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お風呂、入らない……?

※注意

今回の話は、僕の変な深夜テンションのせいで、少し下ネタが多いです。溢れ出す童〇感が凄いので、嫌いな方はブラウザバックをお勧めします。

でも、自信作っちゃあ自信作ですので、是非読んでください!

撮影終了後、早速動画編集に取り掛かった。


編集するにあたって、視聴者が見やすい時間にする必要がある為、色々と削らなくてはいけない。カットわ惜しむ所が沢山あったが、スラ×ドラのシーンは惜しみなくカットした。


代わりに、七海のカンペ丸読みシーンは面白かったから、採用した。後で何されるか知らないけど、もうどうにでもなれ。




「駿河くん、エンディング画面の絵はこれでいい?」


「お、どれどれ……」



メノは絵師という利点を活かして、色々な絵を担当する事になったが、いかがなものか……。



「…… ドラゴンにスライムが絡まってるな」


「ドラゴンにスライム……? ……ああああ!!! 違うのスガルくん! これはテスト用に描いた絵だよぉ! 本物はこっちぃ!!」



焦った口で話してきたメノは、ペンタブをスライドして、本来見せるつもりだった絵を見せてきた。




画面に映っていたのは、ドラゴンとスライムが戦っている絵だった。どうしてもドラゴンとスライムが描きたいのか……。




「わかった、これで通す。描いてくれてありがとな」


「う、うん……さっきの絵は忘れて……」




女に見せるのはありで、男に見せるのは嫌なんだな。別にBL無理とかじゃないし、堂々と見せてくれてもいいのに。




「……ねぇ、チャンネル名はどうするの?」


「……え? 」




ソファで一息ついていた七海が、突然言い出した。


……確かに、決めてなかった。とは言え、すぐに思いつく訳でもない。




「じゃあ、私の同人誌サークルの『苺畑』にしようよ」


「苺畑…… 俺達にはちょっと可愛すぎないか?」


「……可愛い? スガルくん、ハニートラップって知ってる? そういう平和そうなんだチャンネルだと勘違いしてきた非オタを、ドラ×スラの沼にハマらせ」


「じゃあ不採用。他は?」


「うーん……無難に転生者達とか?」


「えぇ……それはどうなんだ?」


「いいじゃんもう! 他に何があるってのさ!」



その後、色々みんなで揉めることになったのだが、結局は「苺畑」になってしまった。バレなければいいんだよォ!!





この世界でもまた、気づくと日も沈み、夜がやって来た。


動画編集も終わり、動画投稿サイト「magic channel」に早速投稿した。日本でいうYou〇ubeみたいなやつ。


動画なんて投稿してすぐ一万回再生なんてのはないから、一先ず一日寝かせとく事にした。



「これで……よし、投稿完了!! ……あぁぁ、背中がいてぇ……」


「お疲れ様、駿河くん。肩揉んであげるね」




疲労で溜まった俺の肩を、メノが優しく揉んで癒してくれた。



「ありがとな。メノこそ、ずっと絵を描いてて疲れただろ」


「そんな事ないよぉ。……あれ、そう言えば七海ちゃんは? 私ヘッドホン付けて絵を描いてたから、わかんなかった……」


「役場に行って、新しく町長になった友紀華ちゃんに新人教育してるみたいだ」


「へぇ、町長って大変なんだね……」



段々と疲れてきたのか、肩を揉むペースが落ちてきた。



「……もう大丈夫だぞ。肩も柔らかくなってきたし」


「そう? じゃあここら辺で……」



メノは肩を揉むのをやめると、近くに落ちていたドラ×スラの同人誌を読み始めた。本当に好きなんだな……。


すると突然、同人誌と俺を交互に見て、何かを確認していたようだった。



「……メノ?」


「ね、ねぇ駿河くん……お風呂、入らない?」


「え、先に入っていいのか? メノから入りなよ、メノの家なんだしさ」



するとメノは、手を膝に置いて、モジモジし始めた。



「ち、違うよ……()()()、だよぉ……」



……は? マジ?


