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第二十話 覇者、ギルド長にやられる(ブクマ&900PV記念イラスト描いたよ〜!!)

「だからこそ――君たちに提案したい。

 俺様の、ギルド長の専属冒険者になって、魔物の巨大化について調べてくれないか?」


優しく、でも、どこか確信を帯びた声で、レシャミリアは放つ。

そんな彼の様子に、エミレは露骨に眉を顰める。


「……わかっている、エミレ。

 メリットもちゃんとある。」


レシャミリアは、小さく息を吐くと、シルアを指さした。


「シルア。そなた、呼ばれたのであろう?

 西の地――プレミエルに。」


(なんで!?……って、これも聞いたのか。ノエルさん経由で。)


驚きつつも、シルアは、あっさりと認める。


「はい、夢で。」


「だろう。

 ならば――事が終われば、俺様が連れて行ってやろう。」


どこか得意げに宣うレシャミリアに、エミレは頬をさらに引き攣る。


(つまり、それが、報酬って訳ね。

 でも……)


「べつに、君の助けがなくてもいけるんじゃないの?

 だって――」


「無理だ。」


レシャミリアは、ピシャリとエミレの言葉を裂く。


「去年、教会の禁書庫に侵入者が入ったらしくてな。

 そのせいで警戒の精度が格段に上がった。

 今、プレミエルに行くには、ギルドの長、もしくは大司祭の付き添いが必須だ。」


(絶対エミレのせいじゃん、それ……)


シルアが、ちらりとエミレを伺うと、彼女はプルプルと肩を震わせていた。

心の底からあふれ出る憤慨を必死に抑えるように。


「なんと迷惑な奴なんだ!

 ええい、しがなき覇者の邪魔をしやがって!!

 見つけ次第、釜湯での刑にしてやるわ!」


勢いよく立ち上がったエミレは、文句を噴き出す。


(……いや、どう考えても、エミレのせいだよ!?気づいて!?)


シルアは、心の中で静かにツッコむ。


対するレシャミリアは、エミレの勢いに気圧されつつも、なんとか場を保とうとする。


「まぁ、古代都市だからな。

 ――逆に今まで自由には入れていたことの方が、異常だった。」


レシャミリアの言葉に反応したシルアは、ぽつりと尋ねる。


「西の地には……何があるんだ?」


「西の地には、古代都市と言われる通り、古代の遺跡がごまんとある。

 特に、プレミエルの中心部にある宮殿には、かつては入れた者がひとりだけだとか。」


レシャミリアは、待ってましたと言わんばかりにスラスラと語り始める。

心なしか、早口で。

心なしか、前のめり気味に。


そんな彼の語りが、だんだんとヒートアップしかけたところで――


ノエルの冷ややかな視線が、レシャミリアを突き刺す。


「……ごめんって、ノエルちゃん。

 ほら、追加手当あとで出しとくからさ。」


レシャミリアは、ノエルに向かって、軽くウィンクする。


瞬時、空気が凍てつく。

ノエルが、表情を脱色させていき――


「うっわ」


とひとこと。


すると、レシャミリアは、ぎこちなく首を動かすと、美女たちに擦り寄る。

すりすりと、必死に求愛する雄猫のように。


(ううっ~、ノエルちゃんが厳しい!!

 でも、そこがいい!……だけど、今回はさすがに傷ついたかな!)


ひと通り癒してもらうと、レシャミリアは、咳払いをする。


「それで、どうする?

 ……まぁ、選択肢はふたつにひとつだが。」


不敵な笑みを浮かべたレシャミリアに、エミレは図太い笑みで答える。

ひと握りのチャンスを夢見て。


「――はいはい、ギルド長専属冒険者になりますよ。

 ちなみに……報酬に、美女追加とかは?」


「ない」


「ちっ、ケチ」


レシャミリアは、エミレの恨みの刻まれた呟きを鼻で笑う。

そうして、その笑みに黒墨を垂らし、1拍。


「では、契約の前にいくつか条件を提示させてもらおうか。

 ひとつ、ハダカネズミ王――および、巨大化した魔物についての情報漏洩を禁ずる。

 その代わりに、君たちには、すでに1000匹ものハダカネズミの大群を撃ったという虚偽の事実をつくっているので問題なく。」


思い出すは、ギルドに入ったときに聞こえた冒険者たちの呟き。


「ああ、迷宮(ダンジョン)で、()()()()()()()()()を倒したとかいう。

 噂の2人組だよ。」

 「なんと、討伐数は、軽く1000を超えていたとか!」


((違和感あったけど、スルーしてたけど!

