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ホンモノノスキ  作者: リンゴ
ウソの中のホンモノ
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エピローグ     蓮視点

「お待たせ。待った?」


「少しだけ。」


俺は神谷さんと水族館で待ち合わせをしていた。

ここは俺が河野さんと付き合った場所だ。


「どうだった?っていうのは聞くまでもないかな?」


「うん。」


神谷さんの顔は俺が見たことがないくらい清々しいというかすっきりした顔をしていた。


「昨日夜遅くまでというか・・・朝まで話していたから眠い・・・」


「そっか。上手くいって良かった。」


俺も心から安心することができた。


「でもなんで水族館?今から行くの?」


「いや・・・俺が河野さんへの想いをきっちり断ち切ろうと思って。」


「え・・・」


神谷さんがぎょっとした顔をする。


「早めに来て想いは断ち切ったけど・・・どうかしたの?」


「いや、八瑠佳から預かり物があって・・・」


「預かり物?」


神谷さんはカバンから小さな箱を出す。


「はい・・・」


神谷さんから手渡される。


「あれっ?なんでこれが河野さんのところに・・・というか捨ててってお願いしたんだけど・・・」


それは河野さんの想いをつなぎ留めたいと購入した結婚指輪だった。


「寺沢さんの家にいったら、渡してって頼まれたそうだよ。」


神谷さんがこっちをにらんでいる。


「大丈夫だよ。」


俺は海の方に歩き出す。

神谷さんもついてくる。


「よっ・・・」


俺は力いっぱい海に向かって投げる。

20mは飛んだだろうか。海にポチャと音を立てて沈む。


「いいの・・・?」


「もちろん。」


未練はなかった。


「あー・・・ごほん。神谷さん受け取って欲しいものがあるんだ。」


俺はさっき投げた箱に似ている箱を取り出す。


「神谷舞風優さん。あなたのことがスキです。俺と結婚を前提に付き合ってください。」


「・・・・・もう・・・・不意打ちはずるいよ・・・もちろんです。」


「良かった・・・受け取ってもらえて・・・」


「私が受け取らないわけないよ。私の想い舐めないでね・・・」


「俺も負けてないと思うけど・・・」


俺たちは自然に笑みがこぼれた。


「じゃあ、帰ろうか。」


「そうだね。明日仕事だし・・・」


「俺も・・・」


俺たちは歩き出す。

俺は神谷さんの手を握る。


彼女は何も言わずに握り返してくれる。


「舞風優ありがとう・・・」


俺はつぶやく。


「感謝するのは私のほうだよ。蓮。」


俺たちはゆっくり2人で歩いた。



本日で一応完結となります。


小説投稿が初めてで、読みにくい箇所を多数あったと思いますが、お付き合いいただきありがとうございました。



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