼」
「私の閃熱大炎を……爆裂旋風で吹き飛ばした⁉」
スーパーフィギュアーツをスーパーフィギュアーツで掻き消すフールバストは、
技後硬直で動けない光月に
「フィニッシュ……大爆殺神‼」
をお見舞いし、勝利を捥ぎ取った。
日本副将織田統理‼
アメリカ副将フリーチン・フルバースト‼
そして演技開始の合図と共に
「電光石火‼」
リンクに電撃が走り、
フリーチンは即座に全裸となった。
「スーパーフィギュアーツでワイルドスピードして、ミーの衣服をバースト⁉」
「ギュリトルって服剥いだら勝ちだよね?」
最速滑走娘スベリ‼
一勝一敗の中、最終対決は
日本大将織田信良‼
アメリカ大将フリーザ・フルバースト‼
「フリーザあああああああああああああああああああああああああ‼」
「ダーブラあああああああああああああああああああああああああ‼」
閃熱大炎×火炎竜巻‼
爆裂旋風×大爆殺神‼
両者が二種類の異なるスーパーフィギュアーツ同士を合体させ、
それを相手に向けて放ったことにより、
フリーザは競り勝ち、アメリカの辛勝となる。