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ホンモノノスキ  作者: リンゴ
言えない本音
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別れ②     蓮視点

「結構時間ギリギリだな・・・」


蓮が名古屋駅に着いたのは13時半だった。


蓮は入場券を入り、ホームまで上がる。息が少し上がってしまった。


通勤ラッシュなどの時間ではないので、人はかなり少ない。


「神谷さん、どこだ?」


蓮は歩きながら、神谷さんを探す。彼女なら早く来ているそういう予感があった。


「あ・・・」


神谷さんはベンチに座っていた。


蓮はゆっくり歩いていく。神谷さんもこちらに気付いたようだ。


「お久しぶりです。」


「久しぶり。」


「走ってきたの?」


「少しね。時間が思ったよりなくて。」


俺は、八瑠佳から受け取った封筒を渡す。


「これ、八瑠佳から預かってきたもの。」


「ありがとう。」


神谷さんは、封筒を開ける。中には写真が入っていた。八瑠佳と神谷さんが映っている写真だった。


「なるほどね・・・」


「?」


「この前、八瑠佳に写真立てもらったんだ。それに入れる写真ってわけね・・・」


「なるほど・・・今日俺が来るって知ってたの?」


「八瑠佳からメッセージ来てた。」


河瀬さんは写真を見ながら答える。


「懐かしいな・・・確かに八瑠佳写真たくさん撮ってたな・・・」


「へー。八瑠佳写真好きなんだ。」


「これから、たくさん撮ることになると思うよ。」


「そっか。」


俺は思い出したように、カバンを開く。


「これ・・・」


「え・・・」


俺は河瀬さんに小さな包装紙を渡す。


「開けていい?」


「どうぞ。」


中にはバレッタが入っていた。雪の結晶がイメージされたようなバレッタだった。蓮は女性に贈り物をすることはあまりなく、流行なども分からなかった。なので、シンプルで使いやすそうなデザインにした。


神谷さんはゆっくり手に取る。


「・・・・・」


「好みではなかった?」


「いや、嬉しいよ。デザインも好きだし・・・でも、こういうのは八瑠佳に贈った方がいいんじゃない?」


「あんまり良くないのは承知のうえだよ。でも、あの日居酒屋で神谷さんに、怒られなかったら俺は八瑠佳と付き合うことはなかっただろうし・・・感謝の気持ちとして受け取ってもらえないかな?」


「・・・・・うん。もらっておくよ。」


2人はしばらく黙っていた。


「あのさ・・・」


神谷さんが話を切り出す。


「写真撮らない?」


「・・・・俺と?」


「うん。」


「まあ、いいけど・・・」


俺たちは立ち上がる。


「誰かいるかな?」


「人いないし、私のスマホで撮ろ。」


神谷さんとの距離が近くなる。


「撮るよ・・・はい、チーズ。」


こうして二人で写真を撮った。


「俺、汗臭くなかったかな・・・?」


蓮は神谷さんに尋ねるも、スマホをずっと見ている。


時刻は14時になる5分前だった。


新幹線はすでに到着していた。別れの時間はもうすぐだ。


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