一瞬、いや、三十秒ほど思考が停止した。


日本で彼女も出来なかった俺が、告白もせずに急にお風呂に誘われたのだ。しかも出会って一日も経ってないのに。


お風呂イベントなんて、異世界らしい展開ではあるけど……いくら何でも早いよ!



「い、言っておくけど、私の同人誌のお仕事だからね。参考資料になればいいと思ったから……嫌?」


「何を参考にするとまでは聞かないけど……でも、法律的にどうなの!? なんちゃら罪みたいなので俺捕まらない!?」


「私も合意してるんだし、ここの世界の法律緩いから……七海ちゃんも居ないし……ね?」



それがまずいんだって! ただえさえでも今の所ハーレムパーティなのに、一人の子とお風呂に入るなんて!



……いや、メノも恥ずかしいだろうに、折角勇気を出してこう言ってくれたんだ。俺が女々しくなってどうする。



「……うん。入ろう」


「あ、ありがとう……脱衣所にタオルあるから、それを巻いて入っててね……」



メノの顔は真っ赤だ。……同人誌の資料なら、仕方ない、か……


少しの期待と恥じらいを持ちながら、俺は脱衣所へと向かった。





昨日は寝過ごしちゃって入れなかったから、およそ2日ぶりのお風呂だ。


異世界に来たらお風呂なんて入れないと思ってたけど、まあそんな心配は不要だったみたいだ。


流石に蛇口からお湯を入れるタイプだろうな……なんて思ってたけど、ボタン一つでお湯がいっぱいになる高性能なタイプだった。

異世界舐めてました。


気持ち良く浸かってると、風呂のドアから人影が見えた。そして、タオルを巻いたメノが、湯けむりと共に、頬を赤らめて入ってきた。


「お待たせぇ……うう、やっぱり実際こうして入ると、恥ずかしいね……」


「やっぱり、メノだって恥ずかしいんじゃん……」


「し、資料だからぁ……駿河くん、背中合わせで入ろう?」


「あ、うん……」



ゆっくりと、メノが俺と一緒の湯船に入ってきた。そして、湯船が増すこの感覚、親父と一緒に入った時以来だ。



「駿河くん、胸筋全然ないのかぁ……」


「何を期待してるんだよ……男子全員があんなゴツい体してる訳じゃないんだぞ?」


「……そうだよね。男の子は巨乳が好きなのと同じだよね……私、貧乳だし……」



俺は貧乳派だぞ! ……なんて言ったらセクハラ発言で逮捕だ。いや、でも慰めの言葉を何かかけてあげないと……。



「これからだよ。これから大きくなるさ」


「……何が? 余りそういう事言うと、七海ちゃんに言いつけちゃうよ?」


「身長の話だよ! まだまだ伸び時だからって事!」


「ふうん……」


あぁぁ……バット選択しちゃった。こういう時、なんてフォローすればいいか分かんねぇ……。



──あれ? でも少し気になるな。



「……メノはドラゴン系の同人誌を書くんだろ? でも何で人間の身体を見て参考になるんだ?」


「こ、今度ドラゴンの擬人化マンガを描こうと思ってたからだよぉ。……でも、半分興味本意かも……」


「興味本意? 俺の身体が?」


「い、いいでしょ! ていうか駿河くんは興味ないの? 女の子の裸とかさぁ……」


「め、メノ? どうしてそんな事……」



メノの何かが切れてしまったのか、突然立ち上がり、顔を近づけてこう言ったり



「もう! 折角お風呂誘ってあげたのに! 罰として私の背中洗って! 拒否権はあげないっ!」


「──??」



何だが分からないけど、俺はメノの背中を洗う事になったのだった……。


……はい、続きます。

何度目の賢者モードだろうか……。

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