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不滅の魂  作者: ひ
2/2

"漢"の闘い

  ――始めようぜジョニー


そう言いながら僕は手に握ったマグナムをぎこちなく回転させた。彼に勝てなければ僕に明日は無い…その緊張が伝わらないように僕は頬を緩めた。


  ――僕に勝てると思っているのかい?マイケル


ジョニーはそう言いながら手に握ったマグナムを悠々と逆回転させた。彼は最強の凄腕のガンマンとして世界に名を馳せている名手。僕は今日何としても彼を倒す必要があったのだ。


  ――ははッ…デスゲームは楽しいなァ!


メイルは両手、両足、に銃を握りながらそう呟いた。


――よくも僕の弟をッ…メイル絶対に許さないぞッッッ…!


三治郎は"鬼のガンマン"の異名を持つメイルに弟を再起不能にされ、メイルを倒すためだけに銃の腕を磨いてきた。自分自身が復讐の"鬼"になっている事も知らずに…


――三治郎ゥ…君の弟は実に弱かったァ…まるでスプーンでプリンを掬うように容易かったァ…


メイルは銃口を三次郎に向けながらそう言った。


――メイルッ…!俺は弟のようには行かないぞッ!


三治郎の決意は堅かった。今日ここで全てを終わらせる。その"決意"と"勝算"が三次郎には有った。


――三治郎ゥ…残念ながらァ…君は勝てなィッ!!!


不意を突き、メイルは銃のトリガーに力を入れた。


       ドンッドンッドンッドンッ


4発の銃声と共に勝ちを確信したメイルは頬が緩んだ



           その刹那



――そこが甘いんだ…お前がプリンなんだ!メイルッ!


       ――ツッッッッッッ!?


メイルには何が起こったか分からなかっただろう。4丁の銃を扱うメイルの唯一の弱点。


   ――俺は今"君の後ろ"に回り込んだッ!


    "後ろ"に回られるとヤバイいう弱点を…


   ――何だとォ…このメイル様がッッ…


   ――君は、足を銃を握るのに使った。つまり

      "簡単に後ろに振り向けない"

そして足に力を入れる時に目を瞑る癖。それだけだ。


       ――三治郎ゥ…ブラボゥ…



           ドンッ


    

        それは"漢の歌"だった




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