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ホンモノノスキ  作者: リンゴ
言えない本音
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期待     八瑠佳視点

八瑠佳が蓮の返信に気付いたのは、昼休みのことだった。


(やった。返ってきた。)


心の中でガッツポーズをした。


どういう風に返信しよう?最終目標はお礼のということで食事に誘うことだ。


(いきなり誘うのは変だよね・・・)


「休憩いただきまーす。」


休憩室に森田もりた しおりが入ってきた。栞は八瑠佳の後輩である。


「八瑠佳さん前、失礼しますね。」


「!どうぞ、どうぞ。」


「めっちゃスマホ見てましたね。なんか面白そうなカフェでもありました?」


「うん・・・まあ、そんな感じ。」


八瑠佳はスマホをしまう。


「今日のランチタイムは結構混みましたねー。」


「そうだね。平日にしては忙しかったね。」


八瑠佳はカフェで働いている。フロアがメインだが、ヘルプで厨房に入ることもある。半年前にSNSで紹介されてから忙しくなった影響が大きいと思われる。


「栞ちゃん、少し聞きたいんだけどいい?」


「ええ、いいですよ。」


栞はまかないのサンドウィッチを食べながら、答える。


「栞ちゃんオススメのカフェを聞きたいんだけど・・・」


「そうですねー。最近のオススメは栄駅の近くにあるガトーショコラが美味しいお店なんですけど、知っています?というか、私より八瑠佳さんの方が詳しいですよね・・・」


八瑠佳休日はカフェ巡りを良くしている。一緒に行くのは舞風優が多いが、カフェのスタッフと一緒に行くこともある。栞とも行ったことがある。


「がっつり食べられるカフェって知ってる?私基本的に甘いものがあるところにいくから、あんまり知らなくて。」


「がっつりですか?それって・・・男ですか??」


「うーん・・・まあ・・・」


「えー。マジですか!!」


八瑠佳には栞の目がキラキラしているように見えた。


「ちょっと、栞ちゃん声が大きいよ。」


「つい・・・ごめんなさい。で、彼氏ですか?」


「・・・誰にも言わないでね。」


そう言い蓮と会った経緯をかいつまんで話す。


「わっかりました。とっておきの店教えますよ。その代わり結果教えてくださいね。あとでカフェの場所を送りますね。ビーフシチューが美味しいところなんですよ。」


「ありがとう。うまくいくかはわからないけど・・・」


「そういえば、休憩時間大丈夫ですか?」


「あ、まだ昼ご飯食べてない・・・急がなきゃ。」


八瑠佳はサンドウィッチをすばやく食べ、席を立った。




仕事が終わり家に帰ると栞からオススメされたカフェの場所が送られてきていた。


寺沢にはお礼として、食事をごちそうさせていただきたいというメッセージをすでに送っている。



「!きたかな・・・」



お誘い、ありがとうございます。


せっかくお誘いいただいたので、今回はごちそうになろうと思います。


僕の今月の休みは23日と24日、27日です。





すぐにシフトを確認する。27日空いている。あと1週間ちょっとだ。



良かったです。私も27日休みなので、その日に行きましょうか。


当日は栄駅の東口に11時に集合でお願いします。


楽しみにしています。




すぐにOKの返信が返ってきた。


「返信早!まだ先だけど緊張してきた・・・そうだ舞風優にも結果報告しとかなきゃ・・・」


舞風優にメッセージを送りながら、思い出す。


「服何着ていこう?買いに行こうかな?」


そう言いクローゼットを開ける。まだまだやることが多そうだ・・・









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