気になっていたこと① 八瑠佳視点
「おじゃましまーす。」
「どうぞ。狭い部屋だけど・・・」
私は今日寺沢さんの家に来ている。お互い明日仕事もあるので、家でゆっくりしようということになった。
「あれ・・・前に見せてもらった写真のポスターないの?しまっちゃった?」
「さすがにね・・・見たいの?」
「いや、寺沢さんも私のこと意識してくれてるんだなぁって。」
「当たり前だよ。彼女なんだし。
「・・・・もお・・・」
私は照れてしまう。彼は急に恥ずかしいことを言うから困る。
「今日映画借りてきたからみよ!」
「何借りてきたの?」
「じゃん!」
私は昨日借りてきた恋愛映画を見せる。
「CM見たことある。」
「私も見ようと思っていたんだけど、いつの間にか公開が終わっていたんだよね・・・」
「あるあるだね。飲み物はコーヒーでいい?」
「うん。」
彼はお湯を沸かしにいく。その間に私は部屋を見渡す。オタクグッズはほとんど見当たらなかった。片付けたのだろう。きれいに整理されている。
「映画借りていい?」
「・・・どうぞ。」
私は映画を渡す。
ちょうどお湯も沸いたようだ。
「私何か手伝おうか?じゃあ、コーヒーの準備お願いしていい?」
「わかった。」
私は彼が用意してくれたカップにお湯を注いで持っていく。
ちょうど映画の準備が終わったところのようだ。
「はい、コーヒー。」
「ありがとう。じゃあ、見ようか。」
「うん。」
・・・・・・・・
映画のエンドロールが流れる。
「良かった・・・」
「うん、想像以上に良かった。」
寺沢さんは立ち上がり、空になったカップを持っていく。
「今日の昼ご飯どうする?出前でも頼む?」
「もし良かったら私作ろうか?」
「冷蔵庫あんまり、食材ないけど・・・」
「見せてもらっていい?」
冷蔵庫の中は、寺沢さんが言うように食材が少なかった。
「チャーハンぐらいなら作れそうかな?」
「料理するの?」
「ほどほどにね・・・作っていい?」
「お願いします。めっちゃ嬉しい。」
喜んでもらえて、すごくうれしかった。
「ちょっと待ってて。すぐにできるから。」
「後ろで見てていい?」
「えー、恥ずかしいよー。」
そんなことを言いながら、チャーハンを作る。
・・・・・
「どうぞー」
「いただきます。」
寺沢さんは私の作ったチャーハンを食べる。
「どう?」
「美味しい・・・美味しいよ。」
「良かったー。人に作るなんて初めてだから、めちゃくちゃ緊張した。」
・・・・
2人はチャーハンを食べ終わり、一息つく。
「食後のコーヒー飲む?」
「うん。お願いします。」
寺沢さんは空になった皿を持っていく。
「はい、お待たせ。」
「ありがとう。」
寺沢さんは私の正面に座る。
「本当に美味しかったよ。ありがとう。」
「喜んでもらえたのなら、よかった。」
「今日のチャーハンのお礼に何かしてあげたいんだけど、河瀬さんはなんかしてほしいことある?」
「うーん・・・。急に言われてもなぁ・・・」
「別に今日でなくてもいいし。」
「・・・・・一つずっと聞きたかったことがあるんだけどいい?もしかしたらあんまり聞かれたくないことかもしれないけど・・・。」
私は真剣な表情で彼に向き合う。彼もこちらの様子を察して真剣な表情になる。
「いいよ。」
私は深呼吸して寺沢さんに質問する。
「寺沢さんって以前お付き合いしていた女性はいますか?」




