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ホンモノノスキ  作者: リンゴ
ウソをつくということ
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邂逅③     蓮視点

蓮は金沢に着いたらまず予約していた不動産会社に向かった。


事前にインターネットでめぼしい物件は探していたので、話はスムーズに進んだ。


蓮が優先したのは、広さと職場への距離だ。


今の家では、物が多くなってしまい置き場所に困ることがあった。


今までは誰かが来るなんて考えもしなかったため、部屋は広くない。生活ができれば特に困らなかった。しかし、八瑠佳も泊まることがあったので狭いと感じるようになった。


職場への距離は少しでも睡眠時間を確保したいということからだ。今は家賃を優先したがゆえに通勤時間が1時間ほどかかる。今回はその半分以下には抑えたいところだ。


不動屋さんの人と相談をして実際に見ているところだ。


「どうですか。この3件目の物件は?」


「1件目と2件目よりきれいでいいですね。それに広いです。だだ、少し高いですね・・・」


でも、この金額ならだせるか・・・


「この3件目の物件にします。」


「ありがとうございます。では、事務所の方にもどりましょう。」



・・・・・



「記入いただく書類は以上になります。審査の結果は後日連絡させていただきます。」


「わかりました。」


「連絡させていただき時に、また書類の説明をさせていただきます。」


「わかりました。ありがとうございました。」


「ありがとうございました。名古屋まで気を付けてお帰りください。」


蓮は不動産屋を出る。次は新しい職場に挨拶に行く予定だ。







「ここが金沢西店か・・・話には聞いてたけど大きいな・・・」


今の職場である名古屋中央店の2倍くらい広い。その上スタッフが少ないということは仕事量が増えそうだ。


俺は店に入る。


「はじめまして。モンタ名古屋中央店勤務の寺沢さんと申します。店長は今お手つきでしょうか?」


「ご丁寧にありがとうございます。私は、荒井と申します。店長を呼んできますので少々お待ちください。」


「はい。お願いします。」


荒井さんはバックルームに入っていった。すぐに店長と一緒に出てきた。


「はじめまして。店長の白川と言います。9月からよろしくお願いします。」


「寺沢と申します。よろしくお願いします。」



・・・・・


店長に施設設備や準備することを一通り聞いた。


「家は決まった?」


「はい。ここから徒歩20分くらいです。」


「準備は順調みたいだね。これから名古屋へ帰るの?」


「はい。」


「気を付けて帰ってね。」


「はい。今日はありがとうございました。」


「お疲れ様。」


「お疲れ様です。」


俺はお辞儀をして店から出る。


「ふー疲れた・・・」


時計を見ると14時を少し過ぎていた。今から帰れば、日が暮れるまでに名古屋に帰れるだろう。


俺は車を停めた駅前の駐車場に向かう。


休日の金沢は想像以上に混雑していた。外国人観光客も多い。


(英語とか話せないんだよなぁ・・・勉強しないといけないのかな?)


「え・・・」


俺は前から歩いてきた女性に目が釘付けになる。


俺が見ていると女性も気づいたようで、足を止める。


視線が合う。


「すみません。」


立ち止まったせいでぶつかってしまった。


(そんなわけない・・・見間違いだ・・・)


もう一度振り返るが、俺は見つけることができなかった。


(そんな偶然あるわけないよな・・・)


俺は考えるのをやめ、車に向かった。

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