ウソの中のホンモノ④ 舞風優視点
「出会いは偶然だった。名前順に席順が決められていて、たまたま席が隣だった。それだけ・・・」
「八瑠佳か・・・・」
「少し話してわかった。八瑠佳は私がなりたかった周りに人が集まるタイプの人だって。」
「八瑠佳は・・・そうだね。」
「予想通り八瑠佳はすぐに人気者になった。私は八瑠佳に関わろうとはしなかった。でも、八瑠佳はそんなことお構いなしに私に関わろうとした。八瑠佳は勉強もできて、愛嬌もあって、たまに抜けているところですら可愛く見えて・・・完全に私の上位互換だった。」
「・・・・・」
「正直、最初はめちゃくちゃ嫉妬した。なんか私の今までにやってきたこと、生き方を否定されているみたいに感じて。はっきり言って、キライだった。」
「・・・・・」
「でも、その内私はこの子に一生勝てないんだって悟った。そしたら、なんかすべてが馬鹿らしくなった。しばらく経つと席も離れて、八瑠佳と関わることが減った。それからまた一人に戻った。でもさ・・・2年の時にゼミが同じになった。」
「・・・・・」
「私は、女性人気が高いゼミをわざと避けたのに同じになってしまった。そのゼミの女性は私と八瑠佳だけだった。自然と距離が近くなってしまったけど、私は以前ほどの八瑠佳に対して嫌悪感を抱かなかったんだよね。すべてをあきらめてしまったからかな?私は八瑠佳と向きわず、自分の本音を出さず、八瑠佳と一緒に過ごすようになった。」
「・・・・・八瑠佳からは聞いたことがなかった。初めて知ったよ。」
「ある日さ・・・八瑠佳が先輩に告白されてさ、相談されたんだよね。なんで私にって思った。私は八瑠佳のどうすればいいと思うという答えに対して、軽い気持ちで付き合えばいいんじゃないって言ったんだよね。そしたら八瑠佳がめちゃくちゃ怒ってさ・・・」
「・・・・八瑠佳怒るんだ・・・」
「同じこと思った。私はいつでも真剣に人と向き合っている。あなたみたいに人と真剣に向き合ったことない人にはわかんないでしょうって言われた。私が人と向き合っていないことを知られていた上に、それを指摘されて、頭に血が上ってめちゃくちゃ怒りが湧いてさ、もう大声で喧嘩してさ・・・」
「それは見てみたいな・・・ちなみにどこで?」
「大学内の喫茶店で。」
「うわっ、それは・・・」
「まあ想像通り、大勢の人がいる中で大喧嘩したから、色んな人に見られたよ。結局、大学の職員さんに止められて、後日カラオケボックスで続きをした。お互い言いたいことを言った。お互いに不満がたまっていたみたいでさ、ひどいことをたくさん言い合った。でもさ・・・わたしさ・・・ちょっと楽しかったんだよね・・・」
「え・・・?」




