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ホンモノノスキ  作者: リンゴ
ウソをつくということ
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押せない通話ボタン     八瑠佳視点

私は今だ蓮君にメッセージを返していなかった。もう3週間が経つ。


(私やっぱり性格悪くなったよね・・・)


先週蓮君の後輩の山下さんに会ってから、より感じる機会が多くなった。


ある意味大人になったといえば、そうなのかもしれないと思う。


それで良かったのだろうか?変わってしまった今では、もう戻れないが・・・


私は今一番電話したい人に電話をかけようか迷っていた。


現在の状況を作った原因の一人でもある舞風優にだ。


答えはほぼ決まっている。それでいいのか相談したい。


舞風優は私が相談したら、どう答えてくれるだろうか。


蓮君と付き合う時も舞風優には相談に乗ってもらった。


舞風優は私のことを本当にわかってくれていた。


今の私を知ったら、舞風優は私に幻滅するだろうか?


でも仕方ないよね・・・あなたのせいでもあるんだから・・・


誰かに胸の内を話したかった。聞いてもらうだけで良かった。


本音を話せる人、自分のすべてを話せる人がいる幸せを今わかった。


そういう意味では、蓮君とは上手くいかなかった。


彼は優しいけど、なかなか自分の気持ちを話してくれなかった。


「舞風優・・・」


私はスマートフォンを操作し、舞風優の連絡先を出す。


しかし、私は通話ボタンを押せずにいた。


(今、舞風優と話すと自分の嫌な部分をさらに見ることになりそうだ・・・それは嫌だなぁ・・・)


彼女は今どうしているのだろうか?私と話してくれないのは、罪悪感からだろうか。


「やめよう・・・」


私は押し掛けた通話ボタンから手を離した。


そして彼にメッセージを送る。




長い間待たせてしまってすみません。


私の答えも出ました。


来週の水曜日か木曜日会うことはできますか?


場所は前回と同じ喫茶店にしましょう。




・・・・・



返信は1時間もしないうちに来た。



わかりました。


来週の木曜日は休日なのでその日にしましょう。


場所は大丈夫です。時間は14時でいいですか?




私は大丈夫ですと返信し、メッセージが終わった。


お互い丁寧語で話している。まるで出会った時のようだ。


会わなかった3週間で私と彼の心の距離は開いてしまった。


悲しいと思う。


彼は私に興味を失ったのかもしれない。


私は・・・・・



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