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ホンモノノスキ  作者: リンゴ
ウソの中のホンモノ
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あいつの目に映っていたもの     舞風優視点

私は家に帰ってきた。


「疲れた・・・」


2人と別れた後、まっすぐ家に帰った。


私はベッドに倒れこんだ。


まさか・・・千愛希の元カレがあいつだとは思わなかった。


「絶対私のことわかっていたよね・・・?」


運が良いのかはわからないが、彼は私に合わせてくれた。


私は上手く初対面を演じられただろうか?


正直サポートはできなかった。


2人はあの後どうしたのだろう?気になる。


今日あいつにあって確信したことがある。



私はやはりあいつ、寺沢蓮のことが好きなんだ。



今日もほとんど話していない。


でも、嬉しかった。幸せだった。


大げさだとは思うけど、本当にそう思った。


何度もあきらめようと思った。想いごとすべて忘れられようとした。


しかし、あきらめられなかった。忘れられなかった。


むしろ想いは会わないほど強くなった気がする。


なぜなのか、理由はわからない。




「あの時、あいつが見ていたのは私じゃなかったんだね・・・」


2か月前に駅前で出会った時に、私を見ていたと思っていたのだが、そうではなかった。


あいつは千愛希を見ていたんだ・・・


思い上がりが恥ずかしいと思うとともに、悔しさもこみあげてくる。


私はあいつの眼中になかったのだ。


あいつは千愛希を見ていた。この前も、今日も・・・


どうしたら私を意識するんだろう・・・




あいつは千愛希の好きな人だ。


なぜ私の親友になる人はあいつを好きになるんだろう・・・?


千愛希の恋は応援したいと思っていた。


いや、応援しなきゃいけない。


けど・・・けど・・・


「応援できないよ・・・」


これが私の本心だった。


もう2度とあんな思いはしたくない。好きな人が私以外の女性と仲良くなるのを、恋人になるのを・・・


そうしないためには、千愛希に私の本心を打ち明けなければいけない。


できるのだろうか・・・私に・・・




私はふとスマホで八瑠佳に送ったメッセージを確認する。相変わらず既読すらついていない。


(ねぇ・・・八瑠佳、私どうしたらいい?)


電話をかけても、つながることはなかった。


繋がったからといって、謝ることしかできないが・・・


それでも、私は八瑠佳と話したかった。


今であれば、本心で話せると思う。




「ビール飲もう・・・」


私はベッドから起き上がり、冷蔵庫に向かう。


私は缶ビールを開け、流し込む。


「・・・・!ああ・・・ほんとどうするか・・・」


このままではダメなことも分かってはいるが、踏み出せなかった。

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