 それよりなにより……))


「「人の許可なく勝手に事を進めるな!!」」

「キェルルルル」


怒りの三重奏が、金色の間に響く。


だが、そんな剣幕にも、レシャミリアは、一歩も引かない。

またもや、黒い笑みを深め、指を鳴らす。


――パチン


その音は、軽く、そして、染みわたる。

まるで、これから楽しいお遊戯会が始まる合図のように。


「そして、ふたつ……」


****


どこまでも続くような、灰暗い廊下。

灰色の石壁が、重圧を放っていた。

そして、苔に濡れた床は、黴臭く、どこか暖かくもある。


そんな不気味な空間の奥からは、僅かに光が――


「なんでこうなった……おかしいだろ。」


シルアは肩を落とし、呟く。

ただ、純粋に、疲労を背負って。


「キャリリリン……」


リュドエールルも、これから起こることを想像し、震える。


「あの、クソギルド長、いや、クソチャラ男!

 ……絶対に許さない。」


エミレは、ひたりひたりと募らせていた怒りをわずかに漏らす。


空気が、張り詰める。

濡れた石床に、足音が落ちる。


開きかけた扉の向こう――

狂気を宿した熱気が、じとりと待ち構える。


そうして――


「エントリーナンバー8!!

 ハダカネズミの大群を倒したという期待のルーキー!

 エミレ&シルアコンビの登場だぁぁああ!!」


次なる幕が、牙を剥く。

運命は、もう、鋭く走り出していた。

読んでいただき、ご覧いただき、ありがとうございます!

どうもおおお、ルアンですっ(≧∀≦)ゞ


まずはね、ブクマ本当に本当に×無限のありがとうございます(´;ω;`)

うれしすぎるだ、いふぃふぃふぃしてるよ。

ブクマ記念イラスト、書くね!どういうのがいいとかあれば!是非!

是非、下の方にスクロールした方からある感想欄とか、マショマロとかでいつでも送って!(特に記念とか関係なくても全然おけいだから!くれるとうれしい!)


あ、ちなみに、ブクマ新たについたよ、って、エミレたちに報告したところ、特にリュドエールルが喜んでた!!

自分の手柄だって、言わんばかりの威張りようでww

エミレが、メンチ切りながら、反論してたけどw


そしてそして、

次の投稿は、火曜日です!ちょいと遅くて申し訳ないです(*- -)(*_ _)ペコリ

新たなる展開、の予感がします!!ww


今日は、そんなこんなで、足に白髪が生えたルアンが色々綴ったあとがき書いているよ((

↓リンクはこちら!(もしくは上のシリーズ一覧!!)

https://ncode.syosetu.com/n9016kh/23

(実は、まじめなエッセイ的なやつ?読者への熱烈な真面目ラブレター??w

も、もう一本追加しているのでよければ。あとがきの欄からみてくださいナ


あ、そうそう!!900PV行ったんだよ!!みなさんほんとうにありがとう!!

ブクマもつき、PVも前話から74PVと増え、わああああお!

うれしいな。幸せ、本当にみんなにはしてもらってばかりだ。。

読んでくれて、見つけてくれて本当に幸せ、これほど感謝感激することはないよ!!

投稿は遅いけどね!!((

しかも今日短いし(((

許してくださいませええ!!みなさまああ!!

m(._.)m

イラストはっつおけたぞおお!!

アイビスさんの素材というのを使ったのでな、上手くできた!準画伯に進化したかも!?ww

挿絵(By みてみん)

じゃ、また次話にてお会いしましょ~またねっヾ(≧▽≦*)o

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