ホンモノノスキ① 蓮視点
今日は八瑠佳と会うだ。
1ヶ月ぶりということになる。
いよいよだ。俺の答えは決まっている。
言うことも決めている。準備もした。
俺は前回と同じく約束の時間の30分前に着いた。
前回と同じ喫茶店だ。
俺は扉を開けた。
「いらっしゃいませ。お一人様ですか?」
「後から一人来ます。」
俺は店内を見ると、すでに八瑠佳は来ていた。
「すみません。待ち合わせていた人は来ていたみたいです・・・」
「そうですか。席にどうぞ。」
俺は席に向かう。
彼女も気づいたようだ。
「久しぶり。」
「うん。久しぶり。」
「すみません。アイスコーヒーお願いします。」
八瑠佳はすでにアイスコーヒーを頼んでいた。
俺は席に着く。
八瑠佳は黙ったままだ。
俺も言葉を話さない。
すぐにアイスコーヒーが運ばれてきた。
「じゃあ、話すね。」
「うん。」
「本当に八瑠佳には悪いことをしたと思っている。本当にごめん。信用しろっているのは難しいと思うけど、俺は八瑠佳のことが好きだ。遠距離恋愛になっても、八瑠佳と恋人でいたい。」
「・・・・・」
「これからは後ろめたいことも含めて八瑠佳にはウソはつかないし、隠し事はしない。だから・・・」
「ねぇ・・・」
俺が言いかけた時に八瑠佳が話しだす。
「もし、舞風優が蓮君を怒らなければ、蓮君は私に告白してくれなかった?」
「・・・・・おそらく、告白しなかったと思う。」
「蓮君の頭にはいつも舞風優がいたんだね。」
「否定はできない。」
「・・・・悲しいなぁ。」
「彼女のことは恋愛対象としては見たことは一度もない!」
「じゃあ、蓮君は私が違う男の人のことをずっと考えていたらどう思う?」
「それは・・・」
「嫌だよね?私はそれに一年も耐えていたんだよ・・・」
「ごめん・・・」
「あなたの中に舞風優がいるのは仕方がないって思った。思い込んだ。だから、行動で示して欲しかった。」
「うん。俺は毎週必ず1回以上会っていたし、ほぼ毎日メッセージのやり取りもしたよ。俺なりに行動で示したよ。」
「なんで、私を求めてくれなかったの?」
「え・・・」
「なんで、私を抱いてくれなかったの?いくらでもそういう雰囲気になることはあったのに・・・」
そう、蓮と八瑠佳はキス以上の関係になったことがなかったのだ。
「それは・・・それは君のことを・・・」
「違うでしょ・・・舞風優のことがよぎったからでしょ・・・」
俺は否定することができなかった。
「「・・・・・」」
沈黙が続く。
先に口を開いたのは八瑠佳だった。
「ねぇ・・・」




