予想外の再会② 蓮視点
「じゃあ、自己紹介も終わったし、店に行こうか?寺沢君魚大丈夫だったよね?」
「うん。」
俺はうわの空で返事をする。
「金沢は魚が美味しいから、ぜひ寺沢君にも食べてもらいたくて。」
「それは楽しみだなぁ・・・」
俺たちは歩き出す。
「いつから金沢に勤務しているの?」
「9月の中頃からだよ。」
「まだ、金沢には慣れていない感じかな?」
「そうだね。まだかな・・・森田さんは大学出た後に就職して金沢に?」
「うん。だから3年以上住んでるよ。」
「そうなんだ。何の仕事しているの?やっぱり音楽関係?」
「・・・いや。まったく関係のない食品会社に就職したよ。今は受付をしてる。」
「ごめん・・・」
「なんで謝るの?気にしなくていいのに・・・寺沢君はそのままモンタに就職したんだね。」
「うん・・・」
「「・・・・・」」
会話が途切れてしまった。
「舞風優はね、出版社に勤めているんだ。舞風優も一年前に金沢に来たんだよ。」
森田さんは会話を盛り上げようと必死に話を広げている。
「そうなんだ。」
知っていた。やはり俺の知っている神谷さんだった。
後を歩いている神谷さんをチラッと確認する。どうやら会話には入る気にはなさそうだ。
「森田さん。2か月前ぐらいに、モンタの前付近で会わなかった?」
「だよね!やっぱりあれ、寺沢君だったんだ。目合ったよね?一瞬だけど・・・」
「うん。俺見間違いかと思ったけど、そうじゃなかったんだ。あー、すっきりした。」
「私も見間違いかと思った。声かければ良かったね。」
森田さんが足を止める。
「ここだよ。ここの海鮮丼が美味しいんだ。前に舞風優と食べにきたんだ。ね?」
「・・・あ、うん。美味しかったよね。」
「じゃあ、入ろうか。」
俺たち3人は店に入った。
・・・・・・
席に着き、森田さんのおすすめの海鮮丼を3人とも頼んだ。
「海鮮丼っていえば、付き合っていた時に海に行った時のことって、覚えてる?」
「うん。福井県のことだよね?」
付き合っていた時に福井県の観光スポットに旅行に行ったことがあった。
「そうそう。。海鮮丼食べたの覚えている?」
「なんとなくだけど。美味しかった記憶はある。」
「美味しかったよね?舞風優は福井県に行ったことある?」
「あるよ。仕事で取材に何回も行ってる。」
「神谷さんって何の取材してるんですか?」
「・・・色々と取材しています。伝統産業だったり、グルメ取材だったり。」
「そうなんですね。」
そういえば、神谷さんと仕事の話をしたことってあったかな・・・八瑠佳から間接的には色々聞いていたが。
「お待たせしましたー。」
ちょうど注文した海鮮丼がきたようだ。
・・・・・
「ありがとうございましたー。」
俺たちは店を出る。
「美味しかったですか?」
「うん。とても美味しかったよ。また来たいかな。」
「良かった。2人ともまだ時間は大丈夫そう?」
「うん。明日休みだし、今日は遅くなっても良かったから。」
「私は明日も仕事だから、帰るね。」
神谷さんが発言する。
「わかった。今日は付き合ってくれてありがとう。」
「気にしないで。じゃあまた。・・・寺沢さんも。」
神谷さんはそういうと駅の方に向かっていった。
「森田さん今日はありがとう。楽しかった。じゃあ、俺も・・・」
俺は帰ろうとする。
「あの・・・さっき時間大丈夫って言ったよね?」
「うん・・・」
「・・・どこか落ち着いたところで、もっと話しませんか?」